タオルケットをもう一度２（ネタバレ有）

噂の欝ゲー「タオルケットをもう一度２」をやってしまった。
うわああああああ、号泣！！∑（;￣□￣Ａ
うっかり「徹夏」でやろうとした俺の悲劇！！
（いや、でもこれシズイザじゃないもんなー）

冬イベント前に何やってんだと言われそうですが、ボリューム的には１日位でクリアできます。
非常にヌルいので戦闘で死ぬ事はほぼない。溢れる回復アイテム。
何処にでもある全回復セーブポイント。通常でもセーブほぼ可能。
そんなに強化しなくても死なない。
問題はとにかく、そのストーリーと描写のキツさ。

ツクールのフリーソフトなんですが、結構ファンが多いし、ラストだけは何となく知ってたんで、
軽い気持ちで始めたら、うわああああ、ハンパねぇぇぇええええ！！
こ、これはとてもじゃないが、中高生まではやらない方がいい。トラウマになる！！

主人公の名前…「とおる」にするんじゃなかった…。
いや、アレンでも静雄でも、好きなキャラにしない方がいい。
究極の恋愛話なんだけど、好きなＣＰを当てはめない方がいい。

作者のネーミングセンスが変わっていて、例えばヒロインは「ぱりぱりうめ」というんですが、
それに合わせて、「ドドイツ」とか、まず永遠に自分に縁のない名前をつけたが無難です。
他にも色んな個性的なキャラが出てきますが、自分の精神を護る為、出来るだけ
感情移入をなさらない事を強くお勧めします！！

凄くかわいらしいドット絵と音楽が曲者。
開始５分くらいまではホントにほのぼのゲー。
牧場に住む男の子と幼馴染の女の子。そして、牧場で飼ってるメス牛。
メインキャラはこの二人と一匹。

嘘のようですが、この二人と一匹の三角関係の話なんです(^_^;)
しかも、女の子は男の子をメス牛に寝取られるという…∑（;￣□￣Ａ
いや、マジのマジで。
牛と男の子の間には、かわいい子牛が三頭も…！！
「とおる」と名づけた俺のショックがどんなだったか！！
ヒロインの名前は変えられないので、ぱりぱりうめを「夏野」と思ってプレイしてた
俺の精神は崩壊寸前だ！！

でも、とおるが悪いんじゃないんです。牛も悪いんじゃない。
全部、宇宙人が悪いんです！！！！

…電波のような発言ですが本当です(^_^;)


マジで悪辣で下品で血も涙もないアヒル型宇宙人による地球侵略と滅亡を背景にした
地球最後の恋人達の悲恋話なんです。

よく宇宙人が牛をさらって実験動物にするという話がありますが、それをマジでやったらどーなるだろうというのがこの話。
メス牛は宇宙人にさわられ、改造されてしまいます。
知能と人と交わる事が可能な人造牛にして、クローンを沢山作り、地球を侵略する為の奴隷や戦闘マシンにしてしまう。
で、ホントは人間を滅ぼし、奴隷の牛ヒューマンだけ生かそうと宇宙人は目論んでたんですが、「他の牛はいらない」とばかり、全ての牛を絶滅させてしまい、うっかりオスも全部殺してしまう。
宇宙人は単性生命体なんで、オスが必要って解らなかったみたいで。

で、メス牛はとてもとおる君が好きなので、知能が生まれた故に恋愛感情も芽生えてしまい、
どの個体も一週間で自殺してしまう。

困った宇宙人は、メス牛を探しに出たとおる君をさらい、その細胞で大量のクローン実験体を作り出し、「実験」と称して、強制的にとおる君とメス牛を番わせてしまうんです。
…しかも観察と称して、部屋にカメラまで設置。何というエゲツナイ宇宙人(^_^;)
殆ど、まだ自我がないので、促されるままにメス牛に押し倒される俺の徹。
暗転で写らないけど、音だけ聞かされるプレーヤーはどんなに地獄を味わったか。
俺のとおるが牛と…。（泣）
牛は凄くいい人（笑）で、優しい思いやりのある牛なんだけど、何から何まで牛だから…。

