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モグリッチョのフィールドノート

八丈島の自然などを紹介しています。

バケ

2007年11月24日 | 私的釣魚大全
学名: Etelis sp.
 
 
 八丈島で“バケ”と呼ばれている体長:70~80㎝ の魚です。地元漁師の話では、「ハマダイ(オナガ)とハチジョウアカムツのハイブリッド」とのことです。バケと言われるようになった所以は、ハマダイ或いはハチジョウアカムツが化けたということからのようです。

 この魚に酷似したオオクチハマダイという魚がいますが、オオクチハマダイは尾が切れ込んでおり、バケのものはハチジョウアカムツのそれに似ています。また、体型はハチジョウアカムツに似ますが、ハチジョウアカムツはカラー・フォームが黄色みがかっているのに対し、バケのものはハマダイのように鮮やかな赤い発色をしています。やはり、ハマダイとハチジョウアカムツのハイブリッドなのでしょうか? いずれにしても、ハマダイ、オオクチハマダイ、ハチジョウアカムツの3種は全てハマダイ属(Etelis)であることから、バケもハマダイ属の仲間ではないかと思われます。

 味の方はハマダイとハチジョウアカムツのハイブリッドと言われるだけあって、美味なのであります!
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クロメジナ

2006年01月08日 | 私的釣魚大全
学名: Girella melanichthys
 
 
 メジナにはメジナ(口太メジナ)、クロメジナ(尾長メジナ)、オキナメジナの3種類が知られており、メジナとクロメジナの2種は釣りの対象魚として人気があります。

 八丈島ではメジナとクロメジナをエース、オキナメジナをスカエースと呼び、関西地方ではグレと呼ばれているようです。クロメジナは鰓蓋の部分が黒く、尾に弧を描くような切れ込み(尾長メジナと呼ばれる所以)があり、他の2種と見分けるのも容易です。また、鰓蓋部分は剃刀のように鋭くなっているので、素手で直接触れない方が無難です。

 メジナのサファイヤ・ブルーの眼(人の目の白目に当たる部分)は美しく、吸い込まれそうですよ。
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生物としての静物

2005年10月24日 | 私的釣魚大全
 
 “Lucky strike again”こんな言葉が開口 健の小説に書かれています(確かタバコの Lucky strike のロゴマークに again をプラスしたワッペンもあったような記憶が…)。私も釣り師の端くれなので分かるような気がします。次こそは次こそはと思いつつ一投一投仕鰍ッを海に投入し、「俺もいつかはラッキー・ストライカーに!」と想い続けているのであります。

 投稿の画像は、私が長年愛用している釣り用のプライヤーです。ステンレス製で錆びにくく、長年使っているので手に馴染み愛着も湧いてくる。釣行から戻って毎回ちゃんと手入れをしていると、魂が宿ってきて“生物としての静物”となるわけです。これに飽き足らず他のものに目移りし、次から次へと数を増やしていくのが文房清玩…yellow11
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イスズミ

2005年05月19日 | 私的釣魚大全
学名: Kyphosus vaigiensis
 
 
 伊豆諸島ではササヨと言う地方名で呼ばれています。体長:70cmあまりに成長し引きも強烈なのですが、味の方は独特の磯臭さがあり個人的にはあまり好きではありません。しかしながら体長:15cmほどのものを唐揚げにし、レモン汁をかけて食べると磯臭さがなくなりなかなかです。

 この魚は冬季、ハバノリを好んで食べ、体長:50cmほどの個体が磯の波打際で体を磯に乗り上げるようにしてハバノリを食べる姿は迫力があり、ハバノリに対する執念が伝わってきます。

 近種にノトイスズミとミナミイスズミがおり、鰭の軟条の本数等で見分けるようです。もしかすると、この個体もミナミイスズミだったりして…。
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ゴマサバ

2005年04月30日 | 私的釣魚大全
学名: Scomber australasicus
 
【成魚】
 
【稚魚】
 
 春になると海岸沿いでゴマサバやマアジの稚魚を沢山見かけるようになります。体長:50mmほどに成長し、体側中央から下部にかけてゴマのような小さな黒斑があるのが特徴です。稚魚は唐揚げなどにすると酒の肴に最高です。また、成魚はしめさば、塩焼き、みそ煮、刺身にして食べられます。

