心が満ちる山歩き

美しい自然と、健康な身体に感謝。2019年に日本百名山を完登しました。登山と、時にはクラシック音楽や旅行のことも。

鈴鹿山 御在所岳・国見岳(1) 日本百名山へ入れてみたい近畿の名山

2020年07月11日 | 中部・近畿地方の山


御在所岳(1,212m)・国見岳(1,170m)


 「~ 城塞のように岩の鎧をまとい、一気に頂きを持ち上げる山としてのその美しさは、鈴鹿のどの山からも抜きんでて圧倒している。いくら私がやぶ山好きで、雑木林の美しさを褒めそやしても、その地位はゆるがない。だからこそ私はこの山の原初の姿に憧れを抱き、それゆえに、なおいっそう現在の御在所山が哀しくて愛しくなるのである。 ~」
 (『鈴鹿の山を歩く』草川啓三(ナカニシヤ出版))


 『鈴鹿の山を歩く』はとても楽しく読みました。「第二部 プロフィール&ガイド」には、実に70もの見出しが出てきます。中には、1つの見出しで2座以上の山に触れられているものもあるので、70座よりさらに多い山々が紹介されていることになります。
 決して広くはない鈴鹿山脈に、いくつものピークがひしめいている様子が伝わってきます。334ページを数えるこの本は、最も詳しい鈴鹿のガイドに違いないと思います。

 鈴鹿で最初に登った山が御在所岳でした。標高は千メートル前半に過ぎませんが、登山道のあちこちに見どころが散りばめられていて、「自分なら日本百名山に入れたい」と思う山の筆頭です。
 「~ 鈴鹿山へは三度行った。しかし御在所岳はもう遊園地化していたし、藤原岳に登って鈴鹿の山々を眺めたが、何にしても高さのないことが、私を躊躇させた。 ~」
 (『日本百名山』深田久弥(新潮社))
 と後記に出てきますが、「遊園地化」されているのは山頂の部分だけで、そこまでの過程は遊園地よりずっと楽しい登山道でした。
 両方ともいい山ですが、どちらか片方でも百名山に入っていたらと思います。
 歩いたのは「中道コース」で、国道沿いの登山口から20分も登ると、早くも岩稜に覆われた山頂が姿を見せます。日本アルプスにこんな山があっても少しもおかしくないと思わせます。
 三角形のピラミッドは、少しずつ姿を変えながら何回も目の前に現れ、そのたびに写真へとおさめます。
 ロープウェイの鉄塔は人工物ですが、色が真っ白で風景に合っている感じがします。
 南側には鎌ヶ岳(1,161m)が厳つい姿をしています。ここにも一度登ってみたいと思います。
 その後、登山道にユニークな奇岩が次から次へと出てきます。




 (登頂:2013年5月上旬) (つづく) 



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