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クリエイティブが大好きなのに、なぜか商社マンになってしまった私のマニアバース!

人気作家14人のエッセイ集、『とあるひととき』

2022-06-25 11:32:54 | 小説・エッセイ

先日、新たに出版されたばかりのエッセイ集を手にとって、そのまま衝動買いしてしまった。それは『とあるひととき』というタイトルの本で人気作家14人により、『朝』、『夕暮れ』、『午後十一時』という3つの時間帯をテーマにしたエッセイとなっている。元々花王のウェブサイト、『花王プラザ』にネット連載されていたものを再編集して単行本化したものらしく、ネット連載は読んでいなかったので、今回初めて単行本で知ることとなった。

14人の作家が担当したテーマと、それぞれのエッセイのタイトルは下記の通り。

『朝』のひととき

三浦しをん          目覚めた時が朝

道尾秀介             こうして背表紙は増えていく

西加奈子             間違いなく朝は

角田光代             朝の損得

重松清      指一本、指二本

『夕暮れ』のひととき

川上未映子        夕暮れの、どんな空を見ても

森絵都                暮れゆく空を仰ぐ

池澤夏樹             長い夕暮れ、短い夕暮れ

綿矢りさ             夕暮れの諦め

『午後十一時』のひととき

吉本ばなな        そわそわ、しみじみ

高橋源一郎        ラジオの時間

村山由佳           上機嫌なままで

小川洋子            分かれ道

浅田次郎            午後十一時という非常

この14人の作家、何とも豪華な顔ぶれだ。僕はこの中で川上未映子、綿矢りさ、西加奈子が好きなので、この3人がお目当てでこの本を手に取ったのだが、全てのエッセイを読んでみて、さすがにこれだけ個性豊かな作家陣が集まると同じテーマでエッセイを書いてもみんなかなり捉え方が違う。その比較もかなり面白いと感じたし、自分だったらどうだろうということを考えさせられた。オムニバスならではの新たな発見もあった。

しかし、小難しいテーマではなく、誰にでも訪れ、あまり意識したことも無い人もいれば、何か特別な意味を持つであろう3つの時間帯をテーマにしていることで、誰もが自分事としても考えることが出来るのという設定が何だか楽しい。また、それぞれがかなりの短編なので軽く読めてしまうので、14人の作品も一気に読めてしまうくらいとても読みやすい本となっている。

エッセイの中で特に気に入ったものが幾つかあるが、道尾秀介のエッセイは、子供の頃の体験から、面白い言葉の聞き間違いが面白かったし、朝の時間を各季節でゆっくり楽しみ、朝は誰にでも来るという当たり前のことを再認識させてくれる西加奈子のエッセイ、子供が大きくなるにつれて、握る指の数が増えていく描写が微笑ましい重松清のエッセイ、猫との尊い夜11時を描いた村上由佳のエッセイなどが特に印象に残った。

僕は完全に“朝型人間“なので、平日会社に出社する時は朝5時、週末でも朝6時には起床する。エッセイの中で誰かが書いていたが、子供ってまるで早起きしないと何か損しているように普通に目を覚ますが、その意味では僕も子供に近いのかもしれない(笑)。小心者なのか、世界が回っているのに、早く起きないと何か取り残されてしまっているかのような気になってしまうので、ついつい早く目が覚めてしまう。そして僕の場合、早起きの代償として、午後十一時というのはまさに眠気の絶頂が訪れる時間帯なので、この午後十一時という時間帯の捉え方もかなり面白かった。夕暮れも好きな時間帯ではあるが、正直あまりこれまで意識したことが無かったので、その意味では作家の皆さんの捉え方も面白く拝読した。夕暮れ時に、二子玉川駅の多摩川に差し掛かると、何とも美しい真っ赤な夕陽を拝めることがあるのだが、みんなホームから写真を撮ったりしており、かなり感動的である。

そして最後にコメントしたいのが、本の装丁や挿絵のイラストがまた素晴らしい。こちらも人気イラストレーターの坂内拓(ばんない たく)が手掛けているが、朝、夕暮れ、午後十一時をそれぞれ見事に捉えた挿絵が多く使われており、本文のみならず、イラストからも心が癒される。この本を見て、坂内拓のイラストにすっかり魅了されてしまった。この美しいイラストを見ただけでも、本を手にとって読みたくなってしまう、そんな1冊である。


芦川いづみ祭り2022 第9弾!『青い街の狼』

2022-06-24 23:56:53 | 芦川いづみ

ついに今年の芦川いづみシリーズも第9弾となった。

今回取り上げるのは1962年に公開された、『青い街(ブルータウン)の狼』という映画だ。この映画の主演は、これまで紹介してきた石原裕次郎でも、小林旭でも、赤木圭一郎でもなく、二谷英明の主演作。麻薬保安官に扮した二谷英明が、巨大な麻薬組織に戦いを挑むという、スケール感のある大作である。この映画はこれまでDVD化されていなかったのだが、嬉しいことに『二谷英明 銀幕の世界Vol.4』という形でついに今年の5月にDVD化が実現した為、この芦川いづみ出演作品をついに観賞出来ることになったのには感無量である。

