The Alan Smithy Band

The band is on a mission.

ASB Hide's Jukebox - M: Mr. Jones - Counting Crows

2020年12月08日 | ASB活動日誌
東西ライブを終えてゆっくりとレポートを書きたいところを一瞬押さえて、Jukeboxを上げたいと思う。

ひで氏です。

Mはもっと迷うかと思っていたが、結構直感的に選ぶことができた。
Counting Crows(以下CC)のMr. Jonesである。


この曲はアメリカでは当時相当売れたようで、CCも自分たちで予想してなかったほどの勢いだったらしい。この曲はかなりのインパクトがあった曲だが、この時のアルバムを見渡してみるとそれはまぁ素晴らしい名曲揃い。OmahaやRain Kingなど、今でも私ひで氏の中では定期的に聴きたくなる定番チューンである。

このMr. Jonesを擁するAugust and Everything Afterというアルバムの成功により精神を病んでしまい長い入院生活に入ったのだから、VocalのAdam Duritzはその声からしても相当な繊細な感覚の持ち主なのだろう。実際、その後リリースした2ndアルバム「Recovering Satellites」は一転、内容は入院生活のことを題材にしたコンセプトアルバムのような形になっていて、彼の長い長い閉鎖的な冬を歌った「Long December」などは心に染みる名曲だ。


私ひで氏は、Mr. JonesでCCを知ってから、その数年後にアメリカに渡るわけだが、ちょっとした思い出がある。

それはアメリカの語学学校に通いはじめた最初の頃。ある程度友達もできて、それでも現地での生活に順応しようと必死だった頃だ。ある夜語学学校の先生がちょっとしたパーティを企画した。

時期的にはだいぶ慣れてきてグループができはじめた頃だったので、先生側としてはおそらくもっと全体に仲良くなってもらおうという工夫だったのだろう。そこに、テレビにマイクが付いている日本ではあまり見かけないタイプのカラオケのマシンがあった。

たしかこんな感じのやつ。


そんなに人数がいたわけではなかったので、先生が順番に一人一人何かを歌っていくことを提案した。楽しい雰囲気だったし、みんなちょっと恥ずかしそうにしながらもお国の歌や流行りの歌などを歌いはじめた。そして自分の順番が回ってきた時 —-

私は当時大好きだったこのMr. Jonesを歌ったのだ。

歌い慣れていたというのもあってか、歌いだすとえらい騒ぎになった。結構普段静かにしていたので、ギャップに驚いたのだろう。始まった途端、別の部屋に他の人をわざわざ呼びに行く人までいた。大学時代クラブでずっとバンドで歌ってきたが、海外でも自分の歌に喜んでくれる人がいるのか、ほんとに歌は国境を越えるなと思った瞬間でもあった。

そんな思い出深い曲、今聴いても素晴らしい名曲である。CCの曲の多くは「あくまでフツーの人の視点」で描かれている。この曲もそうだが、後半は特に展開がドラマチックで感動を誘う。是非一度全編を聴いて見て欲しいとおもうので、こちらもどうぞ!


ASB Hide’s Jukebox- M


よろしければチャンネル登録お願いします!

そして、動画で紹介しているLONE WOLF UNIONもよろしくどうぞ!
https://lonewolfunion.wixsite.com/1961


ASB Hide's Jukebox - L: Like a Prayer - Madonna

2020年10月10日 | ASB活動日誌
Edward Van Halenが亡くなった。衝撃である。



ひで氏です。

私ひで氏は実はVan Halenはサミーヘイガー時代になってからのほうが思い入れが強い。特に好きだったのはOU812というアルバムだ。このアルバムは純粋に名盤だと思う。Mine All Mineのソロ、Black and Blueの骨太サウンド... 今聞いてもしびれる。



とにかく、また80年代のヒーローが没した。

そんな状況で今回Lとして紹介したいのはまさに80年代のアイコンであるMadonnaのLike a Prayerだ。

当時はMadonnaとCyndi Lauperが人気を二分していたので、どっち派?という風潮があったが、私ひで氏はそういう感覚がなくどちらもヘビーに聞いたものだ。じゃじゃ馬Cyndiに対してMadonnaは落ち着いていた。ここに来るまであらゆる手段を使ってきたのよというような凄みがあったし、あたしは頂点に立つのだという覚悟が感じられた。色々バッシングもされる彼女だが、作品には誠実に向き合っていたと思うし、ボーカリストとしての存在感も素晴らしいと私ひで氏は思う。

当時中学生だった私ひで氏はこの曲がきっかけでPrayerとPlayerの違いを知った。
この手のサウンドは一通り網羅してそのあとロックからカントリー路線へと進んでいくわけだが、この80年代独自の恥ずかしサウンドはやはりどこか自分の血となり骨となっているのだろう。CherishやDear Jessieなど、今改めて聞いてもよくできた曲だなと感心する。

エディの訃報も含めて、今回は特にこの時代への想いを強くMadonnaのLike a Prayerを紹介!


