少々お久しぶりになってしまいました。
尾骨の続きですが、どのように施術するかの前に
尾骨について1で書きました
仙尾関節以外にある病変についてお話しします。
仙尾関節以外にあるオステオパシー病変
仙尾関節や尾骨に付着する靭帯や筋膜、筋肉、腱やその他の尾骨周囲の組織(血管、神経、脊髄終糸など)に
病変があり仙尾関節に変位を起こすことがあります。
また、尾骨の骨膜や、尾骨そのものにある病変
(骨内病変)もあります。
骨内病変がある骨は、触るとカチカチになっています。
尾骨の画像をじっくり見ていただきたいのですが、節くれ立っているのが分かりますか?
*メディカルサイエンスインターナショナル 「ヴォルフハイデッガー人体解剖カラーアトラス1」より
尾骨は元々一つの骨ではなく、3~5個の尾椎が成人以降までにくっついて(癒合)出来上がります。
ですから、まだ癒合していない時期に尻もちをついたりしてストレスがかかって歪まされると、
その歪みのままくっついてしまうことがあります。
その様な場合などでは、尾骨の骨内や、尾椎一つ一つを別なものとして、
第1尾椎、第2尾椎・・・・とそれぞれにある病変を解消しないといけない場合があります。
このように尾骨をみて病変を解消できるのは、オステオパシーならではでないかと思います。
これまで挙げたような尾骨や尾骨周辺に病変が単独あるいは、いくつも重なっているのですが
こからどのように解消していくのかについてお話致します。
どのように解消していくのか
手法は沢山ありますので大体の概略を述べたいのですが、
まずは前提としまして基本的には
着衣のまま・服の上から・体外から施術します。
ここは大事な所ですね(笑)
ショック・ベクター
外傷ベクトル・ベクターと言われるものや
ショックが身体に残っていれば、まずはこちらを解消します。
ベクターはオステオパスにとってはお馴染みなのですが、他ではあまり聞きませんね。
これらが綺麗に解消できるとそれだけでも充分な治療になりますし、
逆を言いますとこれが取れないとぶつけた・転んだといった外傷由来の不調は解消できないと思います。
文句のつけようがないくらいに、綺麗に解消できる様になるまでの技量を身につけるのは大変な道のりですので、
これは一生努力を続けないといけません。
尻もちをついたりすると、打ちつけた尾骨や仙骨の辺りの所から骨盤や背骨などをショック(衝撃)が伝い
体幹や頭部まで到達することがあり、
ショックが到達した場所でエネルギーが留まっています。
ショックが通り抜けた道のりがベクターです。
このベクターやエネルギーをリリース(解放)します。
尾骨や周囲の組織の病変を解消するために
仙尾関節の変位や周囲の組織の病変を解消するために当院で行うのは、
尾骨や周囲の病変が解消される特定の角度になるように、尾骨や身体のポジションを変えて待つ、
バランステクニック・インダイレクトテクニック
尾骨が本来あった位置へ向けて動かしていく
ダイレクトテクニック
骨や靭帯等の組織を弾くように動かす
リコイル
身体を揺らす
オッシレーション
脚や頭部など他の部位をテコにして動かす
アーティキュレーション・その他
様々なエネルギーや波動を使う
エネルギーテクニック
等ですが、これらを組み合わせて使うこともあります。
また、
パーカッションバイブレーターという機械を使い、振動で病変をリリースさせることもあります。
他の場所を施術するのと特に違いはありません。
こうやりますと聞いても、オステオパシーや他の療法を学んでいる方以外は全くピンとこないと思いますが、
でもまあこうやっています(笑)
強い力を使うことはそうありませんし、どれも受けていても不快感は無いと思います。
詳しいことは省略しますが、体内から行うテクニックもあります。
これは非常に強力なのですが、法的・倫理的にもお医者様しかできません。
当院では、これに匹敵するような強力な施術が必要な場合は尾骨上にダイレクトに触れることがありますが、
衛生面やタッチの仕方の配慮はしますし、必ず体外から行います。
横浜オステオパシー
たかや治療院
http://earth-takaya.com/