和服の夏物と冬物、着物や長襦袢、帯などは一目見てわかるけど、意外に小物にも夏物冬物があるって気付きにくいのよね。
先ずは足袋。
これはね、色物なんかだと、コールテン(コーデュロイ)や、別珍の物は冬物ってすぐ分かるけど、白足袋とか、ブロードの物って知らない人も多いみたいなのよね。
足袋の夏冬って、裏地ですぐ分かるんです。夏物は晒し、で、冬物はネルなの。
でもね、冬物の足袋履くと足元がスッキリしないからっていって、一年中晒し裏の足袋を履いてる人もいるのよ。
それから、肌襦袢。
晒しで作った共布の筒袖の物は夏冬問わないけど、市販の物は一応あるのよね。
市販品の場合、袖にレースの物が付いている事が多いと思うけど、身頃に関していうと、晒しの物は夏、ガーゼの物は冬って感じかなあ?
それより、袖の部分の方が大事で、袖口がつまっていない物は夏、袖口のすぼまった物は冬って思えば間違いないのよね。
ただ、肌襦袢も足袋と一緒で、夏場に冬物を着ると変だけど、冬場に夏物を着るのはおかしくないのよね。
そうだなあ、足袋と肌襦袢に関しては、オールマイティーと冬物って感じかしら?
それから、半襟も帯揚げも、夏物は、絽の物を使うのよね。
それから、帯締めも夏場洋に、透け透けの組みひもがあるの。
他にも、意外に知らない人が多かったのが下駄。
下駄って、一年中履くけど、白木の物と塗りのもの、どっちって事なの。
下駄は、素足で履く時は塗り物、足袋を履いている時は白木っていうのが基本。
白木の物を素足で履くと、足の汗や油がしみこんで汚れやすいけど、塗りの物ならしみこまないし、汚れを落としやすいからなの。
でも、雨の日に履く足駄や日和下駄は塗り、これは雨が染みこまない様にね。
着物って、やっぱり季節感を大事にしたいから、こんなことも知っていると知らないとでは違うと思うのよね。