浄土真宗親鸞会 金沢のつどい

石川県金沢市で親鸞聖人の教えを学んでいます

母の日特集 -親の大恩十種④-

2009-04-30 21:31:31 | 母の日特集



『親の大恩十種』、いよいよラストです



         



10.究竟憐愍の恩
 (くきょうれんみんのおん)


いくつになっても案じ続けてくださるご恩です




「己生ある間は、子の身に代わらんことを念い、

 己死に去りて後には、子の身を護らんことを願う」




生きている間はもちろんのこと、

死んでから後も、なお子供を護ってやりたい、

と願ってくださるのが親なのです


親は、自分が80、90の老境に入っても、

子供を哀れみ、慈しみます。

その情は、あたかも影の形に添うがごとく、

終生、子供から離れることはありません。


わが子が幾つになろうとも、案じ続けてくださるのです




         



さあ、4回にわたって、

親の深いご恩を紹介してきました


いろいろとエピソードが思い出されてきた人も多いのでは?


こんなにもたくさんのことをしてきてもらったのならば、

やはり頭に浮かぶのは、

「親孝行をしなければ」という想いではないでしょうか?


お釈迦様は、

このような大恩に、

私たちはどうすれば報いることができるのか?

ということを教えてくださっています


「そ、それはなに


また次回

鳴和台市民体育館で講演会でした

2009-04-29 23:48:23 | 講演会-鳴和台市民体育館-
今日は、鳴和台市民体育館にて

高森顕徹先生のビデオ講演会でした



演題は『真実の自己』


「自分のことは、自分が一番よく知っている

と思いがちですが、

実は、一番よくわからないのが自分・・・


とても大事な「自分」について

今日は一日聞かせていただきました







にぎわってますね



            



さて、余談ですが、

鳴和台市民体育館のまわりには、

素敵な花がたくさん咲いているので、ご紹介









癒されましたね

母の日特集 -親の大恩十種③-

2009-04-28 22:02:10 | 母の日特集



『親の大恩十種』、今日で3日目ですね!

よろしくお願いします


         



7.嚥苦吐甘の恩
 (えんくとかんのおん)


子の喜びを自分の喜びとしてくださるご恩です




「食味を口に含みて、

 これを子に哺わしむるにあたりては、

 苦き物は自ら嚥み、甘き物は吐きて与う」



親は、子供の成長を願い、

おいしいものを子供に与え、

自分はまずいもの、残り物で我慢します




「父母外に出でて他の座席に往き、

 美味珍羞を得ることあれば、自らこれを喫うに忍びず、

 懐に収めて持ち帰り、喚び来りて子に与う」



外出先で、おいしそうなお菓子や果物をもらうと、

それを食べずに持ち帰り、

子供が食べる姿を見て満足するのが親です




「己が好美の衣服は皆子に与えて着せしめ、

 己はすなわち故き衣、弊れたる服を纏う」



子供には新しいきれいな服を買い与え、

自分は継ぎを当てたシャツや色あせたズボンで新調を控える。


親は、自らはまずいもの、古いものを甘受し、

わが子にはおいしいもの、パリッと新しいものを与えて、

子供の喜びを自分の喜び、満足としてくださるのです



         



8.為造悪業の恩 (いぞうあくごうのおん)


わが子のためなら悪事さえいとわない、とうことです




「若しそれ子のために止むを得ざる事あれば、

 自ら悪業を造りて悪趣に堕つることを甘んず」



わが子のためなら、時に親は、

自ら進んで悪事を働くことさえあります。

その報いで自分がどんなに苦しんだとしても、

子供を恨みはしません

わが身を犠牲にしても、

いかなる強きものにも対抗して

子供を守ろうとしてくださるご恩です



         



9.遠行憶念の恩 (おんぎょうおくねんのおん)


遠くへ行くほど心配してくださるご恩です




「若し子遠く行けば、帰りてその面を見るまで、

 出でても入りてもこれを憶い、

 寝ても寤めてもこれを憂う」



わが子が遠くへ出掛けると、

親はその帰りを案じ、待ちわびます


離れていても、

常に心をかけてくださっている両親のご恩は、

本当にありがたいものですね



         


ついに9番目まできました

また明日

母の日特集 -親の大恩十種②-

2009-04-27 22:24:26 | 母の日特集



今日も『親の大恩十種』を紹介します


         



4.乳哺養育の恩
 (にゅうほよういくのおん)


乳を飲ませ、育ててくださるご恩です




「爾来母の懐を寝処となし、母の膝を遊び場となし、

 母の乳を食物となし、母の情を生命となす。

 飢えたるとき食を需むるに母にあらざれば哺わず。

 渇けるとき飲料を索むるに母にあらざれば咽まず」



乳児は、母に抱かれて眠り、ひざの上で遊び、

母乳を食べ物とし、母の愛情を命として育ちます

「おなかがすいた」と泣いては、

食べ物や飲み物を与えてもらうのです。




「寒きとき服を加うるに母にあらざれば着ず。

 暑きとき衣を撤るに母にあらざれば脱がず」



気温の変化に応じて、

衣服を着せたり脱がせたりしてもらって、

健康を保っています




「その初めて生みし時には、

 母の顔、花の如くなりしに、

 子を養うこと数年なれば、容すなわち憔悴す」



数年の養育で、美しかった容貌も衰えてしまうと

いわれるほど、

子供を育てるのは並大抵のことではありません



温かい胸で命の糧を頂いたことは、

大人になっても母への思いを

熱くつのらせるものです



         



