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中学校教師 生き残り術

平凡な中学校教師が、中学校現場の「小技」「知恵」「うまくいったエピソード」「失敗例」を紹介します。

このblogの新タイトルを考えています

2021年08月07日 | エピソード

 暑中お見舞い申し上げます。
 夏季休業になり、ようやく時間、体力、気力に余裕ができましたので、このブログを更新します。

 私は、このブログ「中学校教師生き残り術」を更新しなければならないと考えています。
 私がこのブログを立ち上げた10年前は、私を含め多くの中学校教師が生徒指導で苦戦していました。
 その状況を乗り越えるために、先輩から教えていただいたこと、自分で思いついてうまくいった実践(その背後には忘れてしまいたい多くの失敗がある。)を紹介し、苦難を乗り越えていきましょうと考えて、このブログを立ち上げました。
 「志をもってなった中学校教師を辞めないで」「私も辞めたくない」との思いから、「中学校教師 生き残り術」と名付けました。

 ここ数年、状況は変わりました。
 教員採用試験受験者数減少、教員志願者数減少、教員不足。

 これは、無理もありません。
 児童、生徒、保護者への対応の難しさ、正規勤務時間では終わらない仕事量、勤務時間超過、休日に研修や仕事、有給休暇が取りにくい状況、決して高いとは言えない賃金(今は、安定した給与に感謝しています。)。
 中には、この労働環境を克服することにやりがいを見出している人もいます。
 そして、この厳しい労働環境の中にあっても、児童、生徒の向上を見ることや、児童、生徒、保護者からの感謝に、私を含め多くの教職員はやりがいや喜びを見出しています。

 しかし、職業選択という見方ではどうでしょうか。
 教職員の仕事はやりがいはありますが、仕事だけに生きがいを見出す生き方は過去のものになっています。
 仕事もきちんと取り組んで、自分の時間、家庭の時間も大事にするのが今の考え方です。
 今の中学校教師の労働環境では、志願者減少、教員不足は当然のことです。

 そこで私はこんな努力をしています。
 中学校教師の労働環境の改善、一般から見て、平均的な労働環境にすること。
 一般的な労働環境の中で、生徒の自律をサポートするやりがいのあることを実践して、可能であれば周囲に広めること。

 話をブログタイトルに戻します。
 タイトル「中学校教師生き残り術」は、「中学校現場はきついよ」と広めて、教師志望を妨げる語感があります。

 中学校教師は、生徒の向上の喜びを生徒と共感できます。
 中学校教師は、5年後10年後、さらにその先の社会を創る仕事です。
 中学校教師は、世のため、人のためになる仕事です。

 現役中学校教師が喜びややりがいを見出し、将来を考える若い世代が中学校教師に憧れるちょっとしたきっかけ、現場でのエピソードや実践を綴るブログにしたいと考えています。
 そんな思いを込めたブログの改名を考えています。

 このブログの閲覧履歴数(私には個人の特定はできません)を見て、このブログに訪れてくださる方に感謝しています。
 今後も細々と投稿を続けます。
 よろしくお願いいたします。


部活動「自粛後の好記録」 為末さんのコラムから

2020年08月12日 | エピソード

 新聞のコラムを紹介します。
 
「自粛後の好記録」
 元陸上選手 為末 大

 長い間トレーニングが中断された今、意外なことに中高生を中心に続々と新記録が出ている。

 考えられる要因


 練習が抑制された。
 これまでの日本の部活動は練習過多だった。
 一定期間、競技を離れることにメリットがある。
 過多だがリフレッシュ。
 けがのリスクも減る。

2 
 大きな目標が消えた。
 選手たちが「競技を楽しんで全力でプレーすればいい」という心境になった。


 専門練習が減った。
 地道な基礎トレーニングが、競技力をアップさせた可能性がある。

 筆者も、部活動を引退した部員のプレーを1、2ヶ月後に見て、「おお、上手くなったなあ」と感じることが多々あります。
 大会前の緊張感の全て否定する訳ではありませんが、部活本来の目的を再確認したいものです。
 自分が選択した競技、分野(文化的な活動も含む)を楽しみ、向上する、できれば、部活動引退後に長く楽しむことができる部活動でありたいです。

