株式投信設定額 2月は5年8カ月ぶり高水準
産経新聞 3月13日(水)17時21分配信
株式を組み入れた投資信託の2月の設定(購入)額が約3兆5700億円と、5年8カ月ぶりの高水準になったことが13日、投資信託協会の集計でわかった。設定額は過去3番目の大きさ。相場上昇で利益を確定するための投信売却が増えていたため、資金の流出超が続いていたが、4カ月ぶりに流入超になった。同協会では「売りが一巡したほか、相場上昇が当面続くとの見方が強まって資金が入ってきた」と分析している。
株式投信の設定額は先月も3兆2407億円と高水準だったが、これを約1割上回った。一方で解約(売却)額が、過去最高だった前月から4358億円減り、2兆8487億円だったことで、差し引きは6596億円の資金純増となった。2月末の純資産額は、前月末比9842億円増の57兆2016億円だった。
2008年9月のリーマン・ショック前に投信を設定していた投資家は、今回の相場上昇で含み損をある程度解消したため、売却する動きを強めていたようだ。こうした資金や、日本や米国などの株式のさらなる上昇を見込んだ新規資金が投信に流入しているとみられる。