モグリッチョのフィールドノート

八丈島の自然などを紹介しています。

オオグチイシチビキ

2020年01月03日 | 私的釣魚大全
学名: Aphareus rutilans

 

 
 この個体は夜間に地磯からフカセ釣りで釣獲したもので体長:41㎝ でした。成魚は体長:70㎝ を超えて水深:100m 以深の深場に生息するようです。若魚は時々浅場にもいるようですが釣獲されるのは稀です。身は白身で癖がなく美味。

 八丈島ではヒメダイをコマス、オオヒメ(体長:80㎝ 以上となる大型種)をオオマス(或いはボウマス:八丈島の方言では「大きい」を「ぼうい」と言います)と呼ばれており、両種共にヒメダイ属です。小マスと大マスがあるならば、その中間の“マス”とは一体どのような魚なのかとなりますが???であります。このオオグチイシチビキがそのマスなのではないか?と言う地元漁師の方もいます。残念ながらそれを知る地元の人も減っており、はっきりしたことは分かりません。また、両者共にフエダイ科ではありますが、前者はヒメダイ属で後者はイシフエダイ属と属が異なるのも気になります。この件については引き続き調べてみますが、このことを知る人は既にいなくなっており謎のままという可能性もあります。

 ユネスコは消滅危機言語をリストアップしており、その中に八丈島の方言も含まれています。徐々にではありますが、上記のような方言の存在自体が忘却の彼方へ葬り去られていくようで残念です。都市部と地方では生活面等で未だ格差がありますが、インターネットなどの普及により地方でも色々と便利になってきました。地方での生活,仕事,方言等、時が進むにつれて少しづつ都市部寄りになっているようです。何処へ行っても同じ品質のものを提供されるのが良いとされるご時勢。それも良いのかも知れませんが、何だか多様性が失われていくようで寂寥感のようなものを感じてしまいます。
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