ボリビア カミナンド記

ペシャワール会 中村哲さん

長い間、日記を休んでしまった。
四国の実家へ帰ったのがきっかけでなーんとなく、中断してしまっていた。
でも、今日は書きたくなったのだ。

中村哲さんといえば、大方の人は知っている。
医師で、パキスタン、アフガニスタンで医療援助をしつつ、井戸掘りをしている人、くらいのことは・・・


なんと24年間もパキスタン、アフガニスタンの医療援助にかかわっているそうだ。
10年一昔というけど、ひと昔どころか人生の大部分を彼はアジアの人たちのために捧げてきた。
すごい人だ。
その間、アフガニスタンにはソ連の侵攻、退去、アメリカの侵攻、9,11後のタりバンめがけての空爆と
これ以上厳しい現実はないくらい厳しい場所での活動で、良くご無事で・・・と思ってしまった。

しかし、この医師の偉いところは進んだ日本の医療を施すのではなく、現地の人が応用できるように現地の流儀で、援助を行なったことだ。

JICAで夫が派遣されていたときのことを思い出した。
日本人は進んだ技術や医療器械を持っていきたがる。
でも、そんなものは日本人が帰国してしまったら故障しても部品が足りなくなっても使えない。
超音波検査装置を持っていっても何の役にも立たないのだ。
無用の長物だ。というようなことを思い出しながら、中村哲さんの話を聞いた。
彼は現地の人から高い信頼を得ていたことは想像に難くない。


彼が最初に派遣されていたペシャワールというのはパキスタンで、
国境をはさんでアフガニスタンが広がっているそうだけど、実際には国境なんて何にもなくて、
ただ山地が広がっているだけなのだそうだ。
両国には同じような民族の人が住んでいて、言葉も同じ。
行政区でパキスタンとアフガニスタンに分かれているくらいらしい。

子どもや大人がばたばたと死んでいくのは病気でなく原因は水と食料がないから。
それならと彼は飲料水のため井戸を掘り、農作物を作るための用水路を作り砂漠化した台地にサツマイモを植えて食料を生み出すことに力を入れている。

中村哲さんの知恵はすごい。
日本の江戸時代ごろの川を作る工法を応用して用水路を作ったそうだ。
現実をこんなに良く見て、計画して、行動に起こせる人は、いない。
だから、すごい人。

写真は水が引けて用水路に入って大喜びの子どもたち。

ODAで大きなお金を使うのでなく、NGOで民間基金でこうして国際貢献しているすばらしい人がいるんだと認識を新たにした。第2の中村哲さんはもういるのかしら?


中村哲さんの講演会はこのあと、千葉市でも開かれます。
満席かもしれませんが・・・

「アフガンの力平和憲法を考える」 中村哲 医師
6月1日(日)13:30 千葉県教育会館大ホール 一般1000円
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