菊川田んぼアート


菊川 田んぼアート 2019
菊川市下内田 稲荷部(いなかべ)
菊川 田んぼアートは、稲荷部(いなかべ)地区の水田を様々な古代米を画材に見立て、
水田に巨大な絵を浮かび上がらせる「田んぼアート」です。
この試みは、菊川の地域おこしなどを目的に、田んぼアート菊川実行委員会(地元有志、JA遠州夢咲)が、2008年から実施していて、毎年 菊川市のゆかりのあるものをアートの題材として、田植えから工夫を凝らし、2019年のデザインは、菊川市のイメージキャラクターちゃこ ちゃん、と富士山です。
ちゃこ ちゃん
菊川市出身の漫画家 小山ゆう さん(主な作品~あずみ、おーい龍馬 等)が手掛けた菊川市のイメージキャラクター
この年の作品は、菊川市制15周年の節目の年でもあり、田んぼアートは12回目の開催となります。

菊川田んぼアート 2020
黒米や古代米、もち米など、10種類の稲で田んぼに様々な絵柄を表現する2020年の田んぼアートの作品は、2019年の京都アニメーション放火殺人事件で犠牲になった菊川市出身の作家、大村ゆうき さんの作品~うーちゃんのまつざき~が再現されました。
秋の刈り入れにかけて稲の成長に伴い、田んぼの色も変化していきます。

菊川田んぼアート 2021
2021年の田んぼアートは、常葉大学の学生達にデザイン依頼がなされ、流行の陰りが見えない新型コロナウイルスの退散を祈願する意味も込めて、日本の妖怪 アマビエ に決まりました。
アマビエ
肥後(現在の熊本県)の海上に出現した妖怪で、江戸時代後期の1846年5月、弘化3年4月、夜毎 肥後の海に光り物が起こったため、土地の役人が赴いたたところ、アマビエと名乗るものが出現し、当年より6ヵ年の間は豊作が続く、ただし 同時に疫病が流行するから、私の姿を書き写した絵を早々に人々に見せよ。と予言めいた言葉を告げて海中に去ったとされます。
アマビエは(ゆきあそば)や(黄大黒)など、8種類の古代米の稲を使って田植えをし、今日の開催となりました。

菊川田んぼアート 2022
2022年は田んぼアート開催の始まりから15周年の節目ということです。
今年の絵柄は虎、もちろん干支の寅年にちなんだものですが、虎といっても表現されたのは白虎〜ホワイトタイガーです。
ホワイトタイガーは、美しい容姿から縁起の良い動物として親しまれ、インドでは神の使いとされ、その姿を見た者には幸福をもたらすと伝わります。
また、白虎は中国の神話における四神獣のひとつで、西を守っているとされています。
【北〜玄武、東〜青龍、南〜朱雀、西〜白虎】
ホワイトタイガー
お米を抱いた寅くん
寅の字を虎とお米でキャラクターを表現。
掛川工業高校の生徒さんのデザインです。

菊川田んぼアート 2023
作品のクオリティーも年々グレードアップ!
2023年の作品は、大河ドラマ〜どうする家康〜が放送されて戦国武将、徳川家康が注目されていることもあり、徳川家康公が選ばれました。
菊川市のある東遠州には、かつて徳川家康が遠州地方最大の要害、高天神城が隣接する掛川市にあり、ここを制する者が遠州を支配すると言われる重要拠点の一つで、家康は甲斐武田氏にここを奪われ、苦しい時を過ごしました。
菊川市には高天神城を攻略する際に築いた獅子ヶ鼻砦を中心に六つの砦を構えて包囲し、ついに甲斐武田氏から高天神城を奪取しました。



家康公の姿をはじめ、家康公が好んだ富士山、や鷹、茄子、いわゆる一富士、二鷹、三茄子の縁起物も全国で細々と栽培される古代米で彩られ、アートに華を添えています。

菊川田んぼアート 2024
田んぼアート
最初は菊川市南部、内田地区の米農家さんの有志達による手探りで始まりました。
地上の田んぼの稲に対し、色違いの稲穂を絵にするんですから、並大抵の苦労では無いことが想像できます。

ぼくの背丈から観た田んぼアート。
絵柄もよく わかりませんよね。
ぼくの様なギャラリーが眺めるのに頑丈な櫓まで組んでいるのですから、毎年、頭の下がる思いです。
今年は田んぼアート15周年ということと、去年の大河ドラマ〜【どうする家康】の徳川家康がとてもリアルで大好評だったことと、明治時代の静岡市に藩の改革を主導し、間もなく新札〜新一万円札を飾る渋沢栄一のデザインにするかで検討され、今年の大河ドラマ〜【光る君へ】のヒロイン〜紫式部が選ばれました。



