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クリエイティブが大好きなのに、なぜか商社マンになってしまった私のマニアバース!

倉木麻衣の「Touch Me!」No.1 Thanks Live!

2009-03-21 10:16:00 | 音楽
祝日の昨日は、東京ドームシティーのJCBホールで行われた倉木麻衣のファン感謝ライブイベントに参加してきたが、これはファンクラブ限定企画で、1月21日に発売したアルバム「touch Me!」が久しぶりに初登場1位獲得を受けて急遽開催された企画。20日の金曜日に昼の部と夜の部と計2回の公演。倉木麻衣のファンへの思いには本当に頭が下がる。今回の感謝ライブも最高であったし、何よりもファンには嬉しいサプライズ企画があった!

今回は5歳になる娘をライブに連れて行ったが、娘にとってはこういうライブに行くのは産まれて初めての経験であった。娘も日頃倉木麻衣の曲を良く聴いていて、かなり好きなので今回楽しみにしていたようだ。ただ、夜の部になってしまった為、ちょっと疲れていたみたいで、ライブの途中寝むそうだったのが少々可哀そうであった。実は今回のライブは、”6歳以下お断り”ということであったが、ファンクラブに鰍ッ合って実は特別に入場を認めて貰ったのである。よって、会場にはうちの娘ほどの小さな子供はいなかった。でも、歌が好きな娘に、ライブの興奮を5歳の本人なりに体感して貰いたいということと、プリキュアやきらりんレボリューションなどのアニメアイドルが好きな娘に、本物の歌手・アーティストの生ステージを一度見せてあげたいという思いが強くあったので、今回ファンクラブのご厚意で娘が参加出来ることとなって本当に感謝したいと思う。

今回、倉木麻衣は先日ミュージックステーションに初出演した際に着ていた赤いジャケットと黒のパンツ姿で登場。

アルバム「touch Me!」の1位感謝ライブなので、アルバム曲の全てを含む下記16曲を熱唱。どの曲も素晴らしかったが、娘が特に好きな「1秒ごとにLove For You」、「Touch Me!」、「夢が咲く春」の3曲は大いに盛り上がった。個人的にはバラード系の「Hello」、「You and Music and Dream」、「Secret Lover」に思わず酔い痴れてしまった。アルバム曲以外の曲は4曲。4月1日発売予定の新曲、「Revive」と「Puzzle」の2曲、そして「Puzzle」は2回披露された。また、アンコール曲としてはライブでは既に恒例となっている「Chance For You」を最後ファンも一緒に大熱唱。バラードでは、人気の高い「The Rose ~melody in the sky~」を披露した。

曲目リスト
1) PUZZLE (4/1発売新曲)
2) Catch
3) 夢が咲く春
4) Revive (4/1発売新曲)
5) The Rose ~ melody in the sky ~
6) You and Music and Dream
7) Top of the World
8) Hello
9) Secret Lover
10) 24 Xmas time
11) I can’t believe you
12) Break the tone
13) touch Me!
14) 一秒ごとにLove for you
15) PUZZLE
16) Chance for you

曲が全て終わった後、何とファン全員との握手会ならぬ「タッチ会」が行われた。これはアルバム「touch Me!」に引っ鰍ッたということもあるだろうが、ファン全員と握手していたのでは時間が幾らあっても足りないだろうし、倉木麻衣も手が腫れ上がってしまうことだろう。よって、今回はファンがステージに順番に上がり、流れるように倉木麻衣の手にタッチしていくというもの。我々の順番が回ってくるのに結構時間がかかってしまったが、でも娘も麻衣ちゃんにタッチ出来るとあってかなり興奮していた。また、会場を見渡しても、うちの娘ほど小さい子供はいなかったので、ステージでタッチした麻衣ちゃんの方も、思いがけない”小さなファン”の登場にはやや驚いた表情を見せていた。僕はタッチざまに倉木麻衣に、「親子で大ファンです!」と一言だけ言ったが、「ありがとうございます!」という返事と共に、一瞬倉木麻衣と目があったことが最高の思い出となった。

これから4月にニューシングル(ライブでも披露した「PUZZLE, Revive」)の発売、そして5月には「touch Me!ライブツアー」の模様を収めた待望のDVD発売、そして今年もライブツアーと夏のファンクラブイベント等、今年も定期的に倉木麻衣に触れる機会がありそうなので、楽しみにしたい。


