年に一度
庭の樅の木を家に入れ
飾りが入った箱を
納戸から引っ張り出す
金銀モール
ガラスの玉
天使や聖歌隊のオーナメント
色とりどりに単純明滅する電飾
手のひらサイズの星の飾りの定位置は
樅の木の天辺
いつぞや拝見した
ターシャさんのツリーは
天辺に真っ黒な鴉が鎮座しており
呪術めいて不思議な感じがした
樅の木は背丈が伸びすぎ大きくなりすぎ
庭に植樹され
(今も元気に雪に耐えてる健気さ)
プラスチック製卓上サイズのツリーが
ささやかに飾られるだけになってしまったけど
クリスマスの装飾は
年に一度という限定感も相まって
ただただ「しあわせ」なイメージを喚起する
Merry Christmas!
『ある夜の物語』