かかりつけのお坊さん 奮闘編

転勤も定年もリストラもない、失うものは何もない最強な坊主が日頃の“感謝”を言葉にこめて、日常を綴ります。

生まれるとき、親は選べない!

2011-12-05 17:50:38 | 日記
  (北)から雪の便り 


今日やっとの思いで、病院へ辿りつきました。ハァハァ


10月ごろから、更年期障害のような体調不良に悩まされていた

自分ですが、忙しくて、なかなか病院が遠かったんです。


病院へ辿りつくと、少しして、看護士さんが問診にこられました。

「今日は、どうされましたか」

「ええ、最近体調が悪くて。

 暑くもないのに、どっと冷や汗をかいたり、

 心臓がバクバクしたり、

 右腕が、時々しびれたり・・・」

「ちょっと待って。そんな、いっぺんに言わないで。

 まず、体温を測りますから」

「・・・・・(そんなら、最初から、そう言え)」

その看護士さんは、メモをしながら、

「これを先生に伝えますから、先生がどう診断されるか」

そして、診察室へ消えていきました。

しばらくして、看護士さんが再登場。

「で、その症状って、いつごろからですか?」

「10月ぐらいからです。
 
 (そんなことは、最初に聞け)」


また、少しして、診察室へ通されました。

以下は、先生と私のやりとりです。

「冷や汗をかくって、夜中にもかくことがあるかね」

「はい。たしか?」

「それは、肺結核かもしれんな。

 最近、レントゲンを撮ったことは?」

「そうですね。久しくありません。」

「・・・・・・・・・・・・・」

「・・・(お~~い。レントゲン撮ってくれるんとちがうんかい?)」


「夜中に物音で、心臓がバクバクするって、それは、

 心臓がびっくりしとるんじゃろう」

「ハイ。ごもっとも」

「心電図を撮ってみようか」

診察台に乗せられて、足の方と心臓の周りに、ペタペタ

何かが貼られていく。

「うん。う~~ん。別に異常はないな」

そして、あの看護士さんが私の耳元で。

「●●さんは、今何歳?」

「63歳です」



「右手だけがしびれるのは、たぶん頚椎が曲がっとるんじゃろ。

 うちの近くにある●●●整形に行きなさい」


何か、上手~~く、かわされた感じ。


63年生きてきて、大きな病気もしないで、

別に自分は、親を選んで生まれてきたわけでもないし。

でも、できることなら、親は選びたかった!



広島ブログ


ふと、鈴木章子さんの言葉を思い出したんです。

最後の手術を終え、少し体調が回復した章子さんは、
久しぶりにお風呂をいただかれました。

そのときに、自分の体に語りかけられた言葉が、
遺稿集に収められています。

タイトルは“肉体”。

今まで、「足が短い」とか「色が黒い」とか、私の文句を
聞きながらきてくれた自分の体。

片方になった乳房
肩から脇へさかれた傷のあと

それを見ながら、鈴木章子さんは、

「まあ 一言の文句もなく 一緒にきてくれた
 ずいぶん我がままも 聞いてくれた

 お風呂に入りながら
 あなたの御苦労に あなたのおかげに
 始めて 気づかされました

 始めての ありがとう
 遅ればせながらの ありがとうを
 今 言わせていただきます」

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