
子供の頃、花嫁道中で見た花嫁様の美しさに
心を踏みつけられたのが、私が美容師を目指
すきっかけでした。
「いつか自分の手であんな花嫁様を作り上げたい」
そんな思いが私を美容業界へと馳走させました。
若かりし頃、私は和装花嫁の日本髮かつらに
どこか違和感を抱いていました。
これぞ日本女性の美しい黒髮で文金高島田を
結い上げることこそ、私の目指す美容師として
の最終目標だと決めたのです。
それから、かつらを結い上げる結髮師の先生
に付き、学びを続けました。
しかしその技術の難しさにぶつかったときは、
自分の無力さにやるせなさを覚えたこともありました。
一方、地毛結いが成功したその時の満足感と
達成感はことばにならないほどのものでした。
しかも、もっとこうしていればよかったと
反省する点に気付くと、その気付きが日本髮
技術の底深さと魅力をいっそう強く感じさせ
てくれるのです。
日本髪地毛結いの魅力を追い求めた私の近年の
作品を紹介します。
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