 この投稿で紹介したコラムを全国の部活動指導者にシェアしたいです。


覚え書き

2020年05月21日 | エピソード
覚え書き

1 教育内容の精選の余地
「日本を含む先進国では社会の要求などによる学校で教える内容の増大が共通課題になっていた。学びの保障の手段の一つとして学習内容の精選は検討する余地がある。」(日本経済新聞 令和2年5月18日(月)14面)

本ブログ筆者の追記
 知識の量から、質への移行をすべきです。
 質とは新しい学力。
 ①基礎的な知識や技能
 ②それらを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力など
 ③主体的に学習に取り組む態度

2 アメリカの夏休みは完全にお休み
「日本では多くの学校で夏休みも部活動が盛んですが、アメリカでは夏休みの間、学校は完全にお休みになります。」(NHK第二放送 基礎英語2 令和2年5月21日 筆者の聞き取りによる)

ブログ筆者の追記
 子どもたちは、休みは学校から解放されるべきだと思います。
 休みは、子どもたちを家庭に返す。
 教育力が低い家庭の子どもたちを支援したい教職員は、社会教育活動に加われば良い。
 社会スポーツ、野外活動、キャンプ、学習支援など、様々な活動が考えられます。
 休日の自分の時間を大切にしたい教職員がいても良い。

大人になってからアニメ「アルプスの少女ハイジ」を全話見ています(現在52話中、36話)

2019年12月01日 | エピソード
 この秋から、アニメ「アルプスの少女ハイジ」をレンタルDVDで見ています。
 私が小学校低学年の時に放送されていたことを覚えていますが、断片的にしか見ていません。
 何度か再放送を見て、いつかは全話を見たいと思っていました。
 大人になってからこの作品「アルプスの少女ハイジ」を見ると、時代背景、ストーリー、登場人物、作品の理念、動画の質の高さ等、様々な発見があります。
 そのいくつかを書きます。

○ハイジに対していじわるだと思っていたロッテンマイヤーさんは普通の大人
・屋根裏のネズミや捨て猫を持ち込むハイジ、食事のマナーを知らないハイジ、白パンをクローゼットに溜め込むハイジを叱り、それらを召使に処分させますが、これは大人の普通の感覚で、当たり前の対応です。子ども目線でこの作品を見ていた時は、ロッテンマイヤーさんはいじわるな人と思っていましたが、大人になって見ると見方が変わってきます。自分が大人になったことも実感できます。
・ロッテンマイヤーさんは病弱なクララの休養を優先して、クララの外出を好みません。物語の終わりには、日光を浴びることによってクララは回復しています。よかれと信じて行っていることが、実は誤っていることもあることを、とりわけ教職についている私は考えなければならないと思いました。

○自分勝手な?デーテおばさん
・第1話から登場しているデーテおばさんのことも、子供心に勝手な人だと私は思っていました。若い女性が数年間ハイジを預かってきた背景を思うと、自分の就職のために、おんじにハイジを預けたデーテの行動を理解できます。学校に行かせないおんじからハイジを連れ出す行動も理解できます。
・ハイジは山で暮らして幸せだったのに、ゲーテはハイジの幸せのために大都市フランクフルトに連れて行きます。山の暮らしと都会の暮らしの価値観の違い。この作品は、高度経済成長時代に放送して、人の幸せとは何かを問うていたのかも知れません。深い。

○ハイジの特徴
・8歳になっても学校に通わなかったハイジは、クララの家でアルファベット学びますが、なかなか覚えません。ディスレクシアのような学習障害の傾向が心配されました。クララのあばあさんは、挿絵のあるお話の本をハイジに贈り、ハイジに読み聞かせます。ハイジは音声で物語を覚え、次第に文字を読めるようになります。英語教師の私は、ピクチャーカードを見て英語を言えることを生徒の目標にして練習をさせ、良い成果がでています。とりわけ、中学1年生に向いている学習活動です。私の経験だけでいうと、文字よりも視覚情報と音声情報の方が覚えやすい発達段階だからだと思います。40年前の作品で、学習障害や言語習得のしかたなどについて学んで考えていたであろう演出家の高畑勲さんが凄すぎます。

