完全ネタバレ！「フライトプラン」私ならこうする？

え～、「フライトプラン」、今一歩乗り切れなかった私。私ならこうしたねと思う部分が何箇所かあったので、ちょっとここでそれを発表してみたいと思います。完璧にネタバレです。感想は↓の記事で確認してください。

この流れで作るとすれば、前半はこの感じでよかったと思うのですが、後半がね・・・。

①娘の安否があっという間にばれすぎじゃないか？

娘の存在をもう少し微妙にしておいた方がいいと思うんですけど・・・。死に掛けてる！ってした方が、やっぱり見るほうとしてはドキドキするじゃない？
それに、爆弾、なんだかよく分からないうちに出来上がるし
と、いうわけで・・・

カーソンが棺を開けて、何かを取り出したところで場面展開。機械室をちょっとだけ気にして、カーソンは機長室に移動します。

②カーソンが自分が犯人だと観客にばらすのが早すぎたでしょ。

前半からずっと見ていると、「アラブ人じゃない」「娘は実在してそうな気がする」ということは軽くわかってきていた。さぁ、絞れたぞ。あとは機長か、警官か・・・っていうところであっという間にはい、種明かしっていうのはちょっと早すぎた気がする。ここはもう少し、間を持たせて欲しい。そこで・・・

機長室にカーソンが入っていったあたりで場面展開。憔悴したカイルとスッチーの会話に切り替えます。

③しかも、その後、スッチーが仲間って観客にばらすの早くない？

早いって、絶対（笑）
見てるほうは、「あっ！カーソンが犯人なのかよ！じゃ、乗客名簿は？？」とか思うでしょ？　その後のカイルの「機械室を探したのはあなた？」とかいう流れがあって、ちょっと知的な部分をせっかく見せたんだから、その流れでもっと”推理”させてちょうだいな。

もっと順を追ってきちんとドキドキしながら謎解きさせてくれ～。
それならば・・・

カーソンが機長の部屋に入っていったところから、彼女達に場面展開。スッチー、何か動きが怪しいです！必要以上にカイルの質問にビビッてます！スッチーとカーソンが話しているらしい様子が映ったところで、カイルに場面転換させておく。前の席の子供が何か見たとか言うのもいいかも。

④カーソン、自分から犯人だって言っちゃダメだよ

犯人は乗客ではなく、乗務員か警官だということに観客は気付いたところで、乗客は降り、乗務員が残る。カーソンが降りていくのを止めるカイル。おお、やはり犯人はカーソンだったか・・・って、自分からさっさとばらしちゃうの！？　ってかんじだったので・・・

「勝手に一人で降りないで」と言うカイル。
ため息をついて戻ってくるカーソン。
5千万のことで恨み言をカイル耳元で言って降りていく機長。（その前の「私達はあなたに従うしかない」見たいなことを言うのも、これで生きてくるはず）
ここで、機長の線を消し、観客に自力でカーソンが犯人だと気付かせると同時に、カイルも本星はカーソンだと気付く。
タラップ中腹で「銃を渡して」と、機長＆カーソンに指示。カーソンは少々離れたところから銃を機長に投げるように渡す。
機長がカイルに何を言ったのか確認できないまま機内に入ってきたカーソンに、カイルの消火器がドカン。

④最後、スッチーすぐに逃げすぎ

なんか、あっという間に逃げてしまったスッチー。もうちょっとなんかあるのかと思ったけど・・・。

カイルに説得されるスッチー
スッチー「子供を殺すなんて聴いてなかったの。彼はダレも被害者は出ないって言ってたから。搭乗名簿を消して、嘘の電話をするだけだって言ったから・・・」
カイル「ジュリアは機械室ね？」
スッチー「眠っているわ。何も見てないはずよ」
カイル「あなたは降りなさい・・・」

⑤結局なんでこんなことしたの？動機は？

なんだか、結局動機がわからないまま。お金が欲しかった理由すらわからない。
テロリストに理由は要らないってか？　そうは言われてもねぇ・・・。

カイル「なぜこんな面倒なことを？　自分で言ったことよ？」
カーソン「さあな。ゲームみたいなもんだ。さっきあんたが自分で言っただろ？」
で、アクションシーンへ・・・

⑥霊安室の写真ってなんだったの？

結局機長にさえぎられわからずじまい。観客がいるんだから、そんなところ気を使わないでよ。多少無理してでも写真くらい見ようよ。

霊安室の写真にはカーソンの姿が。同僚が、実はカーソンが自分で棺を持ち込もうとして断られていたとか言う。で、実は彼の実家がニューファンドランドにあって・・・。

⑦ラスト、なんか言えよ・・・。

かばんを拾ってくれたアラブ人に失礼すぎる！
謝るくらいしてもいいんじゃない？

カバンを拾ってくれたアラブ人からカバンを何も言わず受け取る。そこで車に乗ってからひと言。

「・・・さっきのことは謝るわ」

はい、どーーんどーーんどーーん！　ベタベッタ！　どどんどどん！　べたで～～～～す！

う～ん。さすがに⑥は素人には無理だ・・・。どうしても2時間サスペンス風になってしまう・・・

かなり偉そうに語ってしまいましたが、これだけの素材がありながらこの感じで終わっちゃうのはもったいないよ、という気持ちが大きかったわけで。

これくらいのこと考えてないはずがないですから、わざとこうしているんだとは思いますが、なんか盛り上がりが少なく淡白に感じたので、このくらいベタな方がいいかなぁ・・・なんて思いながら見てしまいました。

とりあえず、もうちょっと主人公を知的な感じにしても良かったと思いました。
だって、ジョディだから・・・

しかし、サースガードの目が良かった。
最初死んだような目をしていて、犯人だってばらしてからは、目の奥に光が宿ったような気がするような、なんか輝きがあったような。

いい悪役だっただけに淡白な扱いでちょっと残念でした。

現在のアメリカのいろいろなものに気を遣わなければならない情勢の見えるような映画になってたので、これはこれで楽しめた、ということでとりあえずはＯＫ、ってところですかね