164QVのオイル漏れ修理
同じアルファでも155以降にお乗りの方には無縁な記事ですから、スルーして頂いても結構
です。
最も、将来的には「ワテもオーナーの可能性がある」という方はぜひ読んでください 。
アルファ傑作のSOHCエンジンの悩みどころであるタイベルの油圧テンショナーに特化した
記事です。
該当車種はGTV6、164(FL前期まで)、75V6、SZ(ES30)ということになります。
純正油圧テンショナーの図
機構的には優れたシステムなのですが、問題は必ず油圧(オイル)が漏れることです。
漏れたオイルはタイベルを直撃して、更にベルトの寿命を縮ませるのが欠陥でした。
オイル漏れを修理するのは、ASSY(絶版)かシールKITを定期交換するしかありません。
シールKITはすでに純正品は廃盤で、社外品しか入手できません。
この社外品の品質に問題があるようで、交換しても直ぐに漏れ出すと言う症状が発覚したの
です 。
漏れる箇所
問題のカップ(シール)
担当メカ曰く、収まりが甘いと訴えました。
供給されるシールKIT(高価!)
油圧テンショナー尊重派のDrはシールKITを定期交換路線を敷いておりましたが、ここに来て
悩みました 。
過去の社外KITにしても、交換のインターバルが短くなってように思います。
それはASSY自体の劣化もあるでしょうし、ASSYは最早入手不可です。
そこでやむなく思い立ったのが・・
禁断のメカテンショナーコンバート
禁断の意味が理解できた方はかなりのエンスーです(笑)。
禁断のメカテンショナーとコンバート用のパーツ(非純正品)
一時、流行ったメカテンショナー交換ですが、本来はミスマッチでメーカーはもちろん認めて
おりません。
その理由は、本来タイベル自体とスプロケットもメカテン用にコンバートする必要があるから
です。(山の深さが異なる)
それを無理やりに、浅い山(飛びやすい)のタイベルのままメカテン交換するから、無理が
あるのです。
事実、メカテンの張りを誤ると、簡単にコマ飛びしますから。
以上の理由で、メカテン使用をしばし中断しておりましたが、ここに来てそうも言って
おられなくなりました。
自己弁護すると、使い方によればメカテンは使えなくも無いという、いささか曖昧な理由
です。
少なくとも、オイル漏れからは100%解放されるのは救われますし、張りを間違えなければ
コマ飛び回避出来ます。
コストもシールKITを定期交換(要タイベル脱着)することを思えば、むしろお財布に
優しいということになります。
コンバート自体の作業は、少々の加工と付加部品が必要です。
オイル穴を塞ぐのとスタッドボルト交換が必要
オイル栓は市販のイモビスと同じですが、ねじ込むためのタップ作業が必要となります。
スタッドボルトは段違い
仮付けしたメカテンショナー
このメカテンショナーは164FL後期以降、155V6では純正採用されました。
もちろんタイベルとスプロケットも変更されており、この組み合わせがbestで、オイル漏れ
からも解放されました。
それ以前のモデルではやむなく中途半端になり、油圧式にしてもメカ式にしても、
現状これがbestであるという手法がないのが悩ましいのです。
やや不本意ではあるものの、メカテンコンバートで元気に走ってる個体も多いのは事実
ですから、再路線変更したことをご報告させて頂きます。
又は、製作するかですが、純正品を先ず入手して見本にする必要があるでしょう。
コンバートが理想ですが、コンバート不可のモデルもあるでしょう。