○学校へ行くことが当たり前ではない時代、当たり前ではない考え方
・17話では、ハイジが8才になっても学校に行かせないおんじが描かれています。同じころ、学校にも行かずに山に行くペーターがいます。今は、学校は行くことがが当たり前と現在人は刷り込まれていますが、学校が行くことが当たりの考え方はまだここ数十年の歴史のようです。学校へ行くことが当たり前の考え方の中で、苦しんでいる子どもや親は少なくありません。学校に行き、学校に多くの時間を費やすことで、失われている職人技、匠の技、芸、文化は少なくないと思います。

○オープニングとエンディング曲のアニメ技術
・オープニング曲「おしえて」はハイジとユキ(子山羊)のスキップから始まります。「おしえて」の終わりはハイジとペーターのダンス(これもスキップ)です。エンディング曲ではヤギたちの行進です。これらのスキップと行進が音楽のリズム(速さ)に合っていて心地よいです。私の知っている当時のアニメ(動画)の技術は、一枚一枚セルを撮影し、それを順番に見せているのだと思いますが、当時、動画を音楽の速さに合わせるのは私たち素人には想像がつかない高い技術(職人技)だったと思います。

 動画の質、絵の質、ストーリーの質の高い作品を毎週、1年間放送したことに驚きです。
 エンディング曲でスタッフのお名前を見ると、アニメを知る人には驚きのメンバーです。
 10月から少しずつ見始めて12月1日現在で36話まで進んでいます。
 冬休みにエンディングをゆっくり見たいと思います。




 ここ数年、アニメ「ハイジ」がテレビコマーシャル(家庭教師)で使われていますが、私は見るたびに不快に思っていました。
 コマーシャルでの使用を思いついた方、許可した方、あのパロディの内容を考えた方に怒りを覚えます。

(275)枯れた鉢花に貧乏神が宿る

2019年09月08日 | エピソード
 私の地域に台風がやってきます。
 今日の昼間に、私の教室のベランダに鉢花を出していたことを思い出しました。
 ベランダの鉢花が台風で吹き飛ばされて、近隣に迷惑をかけてはいけない。
 日曜日は学校へ行かないように努めてきましたが、鉢花を校舎内に入れるために学校へ行きました。

 教室の前の鉢花を教室に入れました。
 次に、自分の教室の前だけでなく同僚の教室のベランダを見ると10鉢をこえる鉢花がベランダにありました。
 そして、その全てが枯れている。
 枯れて数ヶ月経ったことが想像できます。
 その状況に少しばかり腹を立てながら、鉢花を片つけました。

 枯れた鉢花が並ぶこの状況は、私の勤務先だけのことでしょうか。

 私はこう思っています。
 枯れた鉢花には、貧乏神が宿る。
 「まんが日本昔ばなし」で育った世代なので、こんな発想になります。
 でも、この考え方は非現実的だとも言えないと思います。
 枯れた鉢花に気づかない教職員、枯れた鉢花を忘れてしまう教職員、枯れた鉢花を片つける気持ちになれない教職員、片つける時間的な余裕のない教職員、このような教職員の教室に何か問題が起こることが心配されます。
 良い教育のためには、良い教室の環境が必要です。

 枯れた鉢花を処分し、鉢を倉庫に片つけました。
 教室前のベランダはすっきりしました。
 台風の接近をきっかけにベランダをきれいになりました。
 きれいになってよかったなと、穏やかな気持ちになりました。

 本ブログに訪問してくださりありがとうございます。
 読者の中にも、今夜の台風の進路にお住いの方がおいでだと思います。
 災害がないことをお祈りしています。

(274)子どもの時間感覚 大人の時間感覚

2019年09月02日 | エピソード
 子どもと大人では、1日の長さの感じ方が違います。
 子どもと大人では、1週間の長さの感じ方が違います。
 子どもと大人では、1ヶ月の長さの感じ方が違います。
 子どもと大人では、1年の長さの感じ方が違います。

 私たちはそのことを、心理学や教育学の本で読んだから知ってるのではなく、自分が生きてきた経験で知っています。
 (年齢による時間感覚のちがいについて研究者の言葉か、書籍がありましたら教えていただければ幸いです。)