人間の頭脳はデリケートなんで、クローンのとおるはなかなか成功体が現れず、失敗作は容赦なく殺され、やっと自分の自我で動けるようになったのが１８番目のとおる君。
でも、まともな人間らしい自我は殆ど失われてるようだ。
１１番目のメス牛のクローンと結ばれて、夫婦（…ううう）として、３、４年程宇宙船で子供まで成す始末。


この間、とおるは神隠しにあったと失踪扱いに。
お母さんもショックで寝込んでしまいます。
黙ってられないのは、ぱりぱりうめこと、俺の夏野。
夏野だけは諦めきれず、都会まで家出して探しに行く。
何で都会へ？かは謎ですが、夏野自身は常日頃街に出たいと言ってたからか。
（これは屍鬼じゃないぞ（笑）
ところが、街のヤクザに騙されて、体を汚され、娼婦として落されてしまう。
ぎょえええええええ！！！(^_^;)
お、俺の夏野がぁぁああああ！！
ベッドで泣く夏野がたまらん…。ドット絵なのにショックだ…。
Ｒ１８の記載はなかった筈だが∑（;￣□￣Ａ

そして、数年後、徐々に人間らしさと記憶を取り戻したとおるは、この地球の危機を皆に知らせる事を決意。
メス牛は徹の絶対的な味方なので、協力して子牛達と一緒に宇宙船から逃げ出しますが、メス牛の凡ミスで落下に失敗。
システムを初期化せざるを得ず、とおるの記憶は完全に失われてしまいます。
メス牛との愛の日々も。
大事な夏野のことも。

そして、クラブで歌姫兼娼婦の生活を送る夏野ですが、お酒にも馴染めず、男に身を売る生活にも耐えられず、ツライ日々を過ごしてます。
でも、いつか徹と逢えると信じる事だけが夏野を支えてます。

そして、徹達の脱出と前後して、遂に本格的な地球侵略が切って落される。
科学力の圧倒的な差と、全く相手に対して、慈悲もなく、感情移入もしないアヒルどもの情け容赦のなさと、惨たらしい殺戮といったら…。
ドット絵でも、正直ホントにキツイです。
しかも、こんなのは後半の研究所兼人間処理場の描写に比べれば、遥かにヌルかった…。

独自の実験体だけでなく、徹やメス牛のクローンまで投入された地球侵略は迅速で、徹達は全く成す術なし。数週間も要さず、人類はほぼ全滅。
辛うじて、ケツアゴ博士（女性）の秘密研究所に身を寄せますが、そこで博士の友人が絶海の孤島に研究所があって、宇宙人のサンプルも手に入れたと発信が。
この博士の研究所も所在を知られるのは時間の問題だし、宇宙人を倒す弱点を探る為、徹達は友人の島を目指す事に。

その途中の街は宇宙人の実験的モデルシティ。
どの家々も人間の変わりに、徹とメス牛が住み、子牛がいて家庭を作っている。
だが、牛は強化された実験体だが、徹のクローンはメス牛を孕ませる為だけに作られてるので、数年で機能を止めてしまう。
殆どの家に、死んでしまった徹が蹲ってるのが悲しい。
しかも生きた徹はゲームしてるって、ホントに何処の徹ちゃんなの！？（笑）

そんな街で人間の男や女は全て処理場に。ただし、若く綺麗な女だけ、宇宙人専門の娯楽施設で働かされていると情報が。
しかも、そこで夏野もいるのを目撃する徹たち。

何とか夏野を助け出し、再会に思わず徹に抱きつく夏野ですが、徹は記憶喪失のままで、夏野の事が思い出せない。
しかも、メス牛と徹が夫婦の上、子供まで連れているのにショック！
だが、絶海の孤島には巨大研究所があるので、きっと徹の記憶も取り戻せるという希望に縋る夏野と、それを遠くで悲しむメス牛。
メス牛は夏野の事も大好きなので、すまないという気持ちで一杯だが、子供もいるし、メス牛には徹しかいないので、徹とは別れられない。


