伊藤 克浩(べるお/Beruo)の「折れない心」ブログ

理学療法士伊藤克浩(べるお/Beruo)のサッカーとフットサル、そして理学療法に関するブログ。

講習会新プログラムの概要

2010年09月13日 | Weblog
 当院のIBITA認定成人片麻痺講習会も今年で9期目となる。
 世界的な流れもあってBBTA(イギリスのボバース講師会議)に準じて当院の講習会も今年からニュープログラムに変更した。大きな変更点としては昨年までの実技10段階に変わって下記の実技構成となった事だ。Movement Analysisは主にハンドリングによって受講生同士の反応を感じ取り、正常運動の特徴や多様性をリーズニングする。Task Analysisは課題実行を観察、分析してそれを神経学的に考察し、受講生で特異的な人を評価してグループでディスカッションしハンドリングする。そして Facilitationは症例を想定して治療実技を行うといった構成となっている。
 全体にこれまでとくらべて触って感じ取る、そしてその理由を解釈し討議すると言った内容が増えている。症例のデモンストレーションに関しても以前はインストラクターが治療しながらそれを解説するという事が多かったが、現在は対象者さんとだけやりとりをしながら治療を展開し、デモンストレーション終了後に時間を取って受講生が「観察のポイント」「機能」「潜在能力」「計測(メジャーメント)」についてグループディスカッションを行う。そして最後にグループ毎にそれを発表。発表の内容に関してインストラクターが解説とまとめを行うといったクリニカルリーズニング形式をとるようになった。受講生の印象としても前半二週間を通して良く自分の考えをまとめられるようになるし積極的に意見を言い合う雰囲気が例年にも増していたように思う。
 また、神経学的に人の動きを解釈する良いトレーニングになったと思われる。一方、治療実習で実際の症例を目の前にしたときに治療場面の展開に困っている受講生もいたようで更なる試行錯誤や見直しも必要なようだ。3週目が終了した時点で検討する必要があると考えている。

-実技プログラムの一部を抜粋-
「Movement Analysis」
How to touch the human body
Bipedal standing & placing arms
Stop standing
Stop standing to symmetrical sitting posture Facilitation to sitting balance Get up from supine to sitting & sit up to standing

「Task Analysis」
Reach
Take a Bottle from higher
Pick up from floor
Up stairs Facilitation one leg standing
Activity
Facilitation to Hand Function

「Facilitation」
Core control in crook lying supine
walking