 大人は、子どもの時間感覚を理解するべきです。
 とりわけ教職員は、子どもの時間感覚を理解して、教育計画を立てるべきです。
 
 席替え、班替え、清掃分担、クラス替えをいつするか、役職の任期をどのくらいにするかを考えるときに、子どもの時間感覚も考慮すべきだと思います。

 月曜日から始まった学校生活で金曜日の放課後を迎えると、私たち教職員もホッとします。
 私たち大人の感覚の1週間の長さより、さらに長い1週間を生徒は過ごしてきたのです。
 だから私は生徒たちに心から「お疲れさまでした。」と言います。

(271)「宿題は役に立たない?」 高校生が制作した番組(8分 NHK配信のコンテンツ)です

2019年08月14日 | エピソード

 高校生が製作した番組(8分)です。
 麹町中学校の工藤先生も登場します。
 教師、生徒など、様々な意見が取り上げられています。

 NHKが配信するコンテンツです。

 https://movie-a.nhk.or.jp/sns/Bbs/l12w1xb1.html?fbclid=IwAR2RTh236RkE88t6ihdXU66eOfu8cKG95lWl7bO4rsfL01SdDEVpJX930Y4






 私は、毎日提出を(成績に加味するからと)強いる宿題に反対の立場です。

 授業の中で、小テスト(単元テストなど)や、発表などのパフォーマンスなど評価の機会を設ければ、生徒達はそのために勉強(準備)をすると思います。
 それで良いと思うのです。
 勉強(準備)をしない選択肢もあります。

 地方では、すべての生徒が「お勉強の人」ではありません。
 そこそこ勉強をすればよい、そういう生き方を選択しても良いと思います。
 こうした人たちにとって、お勉強が苦痛であっては、いけないと思います。
 (「お勉強(英語学習)が苦痛になってはいけない」はK大学のT先生の講演会で教えていただいた考え方です。文言は私の記憶によるものです。)

学校のブラック状態を改善 行事をなくす

2019年02月03日 | エピソード
 平成31年度の年間計画を作成している今です。
 私の勤める県は学校行事が多いことが特色であり、それが生徒児童の成長にプラスになっていました。
 その反面、教育でと教師と生徒児童の多忙にしてきたことも事実です。
 私の聞くところによると、年間登校日数は全国でもトップレベルかもしれません。
 (保護者は、登校日数が多い方がありがたいと思います。)

 私は平成31年度の行事を一つ無くそうと考えています。
 夏休み前の宿泊遠足です。
 私が中学生の時から夏休み前の宿泊遠足をに経験しているので、県民にとって当たり前の行事となっています。
 私が教職員になり、学級担任として毎年この行事の準備や指導をしながら感じていたことは、「多忙すぎる」です。
 6月から7月にかけて、中体連大会、期末テスト、成績処理に加え、宿泊遠足の準備と指導が重なります。
 夏休みの指導は皆無です。
 (夏休みは、子どものもの。責任はご家庭と考えれば、学校の指導は簡単にすみますが。)
 そこに暑さがありますから、生徒も職員も学校生活が落ち着かない。
 職員はあれもこれもすることばかりで、ストレス。
 学校のブラック状態の一因となっています。

 何十年と続けてきた行事をなくすという私の考えは、突拍子もないことかと思っていました。
 ここ数日、私は「宿泊遠足をなくす」考えを周囲の同僚に話しているのでが、予想外にも賛同してくれる人が数名いました。
 その中には管理職も含まれます。
 驚きです。
 これをチャンスと思い、行事を一つ無くすよう働きかけを続けようと思います。

 今回、少なくない職員が「行事なし」の考えをもっていることがわかりましたが、これまでその見直しに手をつけられていませんでした。
 その理由を私になりに考えてみます。

 改善や修正よりも、踏襲の方が楽です。
 これまで続けてきたことを改善や修正することにはエネルギーと時間が要ります。
 学校の教育活動を見直すには余裕が必要なのですが、その余裕すら今の学校にはないのです。
 だから、その余裕を作りたいのです。

