心のままに

おもいを言葉に

生きていくために

2021-11-29 10:02:30 | 日記

 

  私は たいした人間ではないけれど

  生きていくために

  こうして 拙い詩を綴る

  そうせずには いられないために

  詩など書かなくとも

  私の求める詩が どこかにあるのなら

  どんなに良いことか

  しかしそんな詩が どこにも見あたらない

  生きていくための力となり 光となる詩が

  だからこうして 拙い詩を綴る

  魂というものの 幸福を求めながら

  魂というものの 本質を求めながら

  こうして 拙い詩を綴る

  そして私の詩が  誰か一人の 

  心に届くのであればと

  そう願いながらこうして 拙い詩を綴る

 

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世界の人々が

2021-11-26 19:52:38 | 日記

 

  世界の人々が口々に 愛と言う

  その愛がどれほどのものか わからぬけれど

  愛にも様々な愛が あるだろう

  愛の深さに 大きさに 強さによって

 

  水面にぽつんと しずくが落ちる

  波紋がどこまでも 広がっていく

  あちらにもぽつんと しずくが落ちる

  こちらにもぽつんと しずくが落ちる

  波紋があちらにも こちらにも 広がっていく

  それぞれが混じりあい 重なりあって 広がっていく

 

  その波紋が それぞれの愛であるなら

  世界の人々の それぞれの愛が

  重なりあって 世界中に広がっていく

  そうであるなら 人類の未来にとって

  どれほど 素晴らしいことだろう

 

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  四季がめぐり 初冬の今

  広葉樹の葉が しきりに舞い落ちる

  自然はたんたんと 春夏秋冬をくり返す

  とどまることなく

  地球が 公転をつづける限り

  その自然の奥の方から

  基調となる旋律が 聞こえてくる

  命の旋律が

  それが 我が内に鳴り響く

  意識することなく

  

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  健康と衣食住が 満たされれば

  我々の生存に関わる ほとんどの問題は

  解決されるだろうと思う

  魂の問題を除いて

  

  魂の 成熟

  そのために我々は 

  この世にこうして 生きている

  一生をかけて

  その必要があるために

 

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  魑魅魍魎の闇に

  朝の光が 差し込む

  心の中にも 差し込む

  朝の光の中に 顔を洗い 

  目を 心を覚ます

  今日一日を 人として

  生きていくために

   

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  昼餉にそばを打ち そばを食う

  自然の中に育った 農作物を

  ことさら 手を加えることなく 食す

  そういうものを 何よりも うまいと思う

  こてこてした 手が込んだ料理よりも

  老いて 身も心も 自然にかえっていく

 

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  ここに一輪の花が 咲いている

  その花に 心を通わせる

  誰もが

  その心の貧しさに 豊かさ

  本当の魂の姿が 見えてくる

 

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思想や

2021-11-20 12:58:37 | 日記

 

  思想や 哲学 あるいは思索によって

  たとえそれが どんなに深く聡明なものであっても

  それによって 魂の平安を得ることはない

  魂が 成長することもない

  心は 心によってしか影響されることはない

  悲しみによって 苦しみによって

  実際に流す涙によって

  心は 魂は豊かに成熟する

  それこそが 人がこの世に生きるということなのだ

 

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  ひとつひとつ 

  石を積み重ねるように

  魂が豊かになるように

  そう願いながら

  ひとつひとつ

  詩をつくる

  

  本当に 魂は豊かになっているのだろうか

  私は 少しも変っていないように思える

  それでも 石を積み重ねるように

  ひとつひとつ 詩をつくる

 

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人は

2021-11-16 15:31:59 | 日記

 

  人は 何かを追い求めて生きている

  魂が 求めるものを

  人として この世に生きていくために

  そしてそのようにして 追い求めながら 

  最後に 行きつくところ

  そしてそこまで 行きついた人々

  その数は きわめて少ないけれど

  彼らから 同じ魂の波動が聞こえてくる

  彼らは皆 同じ顔をして

  天上にひときわ輝く星を 見上げている

  そして詩も同じように 真実の言葉をさがしながら

  その星を 追い求めている

 

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  小春日和の 午後

  穏やかな 日差しが 

  山間の 集落の 

  家々の白壁を 照らす

  村は 平和な風景の中に

  満ち足りた 大気の中に

  静かに たたずむ

  

  それが 掛けがえのない 故郷の風景となって

  いつまでも 我が心の中に 生きつづける

 

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人生の

2021-11-12 00:50:38 | 日記

 

  人生の岩壁を 登る

  からだを支えるための

  しっかりとした 足場を求め

  手を伸ばしながら 足でさぐりながら

  もう一段 高く登るために

  しかしその足場が なかなか見つからない

  私は岩壁の どのあたりにいるのだろう

  岩壁を遠くの方から 垣間見ることができたなら

  今のこの 私の姿と共に

  神の眼を持って

  そんなことを思いながら

  岩壁に身動きもとれずに 張りついている

 

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  立冬が 過ぎた 

  十一月の よく晴れた日

  肌寒い風が 音をたてて

  山間の畑に 吹きわたる

  色づいた 広葉樹の葉が

  絶え間なく畑に 舞い落ちる

  落葉松の 細く微小な葉が

  薄の穂の 白い綿毛の種子が

  ひとつひとつ 風に舞い

  空高く どこまでも飛んでいく

  自然の中の 草木のすべてが 

  静止することなく 風の中に揺れ動く

  同じように我が心も 風の中に揺れ動く

  心臓の鼓動と ともに

 

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  美しい自然の中に

  心臓の鼓動を 聞きながら

  素直に生きる喜びを 感じながら

  生きる

  そこに詩が 歌が生まれる

  花が咲くように

  何よりも 素直な心から

 

  しかしそこに 人間の賢しらな頭が 入りこむ

  さもそれらしい 意味ありげな顔をして

  己の愚かさに 気がつくこともなく

  真実ははるか 霧の彼方に消えていく

 

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