まだ1月ですが、正月なんてなかったかのようにバリバリ仕事してる毎日。
夕べは疲れ果ててリビングのコタツで沈没。・・・・・・寒かった(笑)
本日は休みなんですが仕事が残ってるので、これから会社に行きます。え?休日出勤手当て?もちろんサービス出勤なのでありマセン。
え?労働基準局?ドラマみたいに働いてくれてたら、日本の景気はもっと上がってると思うけどな~
外は大雪だし行きたくな~~~い そんな現実逃避が発掘されたルナさんの日記投稿に繋がってマス。
あ、内容は珍しくラブラブですよ!お楽しみに~!!
太陽系標準歴1月12日:標準時間13:53 (ルナ)
今日のテーマは「お風呂」です。
・・・・ていうのは、さっきまで我が旦那様と喧嘩になってたからなの。
チャコに言わせれば、「能天気な理由やなぁ~」らしいけど。
でも。
でもっ!私に言わせれば、結構な問題だと思うわよ!うん!
・・・・・事の始まりは夕食の後。
カオルはソファに座って何やら難しい資料とにらめっこしてたんだけど、私は「お風呂入らないの?」って声を掛けたの。
「後でいい。」って彼は答えたのよね。・・・・・・これは、まぁ、いつもの会話。
家に仕事を持ち帰った時は、ある程度目処がつくまで離れないから。
「じゃ、私、先に使うわね。」って部屋を出たのも、まぁ、いつもの流れ。
で。
「カオル、お風呂空いたわよ。ある程度でお仕事切り上げてね。」
「もう、終わったのか!?」
・・・・・・・・・・・・・・・!?
今日に限って、どうしてそんなに驚いてる訳?
「なぁに?そんな顔して。」
「何、って、お前10分しか経ってないぞ!」
「え~、うん。今日は疲れちゃったからオートバスにしちゃった。あれって設定5分だもの。それで髪も体もピカピカ!便利よね~?」
「また、そんなものを・・・・・・」・・・・・ですって。
今の時代、全てはコンピューターによる時短化。
当然お風呂も全自動化してたりするわけで、これがまた見た目は悪いけど(「棺桶だ!」:カオル談)カプセルの中に寝てるだけで全身をツルツルピカピカ、エステ効果もある。
時間設定も5分のクイックコースから1時間のゆったりコース、3時間半身浴コースまで様々。
私はまだクイックコースしか試してないんだけど。
でも、それは当然なの。
だって、この憧れのオートバスは3日前に我が家に来たばかりなんだも~ん!
「どうしてあなたは使わないのよ?艦長さんと副長さん共同出資のあなたへのバースディプレゼントでしょう?最新型よ?」
「あんなものは風呂じゃない。」
「ええ?何言ってるのよ!高級品なんだからね!私のアパートにだってなかったし、あなたのお母様だってずっと欲しがってたし、メノリのところよりもハワードのところよりもレベル高いやつなんだからっ!」
「それはわかるが、俺はそんなものが欲しかったんじゃなくて・・・・」
「だって、あなたってば、ずっと『ゆっくりお風呂に入りたい』って言ってたじゃない!シャトルに備え付けはシャワーだけだったから疲れが取れないって・・・・」
「エアカーを洗うんじゃないんだぞ!有無を言わせず棺桶の中でブラシを掛けられて・・・・・おぞましすぎる!」
「・・・・・・・・・・・・・・」
そこまで言われちゃうともう、苦笑するしかないし・・・・・・(笑)
「・・・・・・俺はただ普通のバスタブがあればいい、って言っただけだぞ、それを・・・・・・・」
カオルという人は、多分血筋のルーツからいって(旧・地球時代の古き良き歴史の国と言われた日本という国。先祖がこの国出身で血筋が濃い人が多いらしい)日々の清潔に関しては時短シャワーなんだけど、『入浴』となると一転、『誰にも邪魔されたくないリラックスタイム』のことを指すらしいのよね。
だから惑星・サヴァイヴでの遭難中も、水浴びさせたら誰よりも早かったくせに、たまに夜中に行方不明になってると思ったらフェアリーレイクの奥の奥で一人長時間泳いでたりしてたのも知ってたけど。(私が知ってるってことは本人知らないけどね)
なんていうのかな・・・・・・変なこだわりみたいのがあって。
この『スカイ=フューチャー号』のそれぞれの部屋に元々備え付けはシャワーだけとはいえ、オート洗浄機能もオート乾燥機能も付いてるのに一度も使わないのよね。
「気持ちはわかるけど・・・・・せめて乾燥機能使って髪くらい乾かしてきてよ・・・・・風邪ひきそうで心配だし・・・・・・」
風邪なんてひかないって知ってるだろう!って。ズルいわよ、こんな時にナノマシンを引き合いに出すなんて!
