愛煙家の多事総論

このブログは愛煙家こと私が、世の中の色々なニュースに対して、自分勝手な評論をする駄ブログでございます。

王者の貫禄?

2007-07-17 20:52:39 | スポーツ
終わってみれば、4-1と日本の圧勝だった日本対ベトナム戦。だが、前半だけ見れば、決して「楽勝」とは言えない試合だった。

日本、B組を首位通過! 準々決勝でオーストラリアと対戦

波乱許さず、実力通り1位 V3へ第一関門越えた日本

日本 4発!1位突破 21日豪州と激突

巻2発!! 日本爆発で余裕のGL首位突破/アジア杯



最初の失点は、まさに油断が生んだオウンゴールだった。
ベトナムの早い展開に、日本は追いつけていなかった、足が止まりがちだった。だが、1点取られてからの日本は目が覚めたように、相手を「動かせる」プレーに終始した。パッと見、ピッチ上をベトナム勢が縦横無尽に走り回り、日本を押しているように見えた。実際、押されていることも多かったし、ベトナムの運動量は半端じゃなかった。日本代表の中でも運動量の多い巻をして「ベトナムは凄い動く」と言わしめたほど、クルクルとスタジアム内を駆け回っていた。

が、日本はそれに踊らされず、慌てず、付き合うことなく、1点リードされているのに冷静にボールをまわし続けた。
以前だったら、格下相手に先制されて浮き足立つことも多かったものだが・・・。

結局、失点してからわずか5分後に、左サイドで中村俊が見事な切り返しで完全に相手DFを置き去りにし、そしてGKがギリギリ取れない位置にセンタリングを上げ、巻が押し込んでゴール。同点とした。

その後もベトナムは精力的に攻め続けるが、日本はそれに釣られる事なく淡々とボールを回し続けた。

そして32分に、高原が絶好の位置でFKを貰う。
これを遠藤が見事に決めて見せた。恐らくGKは中村俊が蹴ると思っていたのだろう。GKの視線は中村に注がれていたし、遠藤が走り出したすぐ後に、中村俊も前傾姿勢と取ったからだ。が、遠藤が予想に反してそのまま蹴りこんできた。コースは甘かったもののGKが最初に右に動き出してしまったため飛びつききれずにゴールした。

前半はその後、次第にベトナムのポテンシャルが落ちて行き、そのまま終了した。

後半は・・・後半はもう言うことないわな。日本が完璧な試合運びを見せてくれた。というか、ベトナムが完全に疲れ果てていた。ペース配分下手すぎるだろ・・・と敵ながら心配してしまったほどにバテていた。

そして後半早々にオシムが目指す

「1タッチ2タッチのでのすばやいボール回し」

から、中村俊がゴールを決めた。
オシムが珍しく興奮し、笑っていたのは印象的だった。

結局この3点目で完全にやる気が失せたのか、ベトナム陣は前半のフレッシュさが嘘のように消極的になった。日本は無理に攻め込まず、ボールを回し続けてチャンスをうかがう。そして、59分には遠藤からのFKを巻が決めて、駄目押しとなる4点目を叩き出した。
その後も何度か惜しいチャンスを作ったが、得点には至らず試合終了。

終わってみれば、日本がベトナムを圧倒した試合だった。
オシムが

「ベトナムには2つの顔があると思う。つまり前半のフレッシュなベトナムと、後半の体力が落ちたベトナムだ。それらは、まったく違うチームだった」

と言うように、前半のベトナムはかなり良いチームだった。マークも早いし、ルーズボールも追っかける。サイドをくまなく走り回るし、守備に戻るのも早い。
が、それは全て前半までで、後半に入ってからの失速ぶりは目を覆いたくなるほどだった。
ここらへんのペース配分が、日本がアジアでも上位に位置する一つのポイントなのだろう。





いや、何にしても勝って良かった良かった。
UAE対カタールは、2-1でUAEが勝利。最後の最後で意地を見せて、カタールの夢を打ち砕き、ベトナムの夢を叶えた。

そして、日本の対戦相手が決まるグループAでは、イラクとオマーンが引き分けて、イラクが1位、苦戦しまくっていたオーストラリアがタイに4-0で完勝し2位となった。
つまり、日本の相手はオーストラリア。

オーストラリア。W杯で日本をぼこぼこにしてくれた因縁の相手。こんなに早く雪辱のチャンスが巡ってくるとは・・・。

が、オーストラリアも漸く本来のパフォーマンスを取り戻してきた。また、欧州よりのサッカーをする日本は、オーストラリアにとってやりやすい相手だとも言われている。
日本にとっては、屈辱を与えられた相手であり、また苦手意識が残っている相手である。出来ることなら圧勝して欲しいが、難しいだろうなぁ・・・。つーか、負けてもおかしくないよなぁ・・・。
こっちにアドバンテージがあるとすれば、日本は移動しないため、無用な体力の消費がないことと、ベトナムの気候に慣れてきていることだろう。

にしても、決勝戦で見たいと思っていたカードがこんなに早く実現するとは思わなかった。


最新の画像もっと見る