Madonna - Like a Prayer


ASBチャンネル登録はこちら






ASB Hide's Jukebox - K: King of the Clouds - Panic! at the Disco

2020年10月10日 | ASB活動日誌
発売当初に導入したAmazon Fire Stick TVを買い替えた。

友人宅で使ったのがきっかけだった。なぜ彼の家のFire Stick TVはこんなに速いんだ…と不思議に思ったのだ。

ひで氏です。

ホームシアターを刷新してから唯一のストレスがこのFireの起動の遅さだった。うちのFireはプロジェクターに挿して使っているがまぁ起動が遅い。ヘタしたらまともに観れるようになるまで10分ぐらいかかっていたので、なんだったらまずプロジェクターの電源を入れて用事を済ませてから見よか、という感じだった。

それにしても買い替えて解決するのかもわからない。Wifiの速度の問題かもしれない。しかしFireでできることを考えると、最新型ですら恐ろしく安い。4K対応のもので6980円だ。昔なら考えられないだろう。ということでプライムなうしたのだ。

結果はこれだ。


10分かかっていた起動は数秒に短縮された。なんというストレス軽減。いい買い物をしたときは気持ちがいい。

さて、そんな新調したFireで最初に見たのがPanic! at the Discoのライブ映像だ。
Panic!はずっと前にひげちゃんから教えてもらって、私ひで氏はいまやドハマりしている数少ないアーティストだ。

とにかく多彩で、できないことはないのではというぐらいマルチタスク型アーティスト。そしてその手の人が陥る器用貧乏感は全くなく、
楽曲のクオリティも素晴らしい。本国ではTaylor Swiftと絡みだしたりしてスーパースターになってしまっているが、日本ではそこまでメジャーではないので、ライブもあり得ないほど小さな会場でやってくれる。

今回のKはそんなPanic!のKing of the Cloudsという曲を紹介した。
とめどなくあふれ出る言葉が前半に、切ないBメロから一気に持っていく曲。しかもひたすら同じ4つのコードで成り立っている。

本家のPVも、私ひで氏のチャレンジも両方お楽しみくだすぁい!

Panic! At the Disco - King of the Clouds


ASB Hide's Jukebox - K


ASBチャンネル登録はこちら!






ASB Hide's Jukebox - J: Just My Luck - Kim Richey

2020年09月09日 | ASB活動日誌
その昔、大ヒットした映画「ゴースト」を相当久しぶりに観た。

ひで氏です。



昔の映画というのは娯楽が少なかったからか、なんかもう「国民全員見たのでは」という社会現象的なヒットの仕方をしていたように思う。
南極物語も映画館で立ち見したし(今思うとあの頃の映画館は入れ放題だったから相当儲かったのだろう)、ETももはや観に行かないと殺されるのではないかというぐらいの圧があった。

余談だが南極物語のヒットを受けて動物の名前に物語を付ければある程度売れるという現象が起き、子猫物語や小象物語といった映画まで出たのだが、小象物語あたりでみんな「なんかこれはおかしい」と気づき始めてブームは終わった。

「ゴースト」はそこまで老若男女が観に行ったという映画ではないかもしれないが、やはりあのUnchained Melodyという主題歌のヒットと、非常に漫画的なキャラの立ち方にみんながすっかり魅了されてしまったというのがあるだろう。
ちなみにこのUnchained Melody、私ひで氏はつい近年まで「Unchanged (変わらない)」Melody だと思い込んでいた。「ジャッカルの目」だと思っていた映画が「ジャッカルの日」だったと知った時と同じぐらいショックだった。