「日本の城フェチ」、本格始動に向けて準備中

2009-03-19 08:27:00 | 日本の城、日本の寺
これまで自分の趣味や好きなことを紹介してきたが、まだ取り上げていない、極めて重要なテーマが残っていたことに気がついた。それは「城」についてである。城は城でも、僕は特に日本の城が好きなのである。また城だけでは無く、城にも関連することとして、「石垣」にもすぐに反応してしまう。まさに「城フェチ」、「石垣フェチ」と言えるだろう。恐らく自分は前世、どこかの城の石垣職人か何かで、一生石垣を作りながら過ごしていたに違いない。

更に、城の敷地内にある池や日本庭園、それに城のお堀などの水辺はどうしても食い付いてしまう。城フェチ、石垣フェチに加え、僕は完全な「鯉フェチ」でもある。iPhoneでも以前ブログで紹介した「Koi Pond」というアプリで錦鯉には日々癒されているのだ。鯉は口をパクパクしてちょっと気持ち悪いと感じる人も多いかもしれないが、日本らしい色彩美を放つ錦鯉その優美な姿は、宝石のようでもあり、僕は昔から鯉が大好きなのである。良く有名な温泉宿などに行くと美しい日本庭園や池などがあり、その池にも必ず錦鯉などを見かけるが、すぐに写真などを撮りながら暫らく佇んでしまうのである。そして大抵の場合、城のお堀が美しい錦鯉でいっぱいだったり、敷地内に美しい日本庭園などがあったりするもので、やはり「鯉フェチ」である僕にとってその意味でも城はたまらない場所だ。そう言えば、昔”人面魚”とかで流行った金色の鯉のことを思い出してしまった。

さて、本題の城に話を戻すと、これまでに訪れた日本の城は、主に大阪城、松山城、小田原城、会津若松城、今治城、二条城、江戸城(皇居)、鳥取城跡などであるが、この中で特に気に入っているのは日本の三大連立式平山城と呼ばれている松山城。愛媛県松山市の中心から近い勝山の上に本丸を構え、昔の姿がほぼそのまま残っている数少ない”現存天守”であり、国の重要文化財に指定されている。愛媛県は僕の田舎でもあり、帰省の際に昔からここは何度か訪れている。

大阪城もスケール感があって素晴らしい城である。一時期豊臣秀吉に相当凝っていた時期もあって、大阪城は昔からかなり興味あり、何度か訪れている。かなり近代風に改修されてしまっているのは残念だが、その迫力のある大きさとデザインの美しさは当時の栄華を物語っており、思わず感動してしまう。大阪城には蛸石と呼ばれる巨大な石があるのだが、石垣フェチにとっては感無量の城である。

現在オフィスは大手町にあるのだが、オフィスの窓からは皇居の大手門付近を見渡すことが出来る。つまり毎日皇居のお堀の石垣を眺めながら仕事が出来るという、まさに石垣フェチには最高のロケーションである。それにしても城フェチの願いとして、日本一の規模を誇った筈の江戸城も、東京スカイツリーと並ぶ新たな東京のシンボルとして、いつかぜひ再建して貰いたいものである。

近い所では小田原城もなかなか味のある、素晴らしい城だ。天守閣の上から相模湾を見渡すと格別で、昔天守閣から景色を眺めていた際に思わず感極まってしまったこともあるのだが、恐らく当時の城主が軽く乗り移っていたに違いない。でもまじめな話し、みなさん結構この景色には感動するらしい。

しかし、城フェチというわりにはまだ見ていない日本の名城があまりにも多い。特に世界遺産でもあるあの白鷺城こと姫路城を不覚にもまだ見ていないのである。これは城フェチとしてはあまりにもお粗末なので、今年は姫路城を見に行くミニ旅行を計画中である。姫路城は今年の秋から5年ほどの大天守修理工事に突入してしまい、当分ベストの姿で城を見ることが出来なくなる為、なんとしても今年の秋までに訪れる必要がある。この姫路城ツアーは夏までに週末にかけた1泊旅行として計画しているが、恐らく完全な一人旅になる予定(マニアック過ぎて家族はついて来れないのだ)。計画では、姫路城を見て、「ラストサムライ」で使用された寺を見て、場合によっては広島城まで足を伸ばし、帰りに宝塚の手塚治虫記念館に立ち寄り、時間があればあの名古屋城でも軽く見て帰ることを検討したい。相当マニアックな旅になりそうであるが、実に楽しみだ。

城に関しては、これから新カテゴリとしてまた今後も色々な城の訪問記などをアップして行きたいと思う。





あざみ野のおすすめイタリアン!

