正社員化が進む社会の片隅で ２

まずは、１を読んでね




友達が勤めていた特別養護老人ホームでは、
主任になる２０代の女性は、ストレスで、皆そろって
「顔面麻痺症」となり、
次々と退職していくとのことでした




ほかの施設で、
心療内科に通院しながら勤務しているスタッフも沢山知っています。

ある福祉関係セミナーで、講師を務めていた５０代後半の現場責任者も、
１年後、街で声をかけられた時には別人かと思うほどの変わっていました　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

以前はスーツをビシッと着こなしていたのに、
今ではパンクローッカーと見間違う奇抜なファッションに、
耳には複数のピアス、髪の毛は金髪。

話を聞けばストレスから体調をくずして、半年ほど休職をしていたそうです。
外に出るのが怖くなり、自傷行為のようにピアッシングし、
自分を壊したい思いが、ファッションスタイルの変化として
現われたようでした。




また、
大学を卒業して銀行員になった友人から聞いた話ですが、

「福祉職の人は、業務内容からするとかなり賃金が低い。
　なんでそんなので仕事が出来るのだろうと不思議に思う。
　奉仕精神がなければ出来ない仕事だよ」

とのこと。


もう一つ、
福祉業界では超有名な弁護士の
「障害者の人権を守る」講習会での話。

「誰かの権利を守るために戦うとなった時には、
　膨大な時間が必要なんですよ。
　時間外労働なんて当たりまえなんですよ
　それでも、愛しい利用者のために、あなた方が動かないで
　誰が彼らを守るのですか？

　時間外労働？給料が安い？何をいいますか
　あなた方が支援する、障害者はもっと安い賃金で働いている
　んですよ。あなた方には、カラオケに行ったり、車を買ったり、
　旅行に行ったり、まだまだ遊ぶお金があるじゃないですか
　
　そのお金もない彼らが戦う時にお金がかかるとすれば、あなた方が
　出さなければどうするんですか」


と、いう内容。

どこかの宗教演説か、悪徳○○の会合に参加したかと思いました
おっしゃることは分かりますが、心に響かない話でした。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
その講習会の参加者が、「労働者の権利」について質問したところ、

「私の話を聞いていましたか？
　あなたよりももっと低い賃金でこき使われている人たちが
　いるんです。あなた達は、まだまだ幸せです。
　障害者だと言うことが分からず、裁判にかけられて、不当な
　調書を取られている人たちもいるんですよ
　自分達の労働の権利は、自分達で厚生労働省に掛け合うんですよ。
　そういう努力をしていますか？」


ですって。
その弁護士の言いたいこと、スタンスが十分に伝わりすぎて、
その後、誰も質問に立つ人はいませんでした