心のままに

おもいを言葉に

弱き者

2020-09-29 10:05:49 | 日記

 

  弱き者

  取り残された者

  歴史の中に埋もれていく 多くの 名も無き人々

  彼らと 共に生きる

  彼らの喜びと 悲しみの中に

  そうして彼らと共に 歴史の中に埋もれていく

  人間の人間としての 人生を生きながら

 

   ~~~~~~~~

 

  秋の 透明な光の中に

  すすきが 

  白や ピンクのコスモスの濃淡が 

  風に揺れる

  色づいた柿の ひとつひとつが 光り輝く

  黄金色に実った稲穂が 頭をたれる

  充実した命が 大気に満ちる

  豊かな ハーモニーとなって

 

    ~~~~~~~~

 

  人生の岩場を 登る 

  その 確かな足場

  さらなる 一歩のための

  そういう 芸術作品を求める

  我が 人生のために

  人々の 道しるべのためにも

 

  ~~~

  

  

 


同じ時代の

2020-09-19 08:44:34 | 日記

 

  同じ時代の

  同じ空間に 共に生き

  こうして 同じ空気を吸っている

  多くの 掛け替えのない人々

  笑いながらも 泣きながらも

  時には 喧嘩をしながらも

  彼らの息吹が 歓声が

  大気の中に 消えていく

  そうして 時代の経過とともに

  これらのすべてが 過去の中に 埋もれていく

  それでもそれらは 大地の記憶の中に

  人類の記憶の中に 残されていくのだろうか

 

   ~~~~~~~~

 

  社会の中に 人知れず

  埋もれている 魂をさがす

  嘘偽りのない 魂を

  宝石を探すように

  我が魂のためにも

 

    ~~~~~~~~

 

  世論が 常に 正しいとは限らない

  絶対多数が 正しいとは限らないように

  人間である限り

 

  ~~~~~~~~

 

  老い行く 我が心には

  若き 啄木の歌よりも

  老いた 茂吉の歌が心にしみる

  我が残りの人生には

  茂吉の歌集と 

  そして 芭蕉があればいい

 

  ~~~

  


ひょっとした拍子に

2020-09-10 08:51:48 | 日記

 

  ひょっとした拍子に 地球に生命が生れた

  そして 長い長い年月をかけ 人間にまで進化した

  そうして 人間に魂が宿った

  人間は 魂が宿るところ

  魂のすみか

  その魂というものの 不思議さ

  豊かさを求め 仲間を求め 浮遊する

  共に 歌を歌うために

 

    ~~~~~~~~

 

  夏の暑さに 木陰に涼む

  草の上に 腰を下ろしながら

  まわりの エノコログサが ツユクサが

  ヨモギが 風に揺れる

  地には アリが這い コオロギが飛び跳ね

  カマキリが 頭をもたげる

  木の中からは セミの鳴き声が 聞こえてくる

  

  このように すべてに名がある

  種としての 名が

  そして私は ヒトとして ここにいる

  心臓の鼓動を 感じながら

 

     ~~~~~~~~

 

  野道を歩きながら 

  ふと 立ち止まり

  空を見上げて 思う

  このまま 私のすべてが

  大気の中に とけてしまえたならと

  あとかたもなく

  そんなことを夢想しながら

  野道を歩く

  老い行く 私の

 

  ~~~

 

  


太陽が沈み

2020-09-01 22:57:04 | 日記

 

  太陽が沈み 闇が深まると

  魑魅魍魎が 跋扈しはじめる

  そこここに

  人の心の中にも

  不安と恐れと共に

  

  太陽の光が 夜の月を 淡く照らす

  闇に 救いの手を 差し伸べるように

  そうして空が 徐々に白み

  太陽が 顔を出せば

  光が 大気に充満し

  魑魅魍魎は どこかへ 雲散霧消する

 

   ~~~~~~~~

 

  人と人の問題の ほとんどは

  どうにもならない 

  人の心の小ささ 狭さ

 

  心の器が 小さいばかりに

  わずかな事にも

  人と人の間に 波が立つ

 

   ~~~~~~~~

 

  言葉によって 真実に至ることなどできない

  人も言葉も 完全なものではないのだから

  真実は 言葉の向こうに 静かに佇んでいる

 

    ~~~~~~~~

 

  心の ひっかかりを

  でこぼこを 平らにならす

  風通しが良くなるようにと

  誰をも 受け入れられるようにと

  そう願いながら そうできたならと

 

  そのために 私が私でなくなったとしても

  そんなことは 何事かあらんと

  ちっぽけな私に 言い聞かせながら

 

  ~~~