Unchainedというのはつまり「鎖から放たれた、自由な」という意味だが一体これはどういうことだと頭をひねった。

ほかのどこにも属さない、自由で開放的なメロディということか?と色々勘ぐってみたがどうもしっくりこない。
調べてみると、この曲が初めて使われた映画の中に答えがあった。刑務所の囚人を描いた「Unchained」という映画の中で、囚人が故郷を思ってこの曲を歌うシーンがあるらしい。
なるほどと合点がいったが、その名もない映画の挿入歌として作られた1955年生まれの曲がその後何度も何度も消えては復活を繰り返し、1990年にゴーストでまた大ヒットするという、この曲自体がゴーストのように消えては現れる凄まじい底力を持った曲だ。おそらくまたどこかの世代でこの曲が偶然的に世に出て、大ヒットするのだろう。



曲の持つ力強さという意味では今日紹介するKim Richeyは本当にアツい。


おそらく日本ではほとんど知られていないのだろうと思うが、コツコツと真摯に音楽と向き合ってアルバムを出してきた感があり、
私ひで氏が初めて聞いた95年のファーストから25年、確実にクオリティの高いアルバムを今も作り続けている。

動画では話しているが、初めてKim Richeyを聞いたのはアメリカにホームステイ中のときで、ラジオでたまたまかかったのを聞いていい曲だな、とすぐにCDを買った。
その曲というのが「Just My Luck」というシングルで、カントリーというにはロックぽいし、まぁ正直まずは大衆に売れないと!というような意図が見え隠れする雰囲気はある。
しかし動画で歌ってみても思ったが、やはりKim Richeyの独特の発声がすごく活きる作りだし、伸びのあるメロディで今も色あせることはない曲だ。

Just My Luck
というのはわかるようで難しい。ラッキーな意味だと思ったが、意外に「ツイてない」というような意味っぽい。

平穏に暮らしていたのに、君に出会ってしまったがために...なんてツイてないんだ

というシニカルなニュアンスだと思う。

動画の方では女性カントリーシンガーならではの魅力についても少し語っているので、そちらのほうもぜひ!



原曲はこちら



ASBチャンネル登録はこちら








ASB Hide's Jukebox - I: I Will Follow You Into the Dark

2020年08月31日 | ASB活動日誌
先日母に付き添った病院で、保険証やらの手続きでちょっと不備があった時、受付で「おファックスはお持ちですか?」と言われた。



「おビール」というのも個人的には初めて聞いたときには衝撃を受けたが、おファックスはさすがに経験がなかったので思わず「え?」と聞き直してしまった。

ひで氏です。

ただ、今回受付の人は別に私の記憶に爪痕を残そうと思って言ったわけではないはずだが、これだけのインパクトを残したことを思うと、「斬新な「お」のつけ方次第で相手にインパクトを残せる」ということの裏返しでもある。

「また社に戻りましたらおデータお送りします」

「申し訳ございません、鈴木は現在おランチに出ておりまして」

「ではこちらに、おIDとおパスワードをご記入いただけますか」

営業マンなどが使えるかもしれない。少なくとも私ひで氏は「おパスワード」と言われたらその人のことは一生忘れないだろう。

さて、Jukebox 「I」である。

動画のほうでも語ったが、おそらく全アルファベットの中で最も選ぶのが難しいのではないかと踏んでいた文字である。一人称「I」、代名詞「It」と含むあの「I」だ。
もう細かく考えるのはやめた。

結果、Death Cab for Cutieの「I Will Follow You Into the Dark」という曲をセレクトした。
知る人ぞ知る、なのかもしれないがこの曲は本当にじんわりと染み渡る、フォークで、新しくて、優しくて、ソリッドな名曲だ。

どんな人間も絶対に避けられない「死」という恐怖に対して、それも「愛する人の死」に対して寄り添う歌い手のやさしさが最初から最後まで鳴り続けている、そんな曲である。ここでいう「Dark」は単なる暗闇ではなくて、本当の漆黒の闇だ。

しかしこんな歌詞が登場する。

If Heaven and Hell decide that they both are satisfied
Illuminate the "No"s on their Vacancy signs
If there's no one beside you when your soul embarks
Then I'll follow you into the dark

もしも天国も地獄ももう充分潤っていて
「満室」のネオンを光らせているなら
君の魂が旅立つその時 そばに誰もいなくても
僕が暗闇の中へついていってあげるよ


死の旅路に天国と地獄というモーテル群があるかのようなこの表現に、何とも言えないユーモアと、張り詰めていた緊張感が少し緩む。
このテンションと弛緩のバランスがこの曲の最大の良さだと感じている。

本家はこちら。これをきっかけにDCFCを聞いてみようという方は、ぜひこの曲が入っているPlansというアルバムをお勧めする。


今回、Iの選に漏れた色んな曲があるがそれを言い出すとキリがないので、また何かの機会にとっておこうと思う。
ここで経験したのと同じことがこれから先のSheとかYouでも苦しむのかと思うと恐ろしいような楽しみなような気がするが、それはまたその時が来たら考えよう。

それではJukebox動画版もぜひ。なぜか今回、ゴースト感がすごいひで氏も同時にお楽しみください!


