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<日航>債権放棄、200億円減額 支援機構、銀行団に配慮

2010年07月22日 | 日記
 会社更生手続き中の日本航空と管財人の企業再生支援機構は22日までに、銀行団の債権放棄額を減額する方針を固めた。融資や社債のカット率を、7月上旬に示した90%から87.5%に引き下げ、銀行団の負担を約200億円軽減。債権放棄を巡り難航している交渉を前進させ、8月末までに更生計画をまとめる考えだ。

 日航と支援機構は1月、銀行団の債権を83%カットする方針を提示した。しかしその後、保有する航空機の評価損などを厳しく見積もって債務超過額が膨らんだため、カット率を90%に引き上げて対応する考えを銀行団に伝えていた。

 しかし、債権放棄額の大幅上積みに銀行団が反発。更生手続き開始を決めた東京地裁も難色を示したため、上積み幅を圧縮することにした。カット率を87.5%に引き下げることで、融資や社債などを含む債権放棄の総額は、90%の場合の5390億円から、5200億円程度に緩和される見通し。

 日航は債権放棄額の上積みとともに、支援機構による出資を当初予定の3000億円から3500億円に増やして債務超過状態を解消する考え。足元の収益は1月時点の想定よりやや上ぶれしており、債権放棄の上積み額が圧縮されても、支援機構の出資は計画通りで間に合うと見ている。

 銀行団の負担軽減に加え、パイロットの賃金を09年度比約30%減、客室乗務員・整備士を同25%減、地上職を同18%減とする人件費削減などを進め、債権放棄に対する銀行団の同意を取り付けたい考えだ。【JAL取材班】

引用元:yahoo ニュース