介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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鹿児島と神奈川県の比較:精神障害者の社会復帰

2008-02-19 11:56:57 | 社会福祉
【精神障害のある人の利用施設】
高木邦明教授他の編著『障害者福祉の研究課題と方法』(学文社)
を読んでいます。

今日は、
編者の一人でもある茶屋道 拓哉担当
「第4章 精神障害のある人の利用施設の現状と課題」(p49-p76)です。
*茶屋道氏は、九州看護福祉大学専任講師。

【対照的な2つの県】
人口10万対精神病床数(2005年10月1日現在)

全国平均 277.3床

一番高い県 鹿児島県 573.8
一番低い県 神奈川県 165.4

【社会復帰施設の設立主体】
鹿児島県  多くは、医療法人により設置
神奈川県  多くは、社会福祉法人や市町村

○小規模作業所(神奈川県では、「地域作業所」)
鹿児島県   8箇所
神奈川県 153

○家族会
鹿児島県 22箇所
神奈川県 47

【母体病院】
この第4章では、鹿児島県と神奈川県の両極を対比して考察している。

2003年に、鹿児島県における社会復帰施設 29
     神奈川県    〃      23
に対して、郵送法で調査を行った。
(回収率:鹿児島県 55.2%、神奈川県 39.1%)

○それぞれの施設に「母体病院があるか否か」の回答:

鹿児島県 すべての社会復帰施設において、母体病院がある。(しかも近接)
神奈川県 2施設(22%)

【施設利用を本人が決める際の理由】
        主治医からのすすめ   病院職員(PSWなど)からのすすめ
鹿児島県        35.9%         11.4%

神奈川県        7.0%          35.2% 

【退所後の動向】        
       再入院    アパートで生活   グループホームへ入居 

鹿児島県    38.2%     18.3%       9.2%

神奈川県    26.1      43.5       21.7 

【感想】
この調査結果の底流には、鹿児島県における社会福祉サービスの課題が潜んでいる。
*写真は、キャンパス1号館前から鹿児島湾を望む。遠くに大隅半島の山。



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