「重力ピエロ」
伊坂幸太郎著、新潮文庫、2006年7月
「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ」
というセリフがでてきますが、まさに本書そのものに当てはまります。
両親と兄弟の一見普通の4人家族ですが、弟には辛い出生の秘密があります。
そんな家族の心の葛藤や辛さを解消するためにとった行動を、
兄弟を中心に描いています。
暗くなりがちなテーマですが、
父親と兄弟の軽妙な会話や社会を風刺するような文章で、
明るい気持ちで読めます。
目次を見ると約10ページごとにタイトルがついていて短編集かと思ってしまいますが、長編です。
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