翌日は孤島へという前夜、皆が寝静まった頃、夏野は徹を外に呼び出す。
相変わらず、徹は夏野の事が思い出せないままだが、それでもいいからと徹の腕の中で涙を零す夏野。
つらかった日々の中、生きてこれたのは徹への想いだけだったから。

森の中で一夜を過ごした二人が、隠れ家に戻ってみると、住人の死体が！∑（;￣□￣Ａ
しかも仲間達も誰もいない。
どうやら、宇宙人にアジトがバレたらしい。
二人だけで処理場に仲間を助けに行く二人だが、それすらも宇宙人の罠だった。
しかも、絶海の孤島の場所を突き止める為でもあったのだ。
そして、クローン体である徹の残り時間も後、数時間でしかなかった…。

ここからがもう、とにかく悲惨でとても書けない…（泣）
処理場の悲惨な人体実験の数々。用済みで処理された後の肉塊。
これまで生死を共にした仲間達の残酷すぎる死に様。
しかも、大事な仲間を殺さなければならない惨い展開。
裏切り。悪夢。
そして、悲しすぎる徹と夏野の運命。
何一つ、宇宙人に一矢報いる事も出来ない。
地球は間違いなく全滅するだろう。近いうちに。


だが、時間切れで死ぬ直前、夏野の元に辿り着いた徹は、やっと夏野の事を思い出す。
宇宙人に連れ去られるまで、ずっと幸せだった事。
ずっと夏野が好きだった事。
誰よりも大事だった事。
ずっと傍にいたかったこと。

どうして忘れていたのか。
どうして忘れられていたのか。

だから、徹は夏野の名を呼ぶ。
最後に一番愛しい人の名を。

苦しい息の下で夏野は笑う。
徹を奪ったメス牛を憎んだ時もあった。
汚れてしまった自分の体を許せなかった。
初めては、あなたにあげたかった。
辛かった。苦しかった。
でも、やっと会えたのに、再会したあなたはあなたじゃなくなっていた。
知らない、何処かのあなただった。

けど、やっとあなたは私を見つけてくれた。
あなたの方から、助け出しに来てくれた。
こんな汚れてしまった私を。
こんなに遠くまで来てしまった私を。
名前をやっと呼んでくれた。

だから、もういい。
これからはずっと一緒だから。
もう誰も私達を引き離せないから。
あなたが傍にいてくれる。

眠いな。
でも、何ていい気持ちだろう。
眠るまでずっと傍にいてね、徹ちゃん…。



もの凄く、悲しい悲しいラストなんですが、もう夏野さえ救われたらそれでいいかーと。
徹と一緒に死ねてよかったねーと。

そー思わないとやりきれない！！！
あんなに尽くして、徹に何とも思ってもらえないメス牛がかわいそう（泣）
徹と夏野もかわいそう！！！（号泣）

余りに話と内容がグロいわ、えげつないわで、正直耐性のない方にはお勧めしません！！
絵も音楽も呆れる程かわいいのは、少しでもリアルに描いたら見れたもんじゃないからでしょう。
キャラも毒舌家が多いしね(^_^;)

でも、泣けます。
何だかんだ言ってファンが多いのが解るわ。
心に物凄く余裕がある時におやり下さい。是非に。

とりあえず、滅びやがれ、宇宙人！！！！
許すまじ、宇宙人！！　
ホントに何から何まであんなサイテーな連中はそういない。
やっぱ侵略はイカン！！
侵略していいのは、イカ娘くらいだ（笑）