59歳「じージ」の癌治療日記

2005年11月、胃がんと診断された3人の孫を持つ59歳男性の治療記録

経過報告 12.1

2006-12-02 00:29:10 | Weblog


ここ数週間は変化の多い日々でしたが
まとめて書きたいと思います。

その後も痛み止めとその副作用のバランスは
なかなか取れないままの入院生活で
父も精神的にかなり辛い日々が続いていました。
自分の体を自分でコントロールできないもどかしさや
長い入院生活で記憶があいまいになったり
言いたいことがなかなか思い出せなかったり
出口のない治療期間に、涙を流す日も多くありました。

1週間前から体全体に黄疸が出てきて
前よりあった腹部のしこりというか、腫れが徐々に大きくなってきていました。
先生の診断によると腹水が溜まっているとのこと。
胃から腸にかけておなか全体が大きく腫れており
膵臓に近い胆肝が圧迫されて破裂する恐れがあるとのことで
急遽11月30日に腹水を少し抜く応急処置をしました。
同時に、肝機能が落ちている為、破裂する恐れのある
胆のうの胆汁も抜く処置をしてもらいました。
これは胆管にも癌があり、管を塞いでいる上に
腹水による胆のうへの圧迫も併発している為だそうです。

処置自体は針を患部に入れて中の液を抜くという簡単なものですが
精神的に不安定になっている父は、とてもナーバスになっていたそうです。
同時に痛み止めで使用しているモルヒネの量が多いのか
普段は冷静な父が怒ったり、同じ事を何回も言い続けたり
どうしても母を呼んで欲しいと電話を掛けさせたりと
腹水などの応急処置への不安からか、父らしくない言動が多くなってきました。

腹水と胆汁を抜く処置は無事に済みましたが
尿も便も出なくなってきており、家族も不安な日々が続いています。
今日は不安で夜眠れない父の傍に
母が泊り込みで病院に行っています。
ここ数日夜になると不安になって、ちゃんと眠れていないそうです。
今日も「もう帰るからね」と言うと「一緒に帰るんだろう」と言っていたので
父はとにかく家に帰りたいのだと思います。

現段階では自宅で治療を続けるのは難しいため
ピースハウスと言う緩和ケア専門ホスピスへ
入院させてはどうかと先生からも勧められました。
以前より緩和ケアの話は父ともしており
いくつか近くのホスピスも何件か調べてはいましたが
基本的に緩和ケアは「積極的がん治療をしない」ことを
前提に、いかに痛みを取って安らかな最期を迎えるか
という場所であるため、告知をしておらず、未だ治療をあきらめていない
父が入院することは以前の段階では難しいといわれていました。

現段階での父の意思ははっきりしないのが現状ですが
治療をする場である病院で、今の父の不安を取り除くことはできないですし
緩和ケアホスピスならば精神科の先生もおり、
患者さんを一人にしないように多くのスタッフが尽してくれます。
今回選んだピースハウスは、緩和ケアの第一人者とも言われる
院長先生が小田原近くにある足柄で元ゴルフ場を改造して
作ったホスピスということで、環境もよく、富士山も見える
素晴らしい場所だと聞いています。

今は毎日病院に行っている私たちも
ピースハウスでは少し遠いので、泊まり込みになると思いますが
そういった家族への対応もしっかりしているとのことで
来週の水曜日に父のカルテを持って病院へ面談に行ってくる予定です。
なかなかベッドの空きがないとのことで
もしかしたら入院は難しいかもしれませんが
良い返事がもらえる様に、お話してみようと思っています。

それから、自宅へ居る時間も日によってばらばらですので
電話がつながらない場合は satmiho@gmail.com
までご連絡頂ければと思います。
宜しくお願い致します。