小無限小屋にて3:00に起床、まだ雨は降っていません。
スタッフが沸かしたお湯を使って各自朝食。
シェラフ等の不要な荷を小屋にデポして出発準備。
外に出るとパラパラと小雨が降り出し、小屋に戻って雨具を着用。
【10/27、小無限小屋-小無間山-大無間山-小無間山-小無限小屋-登山口】
南アルプス深南部の200名山・大無間山
大無間山(だいむげんざん)は、静岡県の赤石山脈の深南部にある標高2,329 mの山。
日本二百名山に選定されている山頂には一等三角点が置かれている。
南アルプスで一等三角点を持つ山は、甲斐駒ヶ岳、赤石岳、黒法師岳とこの山の4山のみ。
麓には大井川が流れ、井川ダムの人造湖である井川湖がたたずむ。
大井川の支流の明神谷、関の沢川、栗代川の源流の山である。
周辺の山域は1968年4月1日に、静岡県の奥大井県立自然公園に指定された。
4:35にヘッドランプを頼りに小無限小屋-1763mを出発。
小屋のあるP4を下ってから、次のP3-P2-P1のピークを越えます。
雨で濡れた登山道で小石や枯葉・木の根が滑リ易く、険しい登山道です。
6:00過ぎに空が白んできました。
周辺はガスに包まれて視界はありません。
三つのピークを越え、やっと小無限山への鞍部を通過します。
前方に小無間山崩壊地の登山ルートが迫ってきました。
崩壊地の端を木の根やロープにつかまってよじ登ります。
落石やバランスを崩しての滑落に気を使う急峻なルートです。
時折ガスが薄くなりますので、越えてきたP1を振り返ります。
ようやく小無間山の山頂-2150mに7:15に到着。
樹林のため展望は無く、三等三角点があります。
小無間山を下って登り返すと東斜面の崩落地・地獄のぞきを通過。
唐松谷の頭という展望地のようですが、ガスが濃くて何も見えません。
小無限山から大無限山への稜線は緩やかな散歩道です。
小無限小屋から小無限山までの険しい道とは別物で、二面性を持つ登山ルートです。
8:10に中無間山山頂の表示ポイントを通過。
ここは迷い道のため、ロープを左にたどって進みます。
木々の間から初めて大無限の山頂が見えました。
大雪や倒木に押し曲げられた木々が目立ちます。
大無限山の山頂近くに慰霊碑がありました。
9:30に200名山・大無限山-2329mに到着。
小屋から5時間掛かりましたが、ガイドは見込みより早いと言っています。
樹林帯で展望が無い中で昼食。
ここで雨が大粒になり、みぞれのような白い雪が混じっています。
体が冷えてきましたので9:50に下山して体を暖めます。
歩き出すと体温が戻ってきました。
ガイドが呼称する、中無限山の手前にある「ラッキーストライクの木」を見学。
幹が倒木と大雪の影響で完全に一回転して上に伸びています。
丸穴に顔を寄せて幸運を祈って記念撮影しました。
11:50に小無限山を通過。
ここまではほぼ予定通りの歩行時間です。
いよいよ小無限山の激下りが始まります。
ガスが立ち込める小無間山の崩落地。
ミスをすると崖下に転落しますので一人づつ時間を掛けて降りました。
鞍部からP1へ登り返しますが、この先も滑リ易く慎重に歩きます。
休憩も頻繁に取ったため予想以上に時間がかかりました。
小無限山からP1-P2-P3を越えてP4の小無限小屋に14:40到着。
冷たい風雨にさらされ、登りと変わらぬ約5時間の長い戻り道でした。
軽食を取りながらデポした荷物をパッキングし、室内を片付けます。
ここで30分掛かって完全に体が冷えてしまいました。
さらに大粒の雨となり、15:10に下山開始。
日暮れまで2時間を切りましたので自然に駆け足で下りました。
16:30頃からヘッドランプを点けて樹林帯を下り、薄暗い諏訪神社を通過。
遭難したような雰囲気だね、と言いながら17:05に民宿・ふるさとに帰着。
濡れた雨具類を物干し台に吊るし、ザックをブルーシートに並べてから
宿の温泉風呂に入って体を温め、人心地つきました。
19:00に夕食。食べ切れない程の料理で山菜、鹿肉、熊肉、キノコ汁等を美味しく頂きました。
高低差1800m、39000歩、12.5時間、雨中の長丁場で11月には厳しい大無限山でした。
山頂や小無限小屋での低体温症体感が話題になり、濡れた体で着替えられない場合は、
とにかく歩き続けることで防ぐしかないですね。
寝る前にもう一度温泉風呂に入り、21:00に暖かい布団で就寝。
【10/29、民宿ふるさと-静岡駅-東京駅-昭島駅帰着】
6:00に起床、朝の温泉風呂に入ってリラックス。今日は雲ひとつ無い秋晴れです。
7:00に美味しい朝食を頂き、宿で300円の大きな生シイタケを購入。
小無限小屋方面の紅葉した山並みです。
登山の日だけ雨という不運な大無限山でしたが、良くあることです。
まだ乾かない雨具類をザックに詰めて8:00にジャンボタクシーで静岡駅に移動。
小無限山の崩落ルートはいつか立入り禁止になるかも知れません。
今回登れたことで満足しましたが、最後の駆け足下りで半月板の無い右膝に違和感が残りました。
10:20に静岡駅に到着し、時間がありますので駅周辺を一巡り。
駅構内で名物のうなぎパイと安倍川餅を購入。
11:19発のこだまで東京駅に向かい、14:00に昭島駅に帰着。
来週は晴天日を選んで有明山と爺ヶ岳に登りますが、右膝の古傷が気になります。
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