The Alan Smithy Band YouTubeチャンネルはこちら(ぜひご登録よろしく!)



ASB Hide's Jukebox - H: Hard Luck Woman

2020年08月17日 | ASB活動日誌
いや暑い。

先日クルマが突然止まった。オーバーヒートで止まってくれればわかりやすいが、全く別の原因で動かなくなった。
ムシムシと気温が上がる山の中で、ひたすらレッカーを待つ時間は永遠のように感じられた。

何事も経験、という言葉はすごいな。
これを言うとどんなネガティブな出来事もあってよかったことだったかのように錯覚させられる。

だからみんなも言うといい。とてもポジティブにとらえられない出来事に見舞われても、例えば沸かした風呂に満を持して入ろうと全裸で蓋を開けたら栓するのを忘れてました、というときも

ま、何事も経験経験

と全裸でコーヒーでも飲めばいい。

ということでこんなご時世だからこそ何事もポジティブにとらえて生きていこうと思う。
Gから更新が遅れてしまったが、Jukebox、今日はHをリリース。

HはあのKISSというロックバンドの名曲 Hard Luck Womanだ。


詳しくはひで氏Jukebox動画で見てほしいのだが、私ひで氏は実はKISSの楽曲をほとんどまともに聞いたことがなく、今回のHard Luck Womanを知ったのもきっかけはKISSではなかった。

しかしふとしたきっかけでこの曲を知った私ひで氏は、大学時代、クラブのバンドでこの曲をカバーしていた。

80桁ぐらい覚えた円周率がいまでも言えてしまったり、じゅげむじゅげむ…の名前がすらすらと出てきたりするのと同じように、不思議なもので人間というのはある時期に刷り込まれたことは体が覚えているようだ。

歌ってみたら全く違和感なく、歌詞も忘れていなかった。

きっかけはKISSではなかったと書いたが、私ひで氏が出会ったのHard Luck Womanは、KISSのトリビュートアルバム「Kiss My Ass」に収録されている。


こういうトリビュートを聞くと、カバーをすることの意味、みたいなものを考えさせてくれる。果たしてこの人がこのカバーをする意味があったのか?と思うものもあるし、いやお見事!というものもある。あの名曲「Rock and Roll All Nite」のToad the Wet Sprocketによるカバーは本当に秀逸なカバーだと思う。ぜひ一度聞いてみてほしい。



私ひで氏はつまりこのアルバムに入っていた、Garth BrooksにカバーされたHard Luck Womanをカバーしていた。これがきっかけでGarth Brooksのほかのアルバムを聴いたり、他のアーティストにも目を向けるようになったりするので音楽はまさに出会いだ。

今歌うのは少し恥ずかしい気もするが、動画ではワンコーラス歌っているのでぜひご視聴あれ!
今回、録音状態をちょっと向上させたりいろいろ試行錯誤してたら動画がどうもプツプツ止まりがちになってしまった。また勉強しておきます!

それではJukebox、Hは Hard Luck Woman by KISS (or by Garth Brooks)です!



ASB Hide's Jukebox - G: God's Comic

2020年07月28日 | ASB活動日誌
Fから少し間が空いてしまった。

この間にクーラーは壊れ、小松菜は収穫された。

ひで氏です。

これはYouTubeあるあるなのかもしれないが、今ならちょっと落ち着いて動画が撮れるなと思ったときは大体どうしようもなくみすぼらしい格好で寝る寸前の顔をしているというのがある。なかなか撮りだめというのもできない。いやはやYouTuberとは改めてすごい。自分には無理だ。

今回紹介するのはElvis CostelloのGod's Comicという曲だ。
1970年代からずっと最前線で活躍し続ける偉大なミュージシャン。私ひで氏が最初に彼の音楽に触れたのは例によって中学生の時だった。
くぐもった声が時折掠れる、味わいのあるボーカル、高いトーンも聞けばそれとわかる独特の伸びのある声。

