日帰り会津

祖父が倒れ入院したというので、福島は会津の母の実家に見舞いに行ってきました。

先発で電車で来ている母をピックアップしに行くのが目的ではありますが、何年も会っていない祖父の顔を見ておこう、というのもあり、父親の車に同乗しました。
当初言われていたよりもだいぶ様子はいいようで、一安心。
しかし、年齢も年齢ですので、安心してばかりもいられない状況ではあることには変わりなく。
とはいえ、顔見て安心しました。
たくさんいる孫の中でも私はもう何年も会ってないので、容態の悪い祖父が私のことがわかったかどうかは不明ですが・・・

いや～～、運転は父親と従兄弟に任せていたとはいえ、つ・・・疲れた・・・。
母の実家までは、休憩を含めて車でおよそ5時間ほどかかります。往復で10時間・・・。日帰りにはかなり厳しい距離です。
つったって、私は運転してないんですけど。車もそれほど小さくはないので、狭苦しい、というわけでもないんですけど・・・。
しかし、祖父の家は最近従兄弟が家を建て替えたので、引越しの真っ最中でして。
向かいの仮住まいの家から荷物を運ぶというので手伝ってくれと、行ったりきたりを繰り返しました。
距離としてはたいした事はないのですが、階段の上り下りや、重い荷物をもって新築の家に傷つけないように運んだりというのはなかなかに疲れる作業でございました・・・。
本当はねぇ～～。私が運転すればいいんだけどね・・・。無理だよ・・・。だって10年くらい運転してないもん・・・。

しかし、不思議なものですね。
中学校くらいまでは毎年遊びに来ていたのですが、あまり楽しいと思った記憶がなかった母の実家。
思いっきり都会の子どもだった私には、田舎のよさがイマイチわからず。
だって、ゲームもないし、テレビもなんか違うし、友達もいないし、虫は多いし、夜は真っ暗で怖いし、コンビニなんて車で1時間くらいかけないと無いし、トイレは水洗じゃないし・・・。
それに、当時は車に酔う体質だったので、着く頃にはたいていグロッキー状態だったし・・・。
今は高速道路が延びたこともあり、着くまでの時間もだいぶ短縮されました。

この歳になって来てみると、なんだかすごくいいところだったんだなぁ、としみじみ思ったりしました。
私も大人になったのでしょうか。

風が吹くとざわざわという裏山の木とか、当たり前のように飛び回っているチョウチョや蜂、そういえば最近気にならなくなったオオバコやドクダミやヨモギが当たり前のように生えてたり。
周りの家は大概木造で、2階以上の家は見当たらなく、前を見ても横を見ても必ず山が目に入ってくる。
節目のところで折って、もう一度そこに戻して、どこの節が切れているかを当てる、という遊びを良くやった草。あれ、なんていう草なんだろう・・・。久しぶりに観た気がする。
こんな”ど”田舎、そんな機会でもなければ絶対に来ることもないですからね。
立て替えてしまったので、今までの思い入れのある家は無くなってしまっていて、キレイになったとはいえ、寂しさがぬぐえず。
とはいえ、隣の家、畑、裏庭なんかはそのままだったので、同行した妹、従兄弟と、ここで昔花火したねぇ・・・なんて話したり。
土踏むのって久しぶりかも・・・。
来てみてよかった・・・。


建て直した家はバリアフリー構造で住みやすそうではありますが、従兄弟一家と一緒に住むそうですので、私らが泊めてもらう事はもう無いと思います。
ですが、来ておいてよかったな・・・、と、そう思わせてくれました。

建て直した家と同じように、あったはず建物がなかったり、昔よく遊んだ公園も公園というものではない状態になっていたり、と、そちらはそちらで色々変化はあるようです。
道路が伸びた分電車も少なくなったそうです。

見慣れた景色がなくなってしまわない、ということは無いのだろう、と思ったりしながら、昔のありがたみに気付かなかった自分を反省したりしました。
思い出って本当に大切なものだなぁ・・・って思ったりした一日でした。