物語はいきなりドラマチックにスタートする。羽田空港から飛び立った巨大ジェット旅客機“金髪の美女”号に乗っていた男が、美しい富士山に向けてカメラのシャッターを切った瞬間“金髪の美女”号は爆発し、機体は海の中に消えた。警察が活動を開始した。爆弾を仕掛けられた形跡があり、しかもアメリカ麻薬組織の大幹部チャーリー・根本が変名して乗っていたという。そのチャリーこそ、富士山を撮影しようとした男だったのだ。彼は十億円相当の麻薬を日本に持ちこんだが、さばく前に消されてしまった。これが流れるのを食い止めるため、一人の麻薬Gメンが特別潜行命令を受けた。数日後、ある海岸に一人の密航者が現われた。五郎と名乗るその男は、香港に高飛びしていた殺し屋くずれで、キャバレー“リド”の社長・矢代を頼って日本に舞い戻ってきた。矢代は「使えそうだ」と、五郎の度胸にうなった。一方五郎は、矢代とリドの客・秀南白との間に何か秘密が隠されていることを察知した。同時に、リドで歌う弓子の燃えるような眼差しを受けとめていた。秀の娼婦サリーが殺された。脱国するはずだった彼女を消したのは、秀だった。彼は仕事の邪魔者を残忍な方法で次々と殺してゆく。“金髪の美女”号も、秀の仕業では?五郎の眼がギラリと光った。そんな五郎の前に、弓子が現れた。二人はかつて恋人同士だったが、五郎が突如姿を消したのだった。「あんたに顔向けのできない男なんだ」と吐き捨てるように言う五郎だったが、弓子の口から彼女の老父が“金髪の美女”号で惨死したと聞かされ、愕然とするのだった…。

麻薬潜入捜査官、五郎を演じるのが二谷英明。やっぱり二谷英明は二枚目である。良く見ると、石原裕次郎や小林旭よりも断然整った顔立ちの二枚目だ。それなりの雰囲気もあると思うが、それでもやっぱり石原裕次郎のようなオーラーやスケール感は残念ながら足りないのかもしれない。

そして弓子を演じているのが芦川いづみ。キャバレーで歌を歌う役だが、実際の歌は完全な吹き替えらしいので、芦川いづみの歌声ではないのは残念。しかし、この映画はかなり魅力的な芦川いづみが楽しめる。キャバレーで歌う姿な何度か登場するし、ファッションもシックなダークネイビードレスや光沢のあるダークドレス、爽やかなベージュのドレスに白いコート姿、そして極めつけが後半に出てくる鮮やかなブルーのワンピースなど、どの芦川いづみも美しかった。表情も歌う顔、笑顔、怒った顔、悲しい顔まで芦川いづみの様々な表情が楽しめるし、映画を通して出演シーンも多く、なかなか魅力的な芦川いづみ出演映画となっているのが何よりも嬉しかった!

うなじが見える後ろ姿の芦川いづみ、横顔の芦川いづみも実に美しかった(笑)!

ブルータウンとは、横浜のことなのだが、マリンタワーなど当時の横浜元町や山の手エリアが確認出来るのも楽しい。そして”ブルー”という意味では、芦川いづみが着ている服もブルーだったり、映画の中にはブルーの車も頻繁に登場する(レトロな当時の車がなかなかカッコいいのだ)。その意味では、タイトルにある“ブルー“を上手く効果的に使っているし、カラー作品ならではの楽しさである。

正直、今見ると物語展開自体はちょっとチープだが、二谷英明を売り出したい日活としては、なかなか気合いの入った国際色豊かな映画であったし、純粋に芦川いづみ映画としてもかなり楽しめた秀作であった。


ブルース・リーのオリジナルフィギュア作り!

2022-06-19 15:11:19 | ブルース・リー、アクション

ブルース・リーのフィギュアを多少集めていることは以前もブログで紹介したが、市販されているものは数も少なく、どれもなかなかの高値で流通している為、そう簡単に買うことが出来ないのが難点だ。そこで、今回オリジナルのブルース・リーフィギュアをむしょうに製作してみたくなった。