 私が取り組もうとして、「行事を一つなくす」ことには、マイナス面もあるかもしれません。
 「あの行事を無くしたから、生徒たちに問題が発生した」と批判されるかもしれません。
 それでも、まずは生徒と職員の時間的な余裕、心と体の余裕をつくるためにも、まずは一つ大きな行事をなくす取り組みをします。
 それは始まっています。

(261)"学校の当たり前”見直す 公立中学校の挑戦(紹介)

2018年09月25日 | エピソード
 NHK「おはよう日本」で放送されたものです。
 「”学校の当たり前”を見直す」その内容に賛同します。
 https://www.nhk.or.jp/shutoken/miraima/articles/01160.html

 麹町中学校の工藤先生の講演をじっくりと聞くことができる講演(動画40分)です。
 https://www.youtube.com/watch?v=759Saq3YP_c

(259)教師の仕事の当たり前、学校の当たり前を見直すための覚書 修学旅行

2018年09月01日 | エピソード

 (1)修学旅行

 毎月、東京書籍さんからメルマガが届きますが、その中の一文をシェアさせていただきます。(無断転載をお許しください。「NEW HORIZON NEWSLETTER オンライン」には有益な情報があることをここで紹介させていただくことで、1文の転載をお許しいただければと思います。)

 「欧米では,日本のように授業の一環として生徒全員が参加する,いわゆる「修学旅行」はあまり一般的ではないようです。」(NEW HORIZON NEWSLETTER オンライン Vol.83 東京書籍 英語編集部 2018.07.20)

 修学旅行の有意義さは理解しています。
 しかし、その業務の多さに問題を感じています。
 「欧米では、一般的ではない。」ことを踏まえつつ、当たり前に実施している修学旅行をありかたを検討しても良いと思います。

 改善案1 修学旅行の業務を全てを業者に委託する。
   旅行費用の集金(旅行貯金)は旅行業者が行う。
   旅行企画、日程は旅行業者が行う。
   警備会社に依頼し、就寝時間の警備をしていただく。
 
   改善1のいくつかは、すでに実施されています。

 改善案2 修学旅行を学校教育を切り離す。
   これはかなり大胆な案ですが、教職員の業務軽減、授業時数の確保の点では多くの問題が解決します。
   修学旅行は、旅行会社が参加者を募集し実施することも考えられます。

 私のこれまでの教職経験で、生徒とともに修学旅行を作り上げ、生徒が自主的に活動(見学)する修学旅行を体験し、辛い思い出よりも良い思い出の方が多いです。
 修学旅行を経験した生徒の成長、向上を見ています。
 修学旅行で楽しむお子さんの様子を喜ぶ親、祖父母、家族の気持ちもわかります。

 修学旅行の良さや意義を理解しながらも、学校の当たり前について、考え直す感覚を持ち続けたいと思います。
 

(173)「なぜ親に育てさせるのですか?」こんな考え方もある

2009年08月05日 | エピソード
 先輩の先生から聞きしたお話です。

 この先生は、家庭環境が悪いため素行も悪い児童への対応に悩んでいました。
 この話を聞いた同僚のAETはこのように言ったそうです。
 「なぜ、その親にそだてさせるのですか?家庭環境は悪い子どもは、地域で育てるべきです。」
 このAETのホームタウンでは、家庭に養育能力がない子どもを、施設で育てるそうです。
 そうすることのほうが子どもたちにとっても幸せなことで、子どもは心身健やかに成長し、そのことが地域、国家に有益であると考えているのだそうです。

 私達の目の前には、情緒的に不安定な子どもたちがいます。
 早急な断定はするべきではありませんが、この家庭状況では仕方がないなあと思うことが多々あります。
 そして親と離れて施設で生活することで、安定している子どももいます。

 一方、私たちは「子どもは肉親に育てられることが一番よい。たとえ、親の養育能力が引くかったとしても。」という考え方が少なからずあります。

 「なぜ親に育てさせるのですか?」
 それはアメリカ的発想だよと反対意見も聞こえてきそうです。
 しかし、これだけアメリカ化した日本社会では、アメリカ的発想を取り入れていってもよいのかもしれません。
 考えさせられる一言です。