2009-03-16 09:03:00 | 好きな場所
昨日はちょっと早い娘の5歳の誕生日ランチで、家の近所にあるSoffioというレストランで食事をした。このレストランはあざみ野の住宅街にある地中海をイメージした爽やかなカジュアルイタリアンのレストラン。実は、あのZARDの故坂井泉水さんの弟が経営するレストランということで、ZARDのファンと地元の人々から愛される人気レストランであるが、特に店内はZARDとの関連を感じさせるものは無い。いつもSoffioの前を車で通っていたので、食事してみたいと思っていたのだが、ついに念願叶い、ここで食事をすることが出来た。

Soffioはまさにおしゃれな外観デザインで、一軒家のようなレストランで、住宅街の中にあって、周りともマッチしている。横の道から入るレストランの下には12台分の駐車場も完備。

このレストランでまずすっかり気に入ったのが、店の雰囲気やコンセプトカラーだ。僕の大好きなブルーと白で統一されており、爽やかで洗練された印象。店内も白い壁と白いチェア、そしてダークブラウンのテーブル等にブルーのテーブルクロスが一際映えて美しい。まさに南イタリアと、坂井泉水さんの爽やかなイメージも取り入れた雰囲気と思える、そんな空間で、とても落ち着く。自分もブルー(紺)と白が大好きで、自宅の名前もblue decoという名前にして家の色もブルーと白にしてしまったくらいなので、このレストランの雰囲気には大いに共感させられるし、インテリアも含め参考になる。

入り口には吹き抜けになっているスペース、2階には個室などもある。入り口から入ると左手にはキッチンがあり、奥に進んでいくと開放的なメインダイニングがある。この日は天気も最高に良かったので、窓から見える外の青い空と白い雲がまた店内の色調とも見事にシンクロして爽やかであった。

今回は3,500円のランチコースをオーダーしたが、メニューは、前菜に北海道かぼちゃのムース キノコ類のコンソメ キャビア添え、そして季節野菜のバーニャカウダ テリーヌ風、その後季節のパスタ (リストよりお好みのものを選ぶ)、そしてメインをお肉、お魚から選ぶ (イベリコ豚を選択)。最後にデザートにコーヒーなどがつくコースであった。パスタは春野菜と桜海老のパスタだったが、なかなかあっさりしていて美味しかった。またメインのイベリコ豚もしっかり味ながらとても美味しく、またボリュームも決して多過ぎず少な過ぎず、大変に満足の行く内容。

立地良し、便利良し、雰囲気良し、味良しということでとってもおすすめのレストランである。また地元で一つお気に入りの場所が出来てしまった。

Ristorante Soffio
横浜市青葉区大場町385-35
045-979-0708
www.soffio.co.jp

営業時間 11:30am – 21:30pm
ランチ: 11:30-14:30
Tea: 15:00-17:30
ディナー: 18:00-21:00


人気ケイタイ小説、「赤い糸」のTVドラマ

2009-03-11 08:30:00 | TVドラマ
「赤い糸」は、メイ原作のケイタイ小説で、あの「恋空」と並んで、「魔法のiらんど」で伝説のケイタイ小説となっている作品。10代の学生を中心に大きな共感を呼び大ヒット。「恋空」にも似て特徴的なのが、次から次へと悲劇的な出来事が学生たちを襲う早いストーリー展開と今時の若者特有の恋愛観。「赤い糸」のTVドラマは昨年12月6日から毎週土曜日の夜11時から全11話が放映されたが、映画も同時期にTVドラマと連動して公開されるという新しい実験も試みられており、なかなかうまく仕鰍ッられたドラマであった。

