5「肌や毛髪を痛めつける塩素」
肌や毛髪の美容は、世の女性の最大の関心事であることは洋の東西を問わず、今も昔も変わりません。
常に美しくありたい女性の願望に対し正面から立ちはだかるのが塩素です。
塩素が水と反応すると、次亜塩素酸と塩酸を生じます。
ところで、プールから帰ってきた子どもが目を真っ赤にしていたり、自分自身プールに行って、肌がカサついたり頭髪がパサパサになった経験をお持ちの方は多いと思います。
髪の毛や皮膚や粘膜にとりついた塩素が、そこここの水分を奪って次亜塩素酸と塩酸を生じ、それが強い刺激を与えて細胞を痛めつけるために起こる現象です。
塩素がドライスキンをつくり出すことにより小じわの原因になると言われるのもそのためです。
次亜塩素酸は、酸化力と共に色素結合を切断(漂白作用)する力が強いため、モヤシやレンコンの漂白に使用されたりしています。
水道水で洗顔、洗髪することは、肌を酸化(=老化)させ、黒髪から艶を奪い赤茶色に変色させる結果となります。
世のご婦人方にお伝えします、「化粧品やシャンプーを選ぶ前に、まず塩素で痛めつけないことを考える方が先決なのです」。
平成10年8月に開催された日本美容皮膚科学界の学術大会で、元大阪医科大講師、皮膚科医の長谷川義博氏は塩素が髪に与える影響について、「1リットル当り0.5ミリグラム(0.5ppm)の塩素を含む(この塩素濃度は日本の都市部での水道水の平均的数値です)40℃の湯と、同温の塩素なしの湯で20歳代の女性5人から切り取った髪各47本を朝晩2回ずつ洗浄した。これを1週間続けた後、髪の太さの変化を比べたところ、塩素なしの方は、71.19、22.11デニール(繊維の太さを表す単位)だったのに対し、塩素入りの方は66.45、19.68デニールと細くなっていた。」と、発表されています。
これは統計学上明らかな差で、塩素なし群の方は、髪の損傷も極めて少なかったそうです。
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