諸富徹・浅岡美恵『低炭素経済への道』(岩波新書。写真は表紙)を読んでいます。新書にしては専門的な内容ですが、そのメッセージは重いです。
経済学者と法律の実務家の2人によって書かれた本書では、イギリス・アメリカ・ドイツは、はっきりと「低炭素経済」への転換を謳い、国民の理解を求めていること、それに反して、日本では、道ははるかに遠いという現実が示されています。
基地の問題、高齢者の介護、働き盛りの自殺者、巨額の財政赤字、低俗化するテレビなど、最近の日本社会をめぐるおおきな不安。それでも、twitterなどを読むと、かなりの人々に危機は共有されつつあります。
これに対して、「環境問題を経済に組み込む」という思考は残念ながらまだまだという感じがします。
地球環境の問題と同時に、日本における政治のリーダーシップという重い課題にもどってきますね。
岩波新書
坂之上介護福祉研究会(資料編)505 環境・災害
には、世界の環境・災害に関する最近のニュースをアップしています。英語が多いですが、写真や図表も多くリンクしていますので、是非、ご覧ください。現在の収載件数80件です。
【若い頃に公害問題と出会う】
私は、昭和40年、厚生省(当時)入省ですが、当時は、環境省は無く、公害問題は厚生省で担当していたのです。昭和39年の秋、数次の面接試験で、私は「公害をやりたくて応募した」と答えていました。四日市の大気汚染などが報じられていました。
昭和45年、大臣官房総務課の法令審査の責任者だった頃に、いわゆる「公害国会」があって、当時、厚生省は、6本の法案を国会に提出し、各省提案の公害法案をあわせると、たしか全部で14本の法律案が提案されたのです。
連日の法案審査と各省協議で、毎日、役所に寝泊りしました。環境庁(環境省の前身)は、このときに厚生省から分離独立しました。「環境庁設置に伴う厚生省設置法改正案」の起案書は私が原案審査した記憶があります。
その後、
石川県庁に出向したときは、公害関係の課長を2つやって、より地域性のある公害問題と取組み、在ドイツ日本大使館の時代には、公害問題も担当だったので、ドイツ政府の内務省などへ日本から来た専門家のお供をしてでかけました。
そういうわけで、
「老人介護」問題をメインテーマに勉強はしているのですが、公害問題、いまのことばでは環境問題はずっとフォローしてきたのです。
【ネット上には膨大な資料】
トニー・ブレアー 低炭素未来への道 2008年6月 103ページ
浅野昌子 イギリスにみる低炭素経済への歩み 21ページ
西岡秀三 低炭素社会への道 2008.5 パワポ40コマ
張 坤民 低炭素世界に向けた中国の位置、挑戦と戦略 16ページ
経済学者と法律の実務家の2人によって書かれた本書では、イギリス・アメリカ・ドイツは、はっきりと「低炭素経済」への転換を謳い、国民の理解を求めていること、それに反して、日本では、道ははるかに遠いという現実が示されています。
基地の問題、高齢者の介護、働き盛りの自殺者、巨額の財政赤字、低俗化するテレビなど、最近の日本社会をめぐるおおきな不安。それでも、twitterなどを読むと、かなりの人々に危機は共有されつつあります。
これに対して、「環境問題を経済に組み込む」という思考は残念ながらまだまだという感じがします。
地球環境の問題と同時に、日本における政治のリーダーシップという重い課題にもどってきますね。
岩波新書
坂之上介護福祉研究会(資料編)505 環境・災害
には、世界の環境・災害に関する最近のニュースをアップしています。英語が多いですが、写真や図表も多くリンクしていますので、是非、ご覧ください。現在の収載件数80件です。
【若い頃に公害問題と出会う】
私は、昭和40年、厚生省(当時)入省ですが、当時は、環境省は無く、公害問題は厚生省で担当していたのです。昭和39年の秋、数次の面接試験で、私は「公害をやりたくて応募した」と答えていました。四日市の大気汚染などが報じられていました。
昭和45年、大臣官房総務課の法令審査の責任者だった頃に、いわゆる「公害国会」があって、当時、厚生省は、6本の法案を国会に提出し、各省提案の公害法案をあわせると、たしか全部で14本の法律案が提案されたのです。
連日の法案審査と各省協議で、毎日、役所に寝泊りしました。環境庁(環境省の前身)は、このときに厚生省から分離独立しました。「環境庁設置に伴う厚生省設置法改正案」の起案書は私が原案審査した記憶があります。
その後、
石川県庁に出向したときは、公害関係の課長を2つやって、より地域性のある公害問題と取組み、在ドイツ日本大使館の時代には、公害問題も担当だったので、ドイツ政府の内務省などへ日本から来た専門家のお供をしてでかけました。
そういうわけで、
「老人介護」問題をメインテーマに勉強はしているのですが、公害問題、いまのことばでは環境問題はずっとフォローしてきたのです。
【ネット上には膨大な資料】
トニー・ブレアー 低炭素未来への道 2008年6月 103ページ
浅野昌子 イギリスにみる低炭素経済への歩み 21ページ
西岡秀三 低炭素社会への道 2008.5 パワポ40コマ
張 坤民 低炭素世界に向けた中国の位置、挑戦と戦略 16ページ
この本は、「日本が市場の繁栄と健全な福祉制度を両立させることは、『可能である』」と指摘しています。
この本を読んでから、経済成長を持続している中国は、市場主義改革と福祉改革の同時推進することが、近い将来に渡って「可能である」と強く感じました。
①アンソニー・ギデンズ/渡辺聰子著(2009)『日本の新たな「第三の道」』ダイヤモンド社
コメントありがとうございます。
もともとは
先日の要旨の冒頭に
「低炭素経済」とあったのが
発端です。
今日は
その原典を
教わりました。