光学機器大手「オリンパス」の損失隠し問題で、2000年に会計基準が変更され、金融商品の含み損を有価証券報告書などに記載しなければならなくなった際、同社が実際には1000億円近い損失を抱えていたとされるにもかかわらず、約170億円しか記載せずに処理していたことが分かった。
同社が設置した第三者委員会は、同社が基準変更を前に、その他の損失の多くを複数のファンドを通じて海外に移す「飛ばし」などの手法で隠していた疑いが強いとみて調べている。
同社の発表では、1990年代に多額の有価証券投資を行ったが、バブル崩壊で多額の含み損を抱えた。関係者によると、その額は00年頃には1000億円近くに上ったとみられる。
01年3月期決算から会計基準が変更され、株式などの金融商品を取得時の値段である帳簿上の価格(簿価)で記入する方式から、その時の市場価格(時価)で表示する方式に改められた。これにより、同社は多額の含み損を一括処理する必要に迫られた。
ところが、同社は、この新方式の導入を見越して、00年3月期の有価証券報告書で、1000億円近くにのぼるとされる損失のうち、約170億円のみを特別損失として計上。そのほかの損失は記載せず、飛ばしなどの手法で先送りした疑いがあるという。
引用元:yahoo ニュース
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