物語は、高校に通う主人公の昼{芽衣と、彼女を取り巻くクラスメイトたちの青春物語として展開される。芽衣は同級生の”アッくん”こと西野敦史(アツシ)のことを好きになるが、文化祭の時、芽衣と敦史は誕生日が同じ2月29日であることが判明。4年に一度しか来ないこの同じ誕生日と知って、お互いに運命を感じ、惹かれあっていく。しかも芽衣が子供の頃、ケーキ屋の前で偶然に同じ誕生日の男の子に出会うという経験をしているが、その時の男の子が敦史だったということが後に判明し、更に運命の絆 / 赤い糸は深まっていく、かに見えた。しかし、やがて敦史は2人の過去に更に深く、暗い接点があることを知ってしまい、芽衣のことが好きなあまり、その辛い過去に苦悩する。そして、敦史は芽衣とは別れることを決意する。しかし、芽衣は別れの理由が全くわからず、どうしても敦史を忘れられない。そんな傷心の芽衣の前に、芽衣の事が前から好きだった、同じクラスメイトのたかちゃん(木村了)が優しく芽衣を支え、そして芽衣も次第に彼を受け入れて付き合うこととなる。しかし、芽衣の心の中にはまだ敦史がいることを知るたかちゃんは、芽衣の事を異常なまでに束縛してしまい、ついには暴力まで振るうようになってしまう。そしてたかちゃんは芽衣を敦史のもとに開放してあげる決意をした矢先に交通事故で死んでしまうという展開に。この一連のドラマチックな恋愛模様の間、芽衣のクラスメイトたちには、ドラッグにおぼれてしまう仲間、たかちゃんのことが好きだった沙良というクラスメイトの自殺未遂、薬物依存症の敦史の母等、現代の若者を取り巻く様々な社会問題が織り交ぜられていく。

「恋空」でも感じた人が多いと思うが、いまどきの若者の恋愛観、価値観、行動・心理パターンなどが理解し辛く、共感出来ない人もいるかもしれないが、ある意味今の若者の等身大の姿、そこに存在する問題点などを浮き彫りにしており、また逆にピュアな若者の感情などがうまく表現されている作品として注目に値すると感じた。HYの歌う主題歌「366日」もドラマと見事にマッチしていて感動を呼ぶ。

このドラマの主演はイケメンで人気急上昇中の溝端淳平が敦史役を演じ、これまた可愛い注目女優の南沢奈央が芽衣を演じる。これからのドラマ界を背負っていくであろう2人の主演にて、やはり注目せずにはいられないドラマである。特に南沢奈央は不思議な魅力のある女優だ。まだ弱冠18歳だが、妙な貫禄と落着きがあり、演技にも安定感がある。いい意味で変に浮ついた若さが無く、大物のオーラすら感じる女優だ。これまで同じようなオーラを感じた女優には、松嶋奈々子、駐煬去q、沢尻エリカ、長澤まさみなどがいたが、南沢奈央も、タイプこそ違うが、同じような存在感を感じる逸材だ。年代的に言えば、これまた大物オーラを感じている夏帆 (17歳)、仲里依紗(19歳)の間に南沢奈央が挟まれる格好だ。

女優の中には、例えば物凄い美人でも、このようなオーラを感じない女優も結構多い。一方で物凄い美人では無くとも、何とも言えない独特な個性 / 魅力を感じる女優もいる。一概には言えないが、単独主役をはれる女優かどうかというのも一つの見方だ。例えば、矢田亜紀子は実に可愛いので一時結構好だったが、残念ながら彼女にはこのオーラが無いと感じる。戸田恵利香、新垣結衣も最高に可愛いが、本当に今後単独主役をはっていけるか、残る女優になっていくかは微妙である。この観点で、これから南沢奈央の活躍ぶりに注目して行きたい。

そして今回、「赤い糸」で南沢奈央以外に注目していたのが、芽衣のクラスメイトで、コスプレ趣味があり、性格が暗い沙良という女の子役を演じた、桜庭ななみ。まだ16歳で、演技力は未知数なるも、なかなかのルックスで今後人気が出そうである。目立たないが、ソフトバンクの「ホワイト学割 with家族」の結婚式編のCMにも出ているので知っている人もいるかもしれない。3月20日にテレビ朝日で放映される予定の21世紀新人シナリオ大賞ドラマ「ゴーストタウンの花」に主演するので、注目したい。


戦争の不条理 - 映画「私は貝になりたい」

2009-03-08 09:41:49 | 映画
先週のインド出張では、またいつものようにJAL機内で映画を何本か見たが、今回は昨年劇場公開されていた日本映画「私は貝になりたい」を見た。大体どんな話なのかはわかっていたので、暗い気持ちになってしまうのではと思い、最初はやや見るのを躊躇したが、中居正広と仲間由紀恵のなかなかコンビぶりをちょっと見てみたくなり、思わず見てしまった。しかし、やはり予想通り、見終わった後でどんよりと暗い気持ちになってしまった。日本の戦争映画は特に内容的に辛いものが多く、涙無しに語れない設定ばかりだが、今回も思わず感情移入して涙してしまった、あまりにも切ない物語である。

