カプアン通信

平成25年度版 動物行政アンケート結果を読む-2




地球生物会議ALIVEさんが平成9年から実施している「全国動物行政アンケート調査」の
平成25年度版 結果報告書が発売になりました。
「全国動物行政アンケート結果報告書 平成25年度版」は
ALIVE Online Shopで購入できます。


さて、平成24年度版の報告書でも注目した
各自治体における「動物愛護関連業務予算」は今回も掲載されています。

もちろん、各自治体の財政状況によっても左右されると思いますが
「動物愛護業務予算」が多い自治体は、
動物愛護に理解がある自治体。もしくは、
動物愛護について発言力や実行力がある職員や市民や政治家がいる自治体。
と言えるのではないでしょうか?

やや下世話な比較かもしれませんが
動物行政を所轄する自治体のうち、どの自治体が動物愛護関連業務予算が多くて
どの自治体が少ないか調べてみました。

今回掲載したデータ数値は
地球生物会議発行「全国動物行政アンケート結果報告書 平成24年度版、平成25年度版」より
使用させていただきました。
上記「出典」を明記しないでデータを使用することは禁じられております。


残念ながら、群馬県、福井県、奈良市、長崎市は未回答
東京都、佐賀県、鹿児島県は集計不可能と回答しています。
上記以外105自治体からの回答を基にしています。




京都市(京都府ではなく)が飛び抜けて高額予算です。
「備考」には何も記載がありませんでしたが
これはたぶん動物愛護施設の建設費がかなり含まれていると考えられます。

杉本彩さんのブログ
京都動物愛護センター(京都府と京都市が共同で運営)のオープニングイベントに
名誉センター長として参加した報告が載ってました。
開設が昨年4月(平成27年度)なので、
平成25年度の予算に建設費が組まれていてもおかしくありません。

上位8位を見て驚くのは
5位までは「県」ではなく「市」です。
「県」のほうが管轄地域が広く、動物の収容数も多いはずですが
なぜか、県より市のほうが高額な予算が組まれているケースが多いです。

詳細は省きますが、4位の横浜市の予算は神奈川県の予算の約2.8倍です。
5位の名古屋市の予算は愛知県の予算の約2.6倍です。
3位の熊本市は施設の建設費が含まれるとはいえ
熊本県の予算のなんと59倍です。

詳しい事情はわかりませんが、県より市のほうが
動物に関する予算を通しやすいのでしょうか?

続いて、ちょっと不名誉ですが、予算の少ない自治体



1位の和歌山県は何かの間違いではないでしょうか?
年間予算約5万円弱ということは月で割ると、ひと月あたり約4,000円です。
子どもおこずかいじゃないのですから、この予算では何もできません。

3位の姫路市は前回もご紹介しましたが、毎年ず~っと予算額が変わらないようです。
それも変ですね。

逆に素晴らしいと思うのは4位の山形県。100万円弱の低予算ですが
先日ご紹介した
環境省が発表した平成25年度の犬の殺処分が少ない自治体(都道府県)でベスト5位。
平成26年度の犬の殺処分が少ない自治体(都道府県)で
ベスト8位に入っています。

もっと素晴らしいのは5位の相模原市。
こちらも108万円程度の低予算ですが、平成25年度、平成26年度とも
猫の殺処分が少ない自治体として全国1位
平成26年度は殺処分ゼロを達成しています。おそらく史上初でしょう。


なお、ちばわんとの関連が深い千葉県ですが
平成24年度の動物愛護関連業務予算は63,709,000円でしたが
平成25年度は59,058,000円と、およそ465万円も減額されてしまいました

前回も指摘しましたが、平成17年度以降、一回だけ増額がありましたが
それ以外はず~っと減額されています。
もちろん、上記の表のとおり低予算でも、結果を出している自治体もありますが
千葉県は犬猫の収容数がとても多い自治体であり、収容中の生活改善のためにも
もうすこし動物愛護に予算を組んでいただけないものでしょうか?

「都道府県の財政力指数番付」を紹介しているホームページがあり
これによると千葉県の財政力指数は全国4位
歳入・歳出ともおよそ1兆6,000億円くらいあります。

さきほどの動物愛護に高額予算を組んでいる自治体のうち
広島県の財政力指数は全国14位。歳入および歳出はおよそ9,000億円
茨城県の財政力指数は全国8位。歳入および歳出はおよそ1兆1,000億円
岡山県の財政力指数は全国19位。歳入および歳出はおよそ7,000億円

これらの県より千葉県はかなり裕福だということがわかると思います。
千葉県選出の政治家の皆さん、
動物たちのために予算の改善をよろしくお願いいたします。




話は変わりますが、作家の渡辺眞子さんがtwitterで老犬について
素敵なお話を載せたブログをご紹介してくださっています。

このブログに
アンジェロにちょっと似ている17歳の老犬の物語を
ご紹介くださっています。

渡辺眞子さんは
「老犬とは、犬の形をした愛のかたまり。」とつぶやきました。

まったく異論がありません。
アンジェロも、子犬の頃も可愛かったですが
老犬になったいまのほうがずっと愛しい存在です。



世間では、いろいろ人間側の都合による理由で
老犬になってから捨てられたり、
センターに処分を依頼する飼い主が多いと聞きます。

もともと「家族」として可愛がってこなかったのかもしれませんが
それはそれで辛い犬生だと思います。
犬は人間がきちんと飼養しないと幸福に生きることはできません。

そして、人間も犬から与えられる安らぎや幸福は得難いものです。
犬が年をとって、身体の自由が効かなくなったり
介護がたいへんになっても
「家族」としての絆が変わることはないはずです。

そのことに気付く飼い主が増えれば
センターの収容犬はもっと減り
罪もないのに殺処分される犬はもっと減るはずです。




カプア9歳
アンジェロ10歳
おやじ54歳
ともにちょっとくたびれてきたけど
楽しく余生を過ごそうね。











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