そこで、まずはフィギュアの“素体”というものを初めて購入した。素体とは、まさにフィギュア製作の大元となる人形で、胴体部分の裸フィギュアのことを指すが、良く美術の時間にデッサン用に用いるものにも近い。まずは他のブルース・リーフィギュアと同じ1/6サイズフィギュアの男性素体を購入。そんなに高いものでは無いので購入しやすい。しっかりと首が長く、ヘッド部分とは凹側として受けるタイプのものを購入。これは僕が持っている他のブルース・リーフィギュアの頭部をそのまま使いたいからなのだが、殆どの頭部が凸タイプなので、これとマッチする形の素体が必要であったからだ。素体には付け変えられるハンドが2種類付属している。ある程度色々なポーズが付けられるので面白い。

次に、1/6サイズフィギュア用のネイビー色クンフー服をネットで購入。これもかなり安く手に入ったが、安い割にはまずまず良く出来ている。クンフー服は白のアンダーにネイビーの上着という2枚重ねで、更には靴下とクンフー靴まで付いているのでなかなか芸が細かい。

このクンフー服を素体に着せて、ブルース・リーのヘッドとヌンチャクをセットすればオリジナルフィギュアの出来あがりである。

僕はフィギュア製作をこれまでしたことがなく、全く詳しいわけではないので今回初めての挑戦だったが、素体や服を手頃な値段で買って、割と簡単に製作することが出来るので、やってみると結構楽しいものだ。またいずれ新たなクンフー服でトライしてみたいと思う。


『鉄人28号』生誕66周年記念!新たな復刻版が登場!

2022-06-18 23:10:13 | 漫画/アニメ

僕の大好きな漫画界の巨匠、横山光輝の代表作、『鉄人28号』。昔から、鉄人関連グッズや出版物を多く収集しているが、今回また僕の鉄人28号魂を擽る新たな本が出版された。

鉄人28号の復刻版シリーズは数多くあるが、その中でも一番高価な『鉄人28号 (少年オリジナル版)復刻大全集』(全7ユニット)というのがあるが、これは1冊2万円近くしてしまうので、全7ユニットを購入してしまうと14万円もしてしまう。僕も残念ながら、この7ユニットはまだ購入出来ていないのだが、売りは鉄人連載当時と同じフォーマットで体系化したところ。つまり当時雑誌連載されていたもの、付録として付いていたものなどサイズやフォーマットが違うものを、その当時のままで復刻している点で相当手間がかかっているわけだが、その意味で高価になるのも仕方ないのかもしれない。

しかし、今回この復刻大全集の7ユニットと同じボリュームながら、全てA5判サイズに集約することで、連載された順番通りにそのまま読みやすいフォーマットに再編集されたのである。これはコレクションとして買うというよりも、改めて読み通すのに適したバージョンとしてとても良い企画である。

手に取りやすい読みやすさにこだわり、カバービジュアルがそのままタイトル代わりになる、シンプルな【動】をイメージする新ブックデザイン。また、各話の連載時の全扉絵をコンプリート収録(カラー扉はカラーで再現)。さらに、別冊ふろくの全表紙も網羅されているので、コレクターにも嬉しい仕様だ。

全18巻発売されるが、既に4月に1巻、5月に2巻が発売され、今月3巻が発売となる。これから来年にかけて全18巻を3期に分けて、毎月1冊のペースで販売されるので、雑誌のように買いためて行くというのも楽しいが、1期ごとに大人買い出来る形での購入も受け付けているらしく、大人買いには特典も付いてくるらしい。各巻約5,000円なので、18巻全て揃えると90,000円超えとなるが、分散して買うとインパクトは薄まる気がする(笑)。

今年で『鉄人28号』誕生66周年。またこうして新たな企画で漫画が出版されるのはファンとして最高に嬉しい。まだ1、2巻を購入出来ていないが、乗り遅れないよう早く購入することにしたい!


僕ときなこの週末オアシス、『Latte Graphicたまプラーザ』!

2022-06-18 21:47:29 | 愛犬きなこ

僕は週末の朝、たまプラーザ駅に近いカフェ・レストラン、『Latte Graphic』で、きなこと朝食を食べるのがお約束となっている。

テラス席はワンちゃんもOKなので、きなことの朝の散歩帰りに良く訪れる。僕は一番奥のガーデン席が好きなので、いつも8時開店と同時にこちらの席を利用しているが、やはりオープンエアのテラス席は、外の風や空気を感じながら食事が楽しめるので、季節の良い時は最高だし、何とも爽やかで癒される空間だ。

いつも注文するのが、僕の一番大好きなモーニングメニュー、エグベネこと、エッグベネディクト(ソーセージを追加トッピングで)、又はスパニッシュベイクドエッグ。どちらもそこそこのボリューム感で、僕の朝食には最高である。これにオレンジジュースを注文することが多い。

これからは夏場に差し掛かってくるので、テラス席がちょっと辛い季節になってくるが、ここのテラス、しかも僕がいつも座っている一番奥の席はちょっと日陰にもなっているので、夏も朝一であれば気持ち良く食事が楽しめそうだし、逆に夜は涼しくてちょうど良いのでおススメである。