「私は貝になりたい」は、戦争中に捕虜となった米国兵を殺害したとして、戦争に負けた後米軍の軍事裁判にかけられ、無実にも関わらず戦犯として首吊りによる死刑を宣告されてしまう不幸な男の物語で、昭和33年のテレビ草創期にフランキー堺によってTBSでドラマ化されて当時大きな反響を呼んだ作品のリメイク。今回主役の男、清水豊松を演じるのが中居正広。そして妻房江(仲間由紀恵)と幼い子供を2人国に残し、いつ死刑の日を向かえるかわからない不安と恐浮フ日々を、東京の牢獄で過ごす。石坂浩二演じる元上司であった矢の中将や、鶴瓶演じる西沢、草なぎ剛が演じる大西等、牢獄での人々との出会いなども盛り込まれ、物語に深みを与えている。

戦争ものの映画を見るとどうしても気が滅入ってしまう。日本の場合、”赤紙”1枚によって突然戦争へと借り出され、御国の為、天皇陛下の為と忠誠を誓い、殆ど狂気とも思える戦時下の日本軍の心理は改めて異常であると思えてならない。特攻隊などをテーマにした多くの映画が製作されてきたが、この狂乱の中で自らその尊い命を投げ出し、散っていった人々の悲惨な物語は涙無しには語れない。もちろん、これは日本だけの話しでは無く、戦争中はどの国の人間にも辛い物語があり、普通とは思えない状況の中で、人間はあまりにも愚かで悲惨な過ちを繰り返してきた。今回の映画を見て、改めてまた戦争の不条理と悲惨さを痛感させられた。

本映画では裕福ではないものの平穏な生活を送っていた中居正広演じる理髪店を営む豊松が、まずは徴兵で家族と引き裂かれ、その後逮捕という形でまた引き裂かれる様子を描いており、最後は家族を残して無念にも処刑されてしまうというあまりにも残酷で悲惨な末路を描いている実話に基づいた物語。こういう不幸な出来事は稀では無く、当時結構起きていたようだ。自分も家族を持つ身として、家族と引き裂かれ、そしてもう二度と会えなくなる辛い心境を察すると思わず感情移入して涙してしまう。特に、最後家族の写真を強く握り締めながら首絞刑により処刑されていくシーンはあまりにも辛い場面だ。また映画のタイトルにもなっているくだりだが、豊松が死刑前に言い残す下記最後の言葉が、胸に深く突き刺さる。

「けれど、こんど生まれかわるならば、いや、私は人間になりたくありません。
牛や馬にも生れません、人間にいじめられますから。
どうしても生れかわらなければならないのなら、私は貝になりたいと思います。
貝ならば海の深い底の岩にヘバリついて何の心配もありません。
兵隊にとられることもない。戦争もない。妻や子供を心配することもない。
どうしても生まれかわらなければならないのなら、私は貝に生まれるつもりです」

やや話題を変え、登場人物に関して触れておくと、主役の豊松を演じる中居正広は実際に劇中、仲間由紀恵に髪を坊主頭にして貰い、7キロ減量を敢行してこの辛い役に体当たりで挑んだらしく、その悲壮感漂う演技にはなかなか迫力があったし、仲間由紀恵もリアリティーのある芯の強い妻、母親、そして豊松を愛する一人の女性の姿を熱演している。この「なかなか」コンビも紅白の司会以来、なかなか息の合った良いコンビでは無いかと思えるが、実生活でもカップルになるようなことは無いのだろうか? 結構お似合いかもしれない。

戦争映画はこれまでにも多く見てきたが、やはりどうしても楽しい気分になるジャンルでは無いし、テーマがあまりにも重いので好んで見てはいないのだが、織田裕二、鶴田真由、仲村トオル、緒方直人、的場浩司等が主演した「きけ、わだつみの声」、昔テレビドラマで見て感動した「二十四の瞳」、海外の映画等では「プライベートライアン」、「ライフイズビューティフル」、そして記憶にも新しいクリント・イーストウッド監督作品の「硫黄島からの手紙」などは深く印象に残っている。また涙無しに語れないアニメの「火垂るの墓」などもそうだが、どれも戦争の犠牲になって散って行った人々の悲しい物語ばかりである。

人間とは愚かな生き物で、常に戦争の歴史を繰り返してきた。今でも世界のどこかで戦争は起きているのである。日本もすっかり平和ボケしてしまっているが、第二次世界大戦もそう昔の話しでは無いのである。このような映画を通じて、戦争をリアルタイムで経験していない若い世代などが戦争の悲惨さを知り、平和な世の中を願う気持ちや命の尊さ、戦争の愚かさを感じ取る機会になれば、その物語の意義もあると思われる。