Ｋ谷くんの披露宴

そしていよいよ披露宴会場に入る。

新郎新婦の入場を今か今かと待ちわびる中、
幸せそうな新婦と、それを見つめる（にやけた）新郎が
入場してきた。

各テーブルを回り、我々の席に。
一斉に「おめでと～～！」の声が上がる。

おおっ！なんと模範的な（失礼）盛り上がり方だろう！！


そんな中新郎が私の耳に小声でこう言った
「ししょう、やっとのめるよ…」

おいおい…

まあ、本音だよな。
私自身の披露宴のときもそう思ったもの。


ソノ後は、来賓の挨拶に始まり、乾杯へと進む。

そうなれば当然

飲むでしょう


ただの酔っ払いと化した私たちのテーブル。

お色直しで席を外した新婦の席（もちろん高砂）をジャックするわ



給仕をしてくれたホテルの従業員をくどくは


もう酔っ払いは止まらない……



今まで同級生の披露宴で、これだけ（違う意味で）盛り上がったのは初めて。


でも、新郎の「料理を楽しんでね」の言葉よろしく、
今までに食べたことの無いようなおいしい中華料理に
私を含めしばし無言。そして。

「これ、すごくうまいね」「うん」「うん！！」「…（無言）」



そして、「余興はしなくてもいいよ」の意味が解る瞬間



もういい加減酔っ払ったところに、
新郎新婦の同僚先輩（同じ職場らしいからね）の余興が始まり
某Ｍ．ジャクソンばりのパフォーマンスに
しばし「「俺たち、負けてるわ…」
と無言、そして笑いと拍手。

新郎の親戚や職場の皆さんにと～っても迷惑をかけたと思うのがちょっと気がかりですが
本当に披露宴を楽しませてもらいました。。。



でも、友人を祝いたい気持ちが収まらず、
何もしなくてもいい

って言われたってさ。


最後のお見送りのときにみんなで
※「伸張輝（しんちょうき）」でお祝いをしてやりました。


最後はロビーでの記念撮影。

野郎ばかり集まってのちょっとあまりいい絵ではないものの、
新郎新婦と我々友人と揃って写真を撮って、
披露宴を終えたのでした。




いろいろ騒いでごめんね。

俺たち流の（不器用な）お祝いの仕方だから許してやってくださいね。

そして、末永くお幸せにね。





※伸張輝（しんちょうき）
　　　　…わが西湘高校吹奏楽部のお祝いの表現。
　　　　　祝いたい相手の両手両足を持って
　　　　　いわゆる「胴上げ」のように上下に身体を振る。
　　　　　
　　　　　手足を持ったまま上げられるので、かなり「痛い」とのこと
　　　　　
　　　　　活用法として顔を地面に向ける「裏面」と
　　　　　頭を壁にぶつける「鐘撞き」などのバリエーションがある。


　　　　　もちろん、Ｋ谷君の時には全てのバリエーションをこなし、
　　　　　新婦やご両親はともかく、ホテルの従業員にも
　　　　　びびられたのは、言うまでもありません。

　　　　　新郎曰く「貸し服だから、破らないで～～」