え~と、数ヶ月前に神が舞い降りて気まぐれに書いた日記が出てきたので、久々にアップしよ~かと思いマス。(んで、ここが鯖サイトだってことを自分でも思い出そうっと。)
調べてみると、最後に、ここにキャラ日記アップしたのが去年の夏でしたw ってか、本編アップも、もう思い出せないくらい昔だろ う~ん先が見えない・・・・
そんな感じで苦しむ気持ちがこんな話になって表れマシタ 世の鯖を忘れがちなファンの皆さんも、まずは無駄な カオルナのベッドシーン から・・・・いやいやアットホームなシーンから、どぉ~ぞ
太陽系標準歴12月10日:標準時間19:44 (カオル)
昨夜は寝る前に、ルナとこんな話をした。
「・・・・・・・最近ね?ちょっと前向きに考えるようになったんだ~」
風呂上がりの髪をブラシでゆっくり解きながら、鏡越しにこちらを見つめニコニコとルナは言った。
前置きが全くない状態で彼女が突然語りだすのはいつものことだが。
「何がだ?」
とりあえず何も考えずにそう返してみたら、より一層深く微笑んでクルリと振り返り、ベッドに寝転んだままの自分に視線を合わせてくる。
「フッフフ!!あのね、私たちの未来かな~?」
「は?未来?」
「そう!・・・・・・・・・前向きでしょ~?」
「・・・・・・・・・・・・・。」
おどけたようにそう言ってくるが、彼女にとって『未来』が明るい話題ではないことがわかっていたから不思議に思った。
顔には出していないつもりだったが。
「あ~、ほら!最近はあなたの方が敏感になってるわよね?」
ガバリとベッドに覆いかぶさってきて、顔面ドアップを突きつけられて。
思わず眉根を寄せたら、ルナはいたずらっぽくペロリと舌を出した。
「ゴメン、ゴメン。そんなに深刻に考えないで?・・・・・・・お腹にルイができてから、私、いろんな夢をみるのよね。この子が生まれて、この子の兄弟が生まれて、更に孫が生まれて、そして更にひ孫が生まれる・・・・・」
「おいおい、いったいどこまで未来の夢を見てるんだ?」
呆れてそう言った。
ナノマシンについてウジウジ考えなくなったのなら、それはそれでいいことだ。
・・・・・・・・確かに最近は、自分の方が敏感になってるのかもしれないが。
それとも?
「まさか・・・・予知夢か?ナノの力で・・・・・」
「ええっ!?ま~っさか!例えそうでも先の話過ぎるし、ちょっと突拍子もないかなぁ。」
「ふ~ん?参考までに聞こうか。どんな夢だったんだ?」
心構えを示す為に、起き上がってルナの前に座りなおす。
彼女もうつ伏せに転がっていたが、呼応したように起き上がって向かい合った。
「・・・・・・・聞きたい?」
「焦らすな。」
「アッハハ!・・・・・・あのね、一言で言えば、一族の集合写真よ。」
「あ?」
「いい感じに歳を重ねたあなたと私が最前列の真ん中よ?子供達が脇を固めていて、後ろには孫たちとその家族・・・・」
「それは、予知夢だ。」
よく見る家族写真を自分たちに重ねただけの妄想、だな。
「それがね?後ろに続くのよ。ひ孫とその家族、玄孫(やしゃご)とその家族・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・。」
・・・・・・・・話が段々怪しくなってきた・・・・・・・
「一番最後列に至っては、見たこともない子達だし、私、『あなたは、私たちとどういう関係?』って聞いたの。そしたらね?」
・・・・・・・・もはや、何を聞いても驚くまい。
「『私たち、ビッグ・キャプテン夫妻の10代後の娘ですっ!』ですってぇ~~~!」
「訂正だ!それは予知夢じゃなくて、完全なる妄想だぞ!」
まぁ、ルナも予知夢だなんて思ってないだろう。そうじゃなければ、こんなに冗談めいて言うはずもなし。
ん?ビッグ・キャプテン・・・・・?
「ああ、『ビッグ・キャプテン』って、あなたの晩年の呼び名ですって。なんだかいろいろ偉業を成し遂げてあちこちから表彰されてるみたい。伝説化した艦長さんなんですって!」
まるで見てきたように報告されると、一言で妄想と片付けられない気もするが・・・・・。
ルナは思わず困惑してしまった俺を見て、逆に嬉しそうにクスクスと笑う。
そして、流れるような手つきで頬に触れてきた。
「不思議な夢だったの・・・・・。だって、いくら歳とったって、10代後の子孫と一緒の場にはいれないでしょ?」
「そりゃ・・・・・・・・」
「でもね?血族の子はみんな、どこか私たちに似てるの。あなたのこの黒髪だったり、私のこの瞳の青だったり・・・・・」
彼女が語ると夢は夢にならない。
妄想さえ、現実になる。
ルナの艶やかな唇から紡がれる不思議な言葉は、全ての願いを希望に替える。
「みんなね?幸せそうに笑っているの。とっても幸せそうにね?でね、私は、いい感じに歳を重ねたあなたにこう言うの。『私たち、一緒にいて良かったわね。』って。」
年老いた、自分。
今からなんて想像も出来ないが、果たしてそんな自分は今より自然に笑えているのだろうか。
「あなたはね、私にこう返すの。『俺たちは、こうしてこの先も一緒にいるんだ。』って。後ろにいる沢山の子孫たちをとっても温かな目で見つめてから。」
今より。・・・・・・・・・幸せなのだろうか。
「『とても、幸せだ。』って。・・・・・・・・・・私を見て、とってもキレイに微笑むのよ・・・・・・・?」
もう、夢でも妄想でもいい、とそう思った。
それはきっと遠い未来の現実なのだ、とそう感じていた。
それが、ルナの不思議な力のせいなのか、ナノマシンの共鳴の一種なのか、はてまた自分も毒されて妄想家になったのだとしても。
いつの間にか。・・・・・・・・・・・・話に聞いた『いい感じに歳を重ねた自分』にシンクロして、包まれるような暖かさに身を委ねていた。
そうか。これが。
「ね・・・・・・・・?幸せ、よね・・・・・・・。」
柔らかな、彼女の声。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・幸せ、なのか。
その日は、話をしながらいつの間にか二人とも寝入ってしまったようで。
まだブラッシングの途中だったらしいルナが、朝の髪爆発具合に絶叫した声で起こされてもなお、夢見心地な雰囲気に酔い続けていた。
そして、その『夢の続き』があるとは思わず・・・・・・・。
続く。
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eriy
とりあえず、本編では未知の惑星で遭難中なので、その任務に入る前の話のようです。
例によって、こんな突拍子もない話は夢オチに限るわw
カオルナを語らせようと思うとベッドの上で、とかが多いのに何故にこんなにも色気がないのでしょう??まぁ、それなりに やることはやって 幸せな新婚家庭なようですので、描写は健全にいこうかと思いマス。
いつになるのかはわかりませんが、この話には後日談があるのでお楽しみに!