クォ ~~~~
ガャ ガャ
ザヮ ザヮ
手すりから下を見る・・・
ここは大きなデパートの5階。
真ん中が吹き抜けで、1階まで見下ろせる。
たくさんの人が動いている。
うっかり迷い込んだ鳥もいて、3階の手すりで休んでる。
私の後ろには、ライトやバックパックとかを売ってるお店がある。
ポールさんやハンスさんたちは、しっかり準備をせずに財宝探しに参加した。
だからいろいろ買ってる。
今日は出発の日。
マッチョさんや斧さんもいて、新しいライトを買っていた。
軽くて小型で明るくて、携帯電話で操作したり、新しいライトはどんどん機能が高くなっていく。
「・・・・」
デパートから出ていく人や入ってくる人、買い物してる人で1階は人が多い。
もしフェルトたちがいても、見つけるのは難しそう。
あの3人も財宝を狙っているなら、手がかりを求めて私たちを追っている可能性もある。
財宝日記自体のデータは、フェルトも持っている。
だから、もう最後の地図に気付いている可能性もある。
ポールさんとコニは、フェルトを捕まえるのが目的。
だから私たちも、注意している。
これまでに分かったことはボーダさんに伝えて、協力してくれている学生たちにも伝わっている。
その友人や家族など、だいぶ話は広がっていると思われる。
どこからか話を聞きだして、追ってくるかもしれない。
広い大陸で3人を探すのは大変だから、追ってこさせる方がいいとポールさんは言っていた。
「マロックさん」
後ろからハンスさんの声。
「もう行こう」
「はい」
買い物は終わった様。
タ
ここにも食料品は売っているけど、これから専門の大型スーパーに買いに行く。
駐車場も広くて、直接トラックで行ける。
大量に買うし、荷台に積まないといけないし、コックさんがタブレットで管理しようとするから、直接トラックで行ける方が手間が減る。
郊外にあるので、その辺りでお昼ごはんを食べて、買い物の後は直接出発する。
ウィィィン
エスカレーターに乗る。
下り。
――― ・・・・
小麦とかお米とか、たくさんいるのはマッチョさんたちが買うだろう。
チョコアイスは融けるから、コッソリ隠しておくのは難しい。
フルーツゼリーと果物を中心に、私は選ぶことにする。
レトルトカレーも。
大人数だから、みんなの分となるとかなりの数が必要になる。
それは構わないんだけど、ある程度はコックさんに見つからないようにコッソリ運ぶ必要がある。
難しくはないと思う。
かなりたくさん荷台に積むことになるから、すべて確認しているのは時間がかかる。
たぶん、またレシートをコックさんに渡して移動中にタブレットに入れるんだろう。
つまりコッソリ隠すやつは、別のレシートにしてコックさんに渡さなければいい。
ト
4階の床に進む・・・
ヮィ ♪ ヮィ ♪
ガャャ
クァ