経済ニュース

経済の話題やニュース

<ゆうパック>26万個に集配遅れ 統合で扱い数倍増

2010年07月04日 | 日記
 宅配便「ゆうパック」の集配が遅れている問題で、日本郵政グループの郵便事業会社の鍋倉真一社長は4日会見し、1日から4日までで、全取扱量の7%にあたる約26万個に最大2日の遅れが出たことを明らかにした。増員や臨時トラックの手配で対応しているが、遅れの解消には数日間かかる見通し。郵便事業会社は1日、日本通運の宅配便事業「ペリカン便」を「ゆうパック」に吸収し、再スタートを切ったばかりだが、経営の先行きには早くも暗雲が漂ってきた。

 鍋倉社長は「ご利用の皆様に大変なご迷惑をかけた。深くおわびする」と陳謝した。

 集配の遅れは全国にある集配拠点70カ所のうち最大10カ所程度で発生。4日時点でも、千葉県、大阪府、愛知県の3カ所の集配拠点を経由する荷物の遅れが続いている。4日配達予定の荷物は6万6000個に最大2日の遅れが出ている。

 集配遅れの背景には、ゆうパックとペリカン便の統合で取扱量や取扱窓口が約2倍に増えた一方で、集配拠点は整理統合で1カ所増の70カ所と抑え込まれ、1カ所当たりの荷物の取扱個数が急増したことがある。また、荷物を仕分ける機械が異なり、一部社員が不慣れなため、機械が頻繁に停止した。一部で夜間の集荷時間をペリカン便に合わせ延長し、運送ダイヤの乱れも発生した。鍋倉社長は「いろんな研修や予行演習は行ったが、やや不慣れの人間が多かった」と説明した。

 また、集配の遅れをホームページに掲載したのは4日で、情報提供も遅れた。鍋倉社長は「情報提供が不十分だと反省している」と述べた。

 ゆうパックとペリカン便の統合は07年に決定され、郵便事業会社と日本通運との共同出資会社「JPエクスプレス(JPEX)」で事業統合を目指したが、総務省の認可が得られずに断念。統合を前提にしたシステム投資に加え、顧客離れも進み、赤字を垂れ流す状態が続いていたが、今月1日、JPEXのペリカン便事業をゆうパックが引き継いで再スタートした。

引用元:yahoo ニュース