思わずムカッときちゃったから、私まで勢いで、
「もうっ!知らないからっ!艦長さんだって副長さんだって私だって、あなたにリラックスして気分よくなってもらいたい、って思ってるからなのにっ!そうやって一生こだわっていればいいわよ!あの最高級オートバスは、私が一人で使っちゃうからねっ!」
勝手にすればいいだろう!・・・・・・・・・・・・・・だって、もう!!
そりゃあ怒鳴っちゃった私も悪いけど、わざわざ仕事抱えたまま書斎に篭っちゃうことないじゃない!
意地っ張り!!
思いっきりほっぺを膨らませて今までカオルが座ってたソファにドサリ!と座ったら、横でチャコがケタケタ笑ってた・・・・・・・。
「なによ、チャコまで、もうっ!」
「いんやぁ~?アンタもアイツのウヴい気持ちをわかっとらんなぁ~思うてな~」
「えぇ~~?何それぇ~?わかってないのはどう見てもカオルじゃない。せっかく頂いたバースディプレゼントを一度も使わないなんて、艦長さん達に失礼でしょっ!」
「せやけど、アイツはアイツで艦長より副長より、誰よりアンタとのラヴい時間の方が大事なんやで~」
「私??どうして私が出てくるの?」
「ウチ、聞いちゃったもんね~~!!」
・・・・・・・・・・・・チャコは、最高級オートバスが届いた時、それを受け取った人。
艦長さんのお使いとして届けてきたのは、カオルが指導役としてついているレイ君だったみたいなんだけど、彼がこんなこと言ってたんですって。
『・・・・・自分、事前にカオル先輩に伝えてあったんですよ。「艦長と副長がなぁ~んと、今流行りの最高級オートバスを先輩にプレゼントですよ!羨ましいな~!今日ちゃんと届けますね!」って。そしたら先輩何て言ったと思う?「オートバスなんて何が楽しいんだ。一人で棺桶に入って機械に無理矢理洗われて、気持ちいいと思えるわけないだろう!」・・・・・だって。そこで、自分は、「はは~ん」って思ったね。先輩の言葉には、わりと端々に本音が出るんですよ。例えば、「一人で」とか、「無理矢理」とか・・・・・・』
私はそこまで聞いても全然意味がわからなくて、キョトンとしてたんだけど、チャコは更に笑い声をエスカレートさせちゃって楽しそうに。
「ウチもそこで、『はは~ん!』って思ったねん。あのレイ坊主もなかなかや。あのカオルにズバリ!聞いたそうやで。
『先輩、もしかして・・・・・・もしかしなくても、毎日のシャワーは奥さんと一緒に入ってるクチですか~?』
ニャハハハハ~~~~~!!やるねんな~~~!!!!」
え・・・・・・・・・・・・。
えええええええええ~~~~~~~~~~~~!!!?????
「きゃあ~~~~!!!何言ってるのよっ!チャコッ!!!」
「・・・・・・・・・言ったのはウチやないねん。レイ坊主や。」
「そ、そうだとしてもっ!な、な、何でそんな話にっ・・・・!!もうっ!!」
「・・・・・・・・・別にエエやろ、あながち嘘じゃないねん。アンタら一緒に入ってるやろ。」
「やぁ~めぇ~てぇ~~!!ま、毎日じゃないもんっ!」
「まぁ、エエねん。アンタらは夫婦なんやしぃ~??新婚なんやしぃ~~~???アイツだって、クールなイケメンに見せて実はムッツリどころか、ただのスケベェ~~やしぃ~~~????」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・誰が、スケベだって?」
「「ぎゃあぁぁぁ~~~~~~~~~~~~~~!!!!!」」← チャコ&私
・・・・・・・・・・・・・・・どうして、この旦那様は足音も気配もなく、いつも後ろにこっそり立ってるのかしら???
そりゃ、「あんな大声で叫んで会話されたら誰だって見に来るだろうっ!」・・・・・って。確かにそうだけど・・・・・もう、私はいっぱいいっぱいでそんな気配りなんて出来ませんでした・・・・・。
極めつけは、チャコの喧嘩腰なこんな言葉。
「スケベが誰だって!?お前しかおらんねん!・・・・・・・・・・・・ウチにはわかるでぇ~?今まで一日の終わりのシャワータイムはルナと二人だけの『密室でのメイクラヴショー♪』だったのに、あのオートバスは一人用やもんなぁ~?二人じゃ入れんもんなぁ~??機械ブラシでザッカザカ洗われるより、ルナのふっくら優し~~い手でよしよし♪な感じで洗われた方が気持ちエエもんなぁ~~??爆風でブワァ~って乾かされるより、ルナのほんわか癒し~の手でポンポン♪拭いてもらった方が、その後ベッドでのメイクラヴの続きがしやすいもんなぁ~~???あ~!!そう考えれば確かにあのオートバスは残酷やわ。二人を引き離す驚異のアイテムにならへんとは限らんもんなぁ~~????」
「・・・・・・・・・・・・・・・その減らず口を閉じないと、今すぐスクラップ場に放り込むぞ。」
カ、カオル・・・・・・・こ、怖い・・・・・・・・!!
