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<日航>債権放棄要請、銀行団受け入れへ 更生計画案判明

2010年07月23日 | 日記
 会社更生手続きで再建中の日本航空と管財人の企業再生支援機構がまとめた更生計画案の全容が23日、分かった。路線削減や早期退職、賃下げなどのリストラ策で営業費用を今後5年間で約4400億円削減。15年3月期に1331億円の連結営業利益を確保することなどが柱。銀行団には5216億円の債権放棄を要請する。銀行団は受け入れに傾いており、難航していた日航と銀行団の交渉は8月上旬にも決着する公算が大きくなった。日航は、8月末に東京地裁に更生計画を提出する方針。

 計画案には、15年3月期まで5年間の中期計画を盛り込んだ。既に目標の連結営業利益を11年3月期253億円、13年3月期1175億円とする3カ年計画はまとめているが、15年3月期は1331億円までさらに改善させるとした。来年3月末までにグループ従業員の3分の1にあたる1万6000人を削減するとともに、諸手当の廃止などで人件費を圧縮する。

 業績改善の取り組みと並行し、銀行融資や社債など銀行団が保有する債権の87.5%にあたる5216億円の債権放棄を受けることを盛り込んだ。日航は7月上旬にカット率90%、5390億円の債権放棄を打診したが、銀行団が難色を示したため減額した。借り換え融資も当初予定の3600億円から約3200億円に減らす。

 今秋にも裁判所から更生計画の認可を受けた後、企業再生支援機構から3500億円の出資を受け、現在約1兆円に上る債務超過を解消する考えだ。持ち株会社の日本航空と、グループの中核を担う運航子会社「日本航空インターナショナル」、金融子会社「ジャルキャピタル」の3社を12月に合併させるなど、効率経営のための組織見直しにも取り組む。【JAL取材班】

引用元:yahoo ニュース