
自転車乗りの先輩から「チェーンを灯油で洗うときれいになる」と以前から言われていた。

未だに行ったことがなかった。


自転車に乗ってから今までチェーン洗浄は、パーツクリーナーで汚れを落として、チェーンループなどを注油していた。
パーツクリーナーをかけてタオルでチェーンを拭くのだが、細かい部分はきれいにならない。
作業途中で、チェーンの細かい部分を麺棒で掃除する。
結構な手間。

作業が大変な割には汚れが残る。

綺麗にならないストレスを解消するため「チェーンを灯油で洗う」ことにした。

そのためには、チェーンを外さなければならない。


チェーン外し用パーツ
■ KMC 10スピード用ミッシングリンク
・ チェーンコマの交換可能なパーツ
・ チェーンの接続部のコネクトリンクの一種。

パッケージに日本語で注意事項が書かれていた。
「取り付け、取り外しできる回数は、約3~5回までです」

シンプルな構造だから、数回しか使用できないのだろう。
2個で1,000円以下なら仕方がない。


そして「ミッシングリンク」を外すには道具が必要。
■ KMC ミッシングリンク用リムーバー
KMCなどのコネクトリンクをチェーンから取り外し、交換を行うときに使用する専用プライヤー。
使用していくうちに堅く固定されるマスターリンクを取り外すのに最適。
・ 製品サイズ:165×105×15mm
・ 製品重量:132g

説明書は無いが、パッケージを見るだけでその使い方がわかる。
一見するとカブトムシのクワガタの角のようにも見える。


作業には直接チェーンを掴むことも考え、ゴム手袋を装着して行いたい。

ミッシングリンク用リムーバーを使用して、ミッシングリンクを外す。

リムーバーに力を入れたら、チェーンが外れた。
そして、外れた瞬間にチェーンが左右に分かれて床に落ちた。

次回は何か対策を考えたい。


「対策を考えたい」に対して、高崎ナッカラーノレーシングチームのスライムさんからアドバイス。

「ミッシングリング外す時は、チェーンフックを使うと外した瞬間に落っこちなくて良いですよ。針金で自作できます」
そんな優しい言葉に従い、クリーニングの針金ハンガーを加工して作成してみました。

その昔、クリーニング出すと付いてきたハンガーの先を使用。
適当な長さでカットして、ペンチで形成して完成。

この状態だと左右に逃げません。

固定された状態で「ミッシングリンク」をはめ込む。
そして、ゆっくり自作のチェーンフックの片方を外して完成。



外れたチェーンは、結構汚れている。
この汚れたチェーンを灯油を使って、きれいにしていきたい。


用意したのは、500mlのペットボトル。

この中に約300CCの灯油を入れた。

ペットボトルの飲み口から、チェーンを入れていく。

チェーンがすべて入ったら、蓋をする。
入れただけなのに灯油の色が変わっていった。


ペットボトルを縦に横にとガチャガチャ振って汚れを落とす。

何度か繰り返しているうちに、灯油の黒さが増していく。
チェーンオイルとともにチェーンカスや砂等の汚れが落ちているのが実感できる。
少しそのままの状態で置いておく。

■ 使用前の灯油
最初は透明だった。

■ 使用後の灯油
真っ黒になってしまった。


灯油をペットボトルから出して、廃油缶へ入れた。
後で知り合いの業者に持って行って処理をしてもらう。

ペットボトルを切断してチェーンを取り出す。
ウェスでチェーン全体をよく拭き取る。
灯油を完全に気化させるために、しばらく干した。


パーツクリーナーで汚れを落とすのとは比べ物にならないほど、きれいになった。

思っていたより簡単でこんなに綺麗になるのなら、もっと早くすれば良かったと後悔した。
※シマノのチェーンを灯油で洗うことは、メーカー非推奨らしいので自己責任で行ってください。

スプロケ、プーリーに通してミッシングリンクを付けてチェーンの洗浄が完了。
最後にブレンドした「ワコーズ チェーンルブリキッド スピード&パワー」をチェーン1リンクに一滴ずつ散布して浸透させ、余分な分を拭き取り完了。


作業前のチェーン。
スミに黒い汚れが溜まっていた。

※最初の投稿ではミッシングリンクの向きが逆だった。ご指摘を頂き、リンクを入れ替えその画像を差し替えました。
正しくはチェーンステーの上位置にあるとき「10S」のマークが上下正しく見えるのが正解です。


とっても綺麗になって、本当に気持ちが良い。

思ってたよりずっと簡単。
そしてこの方法だとすごく経済的。

綺麗になったチェーンを見てるとうれしくなって、出かけたくなってしまう。











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