これだけの数の作品をリリースして、数々の名曲をリリースしつつも、渋めのアーティストとして認識されているというのもすごい。

私ひで氏が最初に聞いたSpikeというアルバムは、道化に扮したElvisが笑う不気味なジャケットだ。


15曲も入っているし、なんか小難しそうな雰囲気があった。しかしだからこそ、Elvis Costelloがわかる=ちょっとイケてる感じがしたものだ。

しかしこのアルバムを聴こうというモチベーションが当時の私ひで氏にはあった。
それはPaul McCartneyの存在だ。

このSpikeというアルバムが発売された同じ年にポールのFlowers In the Dirtという名盤がリリースされている(過去のエントリ)。


この頃のポールとコステロはものすごく仲が良く、同じ時期に一気に6曲ぐらいを共作している。そしてそのうちの4曲がポールのこのアルバムへ、2曲がコステロのSpikeに入ったのだ。

ポールのFlowers In the Dirtのオープニングを飾るMy Brave Faceをはじめ、Costelloと共作した4曲はどれも超がつく名曲だ。先にこのポールのアルバムを聞いていた私ひで氏は、Elvis Costelloというアーティストに興味を持っていたのだ。

当時何かの記事(たぶんミュージックライフ)で読んだ記憶があるが、ポールはコステロの曲を「ほとんどがクズ」と言ったという。そしてなにくそ、とコステロが作った曲を一緒に手直ししてポールが納得するレベルに仕上がったのが、先ほどの6曲のうちのSpikeに入った1曲であり、コステロの代表曲の一つでもある「Veronica」だったという。


当時中学生ながらにこの記事を読んで、類まれなアーティスト同士の切れ味鋭い、異常にレベルの高いところでの切磋琢磨を見たような気がして「すげぇ…」と思ったのを覚えている。

そんなコステロのSpikeの中から今回紹介したのがGod's Comic。
哀愁漂うメロディ、皮肉たっぷりのコステロ節が炸裂する見事な曲だ。考えてみればジャケットの道化はこの曲をモチーフにしているのだろう。


動画のほうではこの曲の素晴らしいコーラスにもチャレンジしているのでご覧あれ!






ASB Hide's Jukebox - F: Fat Bottomed Girls

2020年07月13日 | ASB活動日誌
扇風機の羽根がれた。

扇風機というのは恐ろしくシンプルな構造で人々の救いになってきたメカだ。
単に風を送るだけでなく、サーキュレータ的に使ったり部屋干しの洗濯物を乾かしたり、アワワワというボイスエフェクトとして古来より使われてきた。

しかし先日扇風機の羽根が折れるという人生初の事故が起きた。まあカバーを外して掃除しているときに倒れて割れてしまったわけだが、羽根を失った扇風機ほど見た目の不気味なものはない。



ということで今どきサービスパーツもAmazonで買う時代。見事に復活した扇風機はすでに復活している。割れてから4日で完全に復元された。
なんというスピード感。メトロポリス。

ひで氏です。

JukeboxはFへ突入。
いつもマニアックになりすぎないように、と思いながら選曲しているフシはあるのだが、結果だけ見ると初回から超メジャーどころを連発している。ま、メジャーマイナーにかかわらず、いいと思うものを自信をもって紹介したいという気持ちでいる。

そんなFはあのスーパーバンド、Queenからの一曲。Fat Bottomed Girlsである。
この曲のオープニングを聞いてテンションが上がらない人はいるのだろうか。重厚なコーラスで始まるこの曲は、見事に重なりすぎて独特の「歪み(ゆがみ)」があるように感じる。空間が震える感じだ。それに身を任せて聞くと更に気持ちよく聴ける。



Queenというバンドは昔からナゾだった。自分が洋楽を聞き始めたときはすでにモンスターバンドの地位を築いた後だったし、何か正体不明の底知れない不気味さがあった。シンプルな名前というのは怖い。そのあたりは動画でご覧あれ。



アルバムを一枚一枚丁寧に聞き込んだアーティストでもないし、Bohemian RhapsodyはWayne's Worldで知ったクチだ。
それでも忘れられない曲が目白押し。メンバー全員が曲を書くし、いまだ正式に解散もしていない。息長く続けてくれているのは嬉しい。
だからこそ、フレディが生きていたら、もっともっとたくさんの素晴らしい曲を聴けたのだろうかと思うと胸が痛い。

フレディの生前の曲としてはほぼ最後となる These Are the Days of Our Lives は胸に刺さるロジャーテイラーの名曲だ。

The rest of my life’s been – just a show
僕の残りの人生は - ただのショウだ


PVを見てもわかるが、やせ細ったフレディはどんな気持ちでこの曲を歌ったのだろう。
ただでさえ人生の本質を突く言葉を歌に乗せることができた人が、死期を悟ったこの時期に口にするこういう言葉には特別な凄みがある。



