
今日も『親の大恩十種』を紹介します
















4.乳哺養育の恩 (にゅうほよういくのおん)
乳を飲ませ、育ててくださるご恩です

「爾来母の懐を寝処となし、母の膝を遊び場となし、
母の乳を食物となし、母の情を生命となす。
飢えたるとき食を需むるに母にあらざれば哺わず。
渇けるとき飲料を索むるに母にあらざれば咽まず」
乳児は、母に抱かれて眠り、ひざの上で遊び、
母乳を食べ物とし、母の愛情を命として育ちます

「おなかがすいた」と泣いては、

食べ物や飲み物を与えてもらうのです。
「寒きとき服を加うるに母にあらざれば着ず。
暑きとき衣を撤るに母にあらざれば脱がず」
気温の変化に応じて、
衣服を着せたり脱がせたりしてもらって、


健康を保っています

「その初めて生みし時には、
母の顔、花の如くなりしに、
子を養うこと数年なれば、容すなわち憔悴す」
数年の養育で、美しかった容貌も衰えてしまうと
いわれるほど、
子供を育てるのは並大抵のことではありません


温かい胸で命の糧を頂いたことは、
大人になっても母への思いを
熱くつのらせるものです

















5.廻乾就湿の恩 (かいかんじゅうしつのおん)
おねしょをした子供を乾いた所に寝かせ、
自らは湿った所に休んでくださるご恩です

「水の如き霜の夜にも、氷の如き雪の暁にも、
乾ける処に子を廻し、湿りし処に己臥す」
子供がおねしょをしてしまったとき、
添い寝していた母親は、
今までいた乾いた温かい所へ子供を寝かせ(廻乾)、
自分は、子供の寝ていた湿った冷たい所に、
一枚タオルを敷いて休みます(就湿)。
寒い夜も、わが子かわいさから自分が冷えることも
我慢するのです


自分を犠牲にしても子供を暖かく安全な所へ、
と思う親心を、ありがたいと思わずにおれません
















6.洗潅不浄の恩 (せんかんふじょうのおん)
子の不浄をいとわず、洗ってくださるご恩です

「母にあらざれば養われず、母にあらざれば育てられず。
その闌車を離るるに及べば、
十指の甲の中に、子の不浄を食う」
「母の愛情なくして、子供が養い育てられることはない。
子供が成長し、乳母車を離れるころまでには、
オムツを選択する両手のつめの間に子供の便が入り、
知らず知らずのうちに、
料理の味見や食事を縁として口へ運んでしまうのである」
「子己が懐に屎り、或はその衣に尿するも、
手自ら洗い濯ぎて臭穢を厭うこと無し」
「子供が大小便をして、自分の服が汚れたり、
子供の衣類がぬれたりしても、
決して臭いとか汚いと言って嫌うことなく、
自らの手で洗濯し、洗い清めてくださるのだ」
わが子が成長し、自分で大小便を済ませられるようになるまで、
洗潅不浄の恩は絶えないのですね



















今日は6番目まで紹介しました

続きは明日~