 元々、八丈島近海には生息してなかったようですが、他県のカツオ船が一本釣りをする際に、集魚するためにまいた小魚の中にゴマサバが混ざっており、それ等が繁殖して現在に至っているようです。

 注意:漁港での釣りは場所を指定しているところがあるので、漁協関係者か釣具屋などで確認してください。
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ハマトビウオ

2005年03月10日 | 私的釣魚大全
学名: Cypselurus pinnatibarbatus
 
 
 全長:50cmに達する大型のトビウオ科の仲間で、春に産卵のため沿岸に寄って来たものを刺し網などで漁捕します。春に捕れるトビウオということでハルトビとも呼ばれています。ハルトビ漁は一時期の乱獲等により漁獲量が激減しました。最近、回復傾向にあるようですが、残念ながら以前の漁獲高には程遠いのが現状です。最盛期のハルトビはカツオやムロアジと並ぶ八丈島の重要産業種でした。

 身は白身で癖がなく淡白で刺身や島寿司等にもしますが、クサヤや塩干などの加工食品にもされます。クサヤが苦手な方には塩干がお勧めです。軽く炙ったものは酒の肴にピッタリで、八丈島に来島された際のお土産に喜ばれますよ!
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カツオ

2005年02月14日 | 私的釣魚大全
学名: katsuwonus pelamis
 
 
 赤道域で生まれ春に日本沿岸を北上するものを初ガツオ、秋に南下するものを戻りガツオ(下りガツオ)と呼び、大きな群れで回遊します。八丈島ではカツオが占める漁獲高の割合は大きく、重要産業種と言っても過言ではありません。北でたっぷりと脂を蓄えた戻りガツオは初ガツオよりも美味しい言われ、特に腹身が美味しいのですが、カツオには寄生虫がいるので注意が必要です。腹鰭付近の極一部の身は、塩を軽く振って炙って食べると絶品ですよ! これはカツオの仲間全般に言えるかもしれません。
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ハチビキ

2004年12月17日 | 私的釣魚大全
学名: Erythrocles schlegelii
 
 
 全長:50~60cmほどで、水深:100~400mの岩礁域から釣獲されます。体色は全体的に薄い赤色をしており、頭から尾にかけての背中側が濃い赤色をしています。身は同じ底もののハマダイなどと異なり白身ではなく赤身です。この魚はサバ科ではなくハチビキ科ですが、体形がサバに似ているためでしょうか? 八丈島ではアカサバの地方名で呼ばれています。因みに英名は“Japanese rubyfish”、この深紅魚体からのようです。
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ハマダイ

2004年10月21日 | 私的釣魚大全
学名: Etelis coruscans
 
 
 全長:1mに達する大型の魚で、大陸棚上の深場に生息しています。体色は発色のよい赤い色をしており、背中側が濃く腹部にいくにしたがって淡い色合いになります。尾鰭は成長するにつれ上・下葉ともに細長く延長するのが特徴で、このことから、八丈島ではオナガという地方名で呼ばれています。身は白身で癖もなく脂の乗ったものは絶品で、漁獲量が少ないため高級食用魚として取引されています。
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フエダイ

2004年10月10日 | 私的釣魚大全
学名: Lutjanus stellatus
 
 
 高級食用魚です。背中の後方に白く小さな斑紋が一つあるのが特徴で、幼魚は潮溜まりなどで時々見かけます。夜釣りで釣れてくることが多く、引きもなかなかのものです。刺身などにして食べても美味しいのですが、私はなんといっても煮付け。肝を一緒に入れて煮付けるのですが、この肝はオレンジ色をしており、その肝からラー油のような脂がプクプクと浮いてくるのであります。見てくれが非常に悪く「げ、げ、これ食えるのぉー」と言いたくなるのですが、そこは高級食用魚、味は絶品なのです。また、この肝の脂に由来しているのかもしれませんが、八丈島ではこの魚をアブラヨと呼んでいます。
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