っていうか、恥ずかしいぃぃぃ~~~~~~~!!!!!
もうチャコの話もそうだけど、レイ君の話あたりから顔から大出火してる気分で大赤面しながら聞こえないふりして耳を両手で塞いでたんだけど。(・・・・・いえ、ホントは聞こえてましたが)
後ろにいたカオルが、ふいに私の手をとって塞いでた耳を外させると、なんとその後意外と冷静な声で。
「・・・・・・・・・・・・・・・まぁでも、一部間違ってないな。」
「ええぇ~~~~~!!!!」← ルナ
「やぁ~~~~ぱなぁ~~~!!」← チャコ
「だからっ!『一部』だ!!・・・・・・・・・・機械的なブラシで洗われるのも機械的な風で乾かされるのも苦手だ。それなら自分で洗うし、髪だって自然乾燥でいい。」
「ルナに洗ってもらって拭いてもらうのは嫌なんか?」
「チャコォォ!!!」← ルナ
「別に嫌じゃな・・・・・・そうじゃなくて、確かにオートなのはありがたいが、俺はただ少し湯船に浸かってゆっくりしたいだけだ。例え1時間コースにしたところでオートバスだと落ち着かない・・・・」
「なぁ~んだ、そうだったの。あれ、出来るわよ。」
って、私があっさり答えたら、カオルもチャコも同じようなあっけにとられたような顔しちゃって。
「あれね、上部の蓋になる部分、外せるのよ。オート機能を切っちゃえば普通のバスタブになるんじゃないかしら。でもせっかくだからジャグジー機能とか使ってみたら?疲れが取れるわよ?」
「ああ・・・・・・・・そうなのか?」
「うん、まだ試してないけど、付属の説明書読み込んだもの、私。明日は半身浴コース試してみようかなぁ~?」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
考えてる、考えてる。・・・・・・・・・・あの顔は「なら、試してみてもいいな」って思ってるわね?
じゃ、後押ししちゃお♪
「オートのブラシが苦手なら、私を呼んで?いつでもお背中お流ししますわよ?ご主人様!」
「あ、ああ・・・・・・・・・・」
「乾燥機が嫌いなのは前からよね?いいわよ、私がいつでも拭いてあげる。例え、風邪ひかない体だとしてもねっ!」
「・・・・・・・・・・・・・カオル、今更、赤面かい。」← チャコ
「うるさいっ!」
「まぁまぁ、カオル。・・・・・・・・・・試してみる気になった?」
「・・・・・・・・・・そうだな。」
照れた表情のまま、彼は少し笑い返してきた。
もう、頑固な旦那様は説得するのも、大変。
でも・・・・・・・・・・・そんなところも、大好きよ!
「それに・・・・・・・・オート機能を使ったら一人用なんだけど、切っちゃったら大丈夫だと思うし・・・・・。」
「何が?」
・・・・・・・・・・・こんなところに鈍感なところも。(いつも私のこと「天然ボケ」とか言ってくるくせに)
「ふ・た・り・で!!入れるわよ、ってこと!!あのオートバス、一人用にしては広いなぁ~って思ってたの!・・・・・・・・・明日ね、カオル。今日は私、もう入っちゃったから。」
照れ隠しに早口でそう言ってクルリと背中を向けて。
寝室へ逃げようとした私にチャコが気の抜けたような声でこんなこと言ってきた。
「ルナァ~~~、そんなオアズケしないで、もう一度入ってやったらエエんやないかぁ~?見てみぃ~?カオルのヤツが珍しい顔しとるでぇ~~~????」
もう、絶対、振り向いてなんてやらないんだからっ!!(/ω\*)
END
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eriy
風呂事情・・・・・・遭難中はいいんですよ、遭難中は。公式でフェアリーレイクで水浴びしてたのはわかってるんですから。カオルが夜中に一人で水浴び行ってたのをルナが(多分偶然)覗いてた、ってのは妄想ですが。
こんな未来には、こんなオートバスがあるに違いない。メイドがいなくてもメイドのように優しく洗ってくれる機能もあるに違いない。今の時代にそんなのがあるなら大枚はたいても買うぜ、俺。
カオルは嫌がってますが、もしかしたら機種によっては「恋人の手のような洗い心地♪」ってのもあるかもよ?それでも彼はもちろんルナの手を選ぶでしょうね(笑)