5.廻乾就湿の恩 (かいかんじゅうしつのおん)


おねしょをした子供を乾いた所に寝かせ、

自らは湿った所に休んでくださるご恩です




「水の如き霜の夜にも、氷の如き雪の暁にも、

 乾ける処に子を廻し、湿りし処に己臥す」



子供がおねしょをしてしまったとき、

添い寝していた母親は、

今までいた乾いた温かい所へ子供を寝かせ(廻乾)、

自分は、子供の寝ていた湿った冷たい所に、

一枚タオルを敷いて休みます(就湿)。

寒い夜も、わが子かわいさから自分が冷えることも

我慢するのです



自分を犠牲にしても子供を暖かく安全な所へ、

と思う親心を、ありがたいと思わずにおれません



         


6.洗潅不浄の恩 (せんかんふじょうのおん)


子の不浄をいとわず、洗ってくださるご恩です




「母にあらざれば養われず、母にあらざれば育てられず。

 その闌車を離るるに及べば、

 十指の甲の中に、子の不浄を食う」



「母の愛情なくして、子供が養い育てられることはない。

 子供が成長し、乳母車を離れるころまでには、

 オムツを選択する両手のつめの間に子供の便が入り、

 知らず知らずのうちに、

 料理の味見や食事を縁として口へ運んでしまうのである」




「子己が懐に屎り、或はその衣に尿するも、

 手自ら洗い濯ぎて臭穢を厭うこと無し」



「子供が大小便をして、自分の服が汚れたり、

 子供の衣類がぬれたりしても、

 決して臭いとか汚いと言って嫌うことなく、
 
 自らの手で洗濯し、洗い清めてくださるのだ」



わが子が成長し、自分で大小便を済ませられるようになるまで、

洗潅不浄の恩は絶えないのですね



         


今日は6番目まで紹介しました


続きは明日~

母の日特集 -親の大恩十種①-

2009-04-26 23:43:38 | 母の日特集



予告どおり、今日から『親の大恩十種』を紹介していきます


          



1.懐胎守護の恩 (かいたいしゅごのおん)

母親が身ごもってから出産まで、

子供をはぐくんでくださるご恩です。


「始め胎を受けしより十月を経るの間、

 行・住・座・臥ともに、もろもろの苦悩を受く。

 苦悩休む時なきが故に、

 常に好める飲食・衣服を得るも、愛欲の念を生ぜず。

 唯一心に安く生産せんことを思う」




「胎内に子供が宿ってから十ヶ月、

 いつでも、どこでも、いろいろな苦悩を受ける。

 その苦しみが休みなく激しいため、

 好みの食べ物や衣服を入手しても、

 食べたいとも着たいとも思わない。

 ただ心に念ずるのは、

 無事に丈夫な子が生まれてほしいということ

 ばかりである」




「悲母、子を胎めば、十月の間に血を分け肉を頒ちて、

 身重病を感ず。

 子の身体これに由りて成就す」



「母親は妊娠して十月の間、

 自分の血肉を分けて子供の体を造り上げていく。

 その激しい作業のため、

 常に重病人のように感ずるが、

 こうして、子供の体が成就する」


このようにして十月十日、

お母さんの胎内で守りはぐくんでいただき、

私たちは、この世に誕生することができたのですね



         



2.臨生受苦の恩 (りんしょうじゅくのおん)


出産に臨み、大変な苦痛を受けてくださるご恩です。




「月満ち時到れば、

 業風催促して、徧身疼痛し、

 骨節解体して、神心悩乱し、

 忽然として身を亡ぼす」




いよいよ月満ちて陣痛が起こり、

子供を生む時の苦しみは、

青竹を握らせると二つに押し割るほど激しいといわれます。

額には、あぶら汗が流れ、

全身がばらばらになるような痛みに耐えながら、

母は子を生むのです

まさに、戦場に臨むような決死の覚悟が必要ですから、

「陣」痛といわれます。


お母さんは、まさに決死の思いで出産に臨み、

私たちを生んでくださったのですね



         



3.生子忘憂の恩 (しょうしぼうゆうのおん)

子供が生まれると、それまでの苦しみを忘れて

喜んでくださるご恩です。




「若しそれ平安になれば、

 猶蘇生し来るが如く、

 子の声を発するを聞けば、

 己も生まれ出でたるが如し」




出産前は、無事に生まれるだろうか、

どうか健康でありますように、と心配していますが、

元気な子供の顔を見ると、

それまでの一切の苦しみを忘れ、

母はもとより家族全員が、「よかった」と歓声をあげます。


大変な苦痛や心配をかけた子供の誕生を喜んでくださるのは、

親なればこそ、ですね



         



今日は、3つまで紹介しました

続きはまた明日