氷下魚の一夜干し
里芋の白煮
大学いも
小松菜のおひたし
大根のお味噌汁
黒米ごはん
北海道の農場カフェでお手伝いをした夏。
私と少し年配の女性ふたりで毎日台所に立って食事の用意をしていました。
朝はまず麦わら帽子にハサミとカゴを持って、野菜を採りに裏の菜園へでかけます。
その成長をみながらその日の献立を考えるのです。
みずみずしい鮮やかな青菜にレタス。
ぷりっと身が締まった茄子、ズッキーニ。
つやつやのピーマンに真っ赤なトマト。
小ぶりな大根、かぶ。青々とした葉っぱもシャキシャキ。
そのどれもが愛らしく、新鮮で美味しい!
私はすっかり野菜が大好きになっていました。
さんさんと陽の光がまぶしい庭の緑をながめながら
ゆったりとした心もちで台所に立ち
愛情込められて育った野菜をつかって
誰かのために、料理する。
ゆうわりと温かい、しあわせに満ちたあのきもちは忘れられません。
その体験がきっかけで料理にめざめ、実家に帰ってもそれまではお米を研いでおくとか味噌汁を作るとかくらいしかしなかった私も、みずから夕食作りをするようになりました。
私はどうやら料理が好きなんだと、自覚するようになった今日この頃です。