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岸惠子さんの心に残る一言     100歳まで生きた時、若かった70代の頃を…

2013-05-01 17:00:47 | シルバーライフ

岸恵子さんの書き下ろし新作「わりなき恋」
 いつものことで10時過ぎに朝食をとりながらテレビを付けてみると岸惠子さんの顔が見えた。岸さんの10年ぶりの書き下ろし小説で、後期高齢者を迎える女性の恋愛と性に迫った小説「わりなき恋」(幻冬舎)が話題になっている。テレビ欄によるとフジテレビ番組「ノンストップ」で“80歳岸惠子の愛、恋に倫も不倫もない…”などと紹介されている。
  「シワとシラガとシミは売りたいほどある」とさらっと仰りながらも目の輝きが素敵な岸惠子さんのトークは“いくつになっても素敵な異性が現れれば心ときめくもの”などと小説「わりなき恋」を中心に話が展開されていったが、その中でいくつかの素敵な言葉が心に残った。

バツイチではなくてマルイチ
 『昔、「貴女はバツイチでしょう」と言われて、良い感じがしなかったことを想い出す。自分ではバツとは思っていない。一つの結婚が終わったという意味も含めてマルだと思っている。マルイチです。』

100歳になった時、若かった70代の頃を後悔しないように
 『50代は(誰にとっても)人生で一番充実している時。60代になっても(多くの人が)その感じでいられる。でも70代になると“ボチボチ終わりかな”と思い始める人がでてくるようです。』
『ひょっとして100歳まで生きた時、“70代という若かった頃に、もっと何かしていればヨカッタのに”と思いたくないでしょう。』

何事にも真剣で前向き
  20年ほど前、岸惠子さんに女性向けの講演会の講師をお願いし、その打ち合わせの場で、“会場で参加者からの質問も受けて頂けますか”とお伺いした所、“それは構わないけど、時々「岸さんはどうしてキレイなんですか?」などと質問される方がおられるのだけど、応えようがなくて…”と。人によっては自慢たらしく聞こえる話だが、岸さんの場合は真剣に困った様子であり、こちらの要望に真面目に応えようとした結果と素直に聞けた。人柄である。
  同じ講演会で某大女優に出演をお願いしたことがある。その方に質問コーナーについてお伺いすると「構わないわよ。私は上品ぶったことは嫌いで、ウンチの話でも何でも平気だから」と。“私ほどの大女優だけど…”という態度がありありと見えて、実に不遜に見えた。これも人柄である。あえて名は伏せる。

新しいことを創めている間は歳をとらない
  「100歳まで生きた時、70代の若かった頃を振り返って…」は実に新鮮な発想であった。老人医学の大家でご自身も100歳を超えておられながら、毎日のように全国を講演に回っておられる日野原重明先生が「創める事を忘れなければ人は老いません」と言っておられる。また、「人はいくつになっても生き方を変えることができます」とも
「もう70代だから…」と終わりを意識し始めたら、そこで本当に終わりになるのではないだろうか。『終わりのない人生はないが、わざわざ自分で幕を引くこともない』ということだ。

未完成の人生が楽しい
 いつ来るか判らない時に備えて準備万端を整えて待っているより、“その時がくればそこがエンド。未完成のまま作業は中断、仕掛品が残るのは覚悟の上”と、何かに取り組んでいるいる方が毎日が楽しいのは間違いない。どちらにしても時間はあっという間に過ぎ去るが、何かを始めていれば退屈はしない。第一、間違って100歳まで生きた時、20数年前の若かった70代を無為に過ごしたことを後悔しなくて済む。
岸惠子さんに乾杯!!



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