  

(135)最近うまくいっている 中学校教師

2008年09月06日 | エピソード
9月になり、わたしも学級の生徒も調子が良い。

まず、自分自身のことを振り返ってみます。
夏休みにある研修会に参加しました。
複数の先生方が、授業ネタを披露してくださいました。
そのお一人の先生の講座の楽しかったこと。
またその先生の語り方も、受講するものを和ませるものでした。
早速その先生の著書を購入し読みました。

「わたしもこんな授業がしたい。」
憧れの気持ちを持つことは、人を元気づけるのかもしれません。
まずは、著書に紹介されているネタのうち、すぐにできそうなことから実践しています。
うまくいくと、またわたしに元気が出ます。

教師に元気があると、心の余裕ができます。
生徒との接し方に、よい変化も出てきています。
基本的に、笑顔でやさしい語り方をしています。
そして、ここぞのときは毅然とキッパリと言い、生徒を指導します。
叱るときも、内心は冷静でありながら、本気で叱ることができています。
このようなメリハリのある指導のおかげか、生徒は日常活動をきちんとやってくれています。
その姿を見て、「いい生徒だなあ」と感じています。
穏やかな日常を見て、「幸せだなあ」と思います。
そしてわたしに心の余裕が生まれ、それがまた生徒たちに反映し、いい循環になっているようです。

わたしが上に書いたほど、いい学級ではないかもしれません。
はたから見れば、ダメなところが目につく学級かもしれません。

今感じることはこうです。
教師に心の余裕があると、学級指導に良い影響がでる。
今回、心の余裕が生まれたきっかけは、研修会でのある講師の姿でした。

構成的グループエンカウンター 入門 参加しました

2008年08月09日 | エピソード
8月3日「構成的グループエンカウンター入門ワークショップ」に参加しました。
昨年から國分康孝先生の著書を拝読するうちに、構成的グループエンカウンター(SGE)への関心が高まりました。
國分先生の著書を読む以前は、わいわいがやがやのGSEに教育的な効果があるのかと疑っていました。
國分先生の著書を読んでから、私の考えが変ったのです。
そして國分先生の生の講義を聞きたいと思ったのが、ワークショップ参加のきっかけです。

午前に康孝先生のご講義があり、私の脳がフル回転する内容でした。
午後は私たち自身が、SGEを体験しました。
ここでは感想のみ書かせていただきすが、人とのふれあいで癒される、元気が出ることを体験しました。

今後も勉強してみようと思います。

(126)「最低の先生か?」生徒黙る

2008年08月09日 | エピソード
10年以上前の話です。
女子生徒たちに反抗されました。
反抗する生徒たちはグループ化していました。
彼女たちの私に対する怒りも最高潮になり、彼女たちは学年主任の原先生(仮名)に談判に行きました。
「○○先生(私)、ダメです。」
「担任を変って欲しい。」
学級担任のダメなところを並べ立てます。
それを聞いた原先生は、興奮する彼女たちにこう尋ねます。
「それでは聞きますが、○○先生は最低の先生か?」
彼女たちは黙りました。

私はこの場にいませんでした。
原先生が、私に話してくださいました。
「『最低の先生か?』と尋ねて、彼女たちは黙った。
彼女たちにとって、○○先生はまだ見込みがあるということです。」
原先生は、こう私を励ましてくださいました。
忘れられないエピソードです。

(83)頼もしい女教師の一言

2008年04月22日 | エピソード
私の先輩の女教師のお話です。

ある日、女子生徒が化粧をしているとの情報がありました。
先輩の女教師は、同僚の女教師と連絡を取り合って、すぐに女子生徒を指導しました。
すぐ指導する姿勢がすごいと思いました。

私が「すごいですね。」とお話しすると、先輩はこう言いました。
「女性のことは、女性が動かないと。男の先生は言いづらいから。」

頼もしい一言でした。

私は女子生徒の髪やスカートや化粧の指導では、正直、躊躇してしまいます。
これが自分の弱いところであり、改善しなければいけないと思っています。
そんな私にとって、先輩女教師の一言は、頼もしいものでした。
この先輩女教師の気概を感じました。