介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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第1750号 介護報酬をめぐって

2008-10-22 13:05:32 | 介護福祉
【厚生労働省からの資料公表】
2009年度から介護報酬が改訂されるというので、このところ、厚生労働省から介護給付の実態に関する統計が公表されています。

私のブログでも、
10月10日に、第1685号の記事で
10月16日に、第1721号の記事で
リンクしました。自分自身、お恥ずかしいですが、深くは読んでいないです。
この2回の記事には、遥香さんからコメントをいただきました。

【介護保険の報酬を施設経営の視点から考えると】
介護保険施設を経営するという視点からは、
現在の介護報酬の決め方はかなり厳しいものがあります。
この点については、

masaの介護福祉情報裏板の例えば、2008年10月16日付記事が詳しく説明しています。

・利用定員による上限がある収入
・施設の立替費用、減価償却費の計上がない
・勤務年数に応じた基本報酬の単価の設定が欲しい。
・厚生労働省の発表による3.4%の収益率は、
 100人定員の施設で試算すると、定期昇給で職員1人の給与月額を5000円引き上げると、3年後には赤字に転落する
・声を上げない限り行政は対応しない

といった内容ですが、
このところのmasaさんのブログへのアクセス数は、1日あたり1500前後
この記事への「拍手」は67件あります。
*コメントもあり、いわゆる世間一般からの誤解も多いことがわかります。

【研究者の実証的な論文】
近畿福祉大学の谷口泰司先生が書かれた

特別養護老人ホームの変貌に関する一考察/介護報酬及び介護認定の視点から (2006年12月)

は、兵庫県や姫路市のデータと厚生労働省の資料を用いて介護報酬の問題点を整理し、改善の提案もされています。
専門外の方には難解な部分もありますが、著者はかって地方自治体で介護保険の創設の頃ご苦労されたとのこと。
現場からの問題点の指摘に加えて、こういう地道な研究論文の積み重ねも必要ですね。

*写真は、「鹿児島散歩」の10月21日付け記事からお借りしています。

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1 コメント

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Unknown (masa)
2008-10-24 13:40:09
いつも私のブログを読んでくださり感謝申し上げます。またここでもご紹介いただき大変光栄に思います。

介護報酬を上げろというメッセージの意味は、業界の利益の為よりむしろ、この国の将来から介護する事業者や介護する人がいなくなるような事態が起ってはならないという観点からのものです。財政論は理解できますが、だから介護がなくなってよいということにはなりません。

このままでは介護保険制度は存続しても、制度あってサービスなしという状況が日本全国で起ってきます。社会福祉は人間社会の最終的なセーフティネットであるという観点が必要と思います。

私が事業経営を行っている立場であることを除外して考えても、この国のごく近い将来に介護サービスは国民が必要とするだけ供給されるのかは非常に危機的状況と感じています。

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