そんなQueenの最も脂の乗った時期の曲の一つだと思う。Fat Bottomed Girls。
いつかASBでカバーしてみたい、そんな曲だ。

<svg width="50px" height="50px" viewBox="0 0 60 60" version="1.1" xmlns="https://www.w3.org/2000/svg" xmlns:xlink="https://www.w3.org/1999/xlink"><g stroke="none" stroke-width="1" fill="none" fill-rule="evenodd"><g transform="translate(-511.000000, -20.000000)" fill="#000000"><g><path d="M556.869,30.41 C554.814,30.41 553.148,32.076 553.148,34.131 C553.148,36.186 554.814,37.852 556.869,37.852 C558.924,37.852 560.59,36.186 560.59,34.131 C560.59,32.076 558.924,30.41 556.869,30.41 M541,60.657 C535.114,60.657 530.342,55.887 530.342,50 C530.342,44.114 535.114,39.342 541,39.342 C546.887,39.342 551.658,44.114 551.658,50 C551.658,55.887 546.887,60.657 541,60.657 M541,33.886 C532.1,33.886 524.886,41.1 524.886,50 C524.886,58.899 532.1,66.113 541,66.113 C549.9,66.113 557.115,58.899 557.115,50 C557.115,41.1 549.9,33.886 541,33.886 M565.378,62.101 C565.244,65.022 564.756,66.606 564.346,67.663 C563.803,69.06 563.154,70.057 562.106,71.106 C561.058,72.155 560.06,72.803 558.662,73.347 C557.607,73.757 556.021,74.244 553.102,74.378 C549.944,74.521 548.997,74.552 541,74.552 C533.003,74.552 532.056,74.521 528.898,74.378 C525.979,74.244 524.393,73.757 523.338,73.347 C521.94,72.803 520.942,72.155 519.894,71.106 C518.846,70.057 518.197,69.06 517.654,67.663 C517.244,66.606 516.755,65.022 516.623,62.101 C516.479,58.943 516.448,57.996 516.448,50 C516.448,42.003 516.479,41.056 516.623,37.899 C516.755,34.978 517.244,33.391 517.654,32.338 C518.197,30.938 518.846,29.942 519.894,28.894 C520.942,27.846 521.94,27.196 523.338,26.654 C524.393,26.244 525.979,25.756 528.898,25.623 C532.057,25.479 533.004,25.448 541,25.448 C548.997,25.448 549.943,25.479 553.102,25.623 C556.021,25.756 557.607,26.244 558.662,26.654 C560.06,27.196 561.058,27.846 562.106,28.894 C563.154,29.942 563.803,30.938 564.346,32.338 C564.756,33.391 565.244,34.978 565.378,37.899 C565.522,41.056 565.552,42.003 565.552,50 C565.552,57.996 565.522,58.943 565.378,62.101 M570.82,37.631 C570.674,34.438 570.167,32.258 569.425,30.349 C568.659,28.377 567.633,26.702 565.965,25.035 C564.297,23.368 562.623,22.342 560.652,21.575 C558.743,20.834 556.562,20.326 553.369,20.18 C550.169,20.033 549.148,20 541,20 C532.853,20 531.831,20.033 528.631,20.18 C525.438,20.326 523.257,20.834 521.349,21.575 C519.376,22.342 517.703,23.368 516.035,25.035 C514.368,26.702 513.342,28.377 512.574,30.349 C511.834,32.258 511.326,34.438 511.181,37.631 C511.035,40.831 511,41.851 511,50 C511,58.147 511.035,59.17 511.181,62.369 C511.326,65.562 511.834,67.743 512.574,69.651 C513.342,71.625 514.368,73.296 516.035,74.965 C517.703,76.634 519.376,77.658 521.349,78.425 C523.257,79.167 525.438,79.673 528.631,79.82 C531.831,79.965 532.853,80.001 541,80.001 C549.148,80.001 550.169,79.965 553.369,79.82 C556.562,79.673 558.743,79.167 560.652,78.425 C562.623,77.658 564.297,76.634 565.965,74.965 C567.633,73.296 568.659,71.625 569.425,69.651 C570.167,67.743 570.674,65.562 570.82,62.369 C570.966,59.17 571,58.147 571,50 C571,41.851 570.966,40.831 570.82,37.631"></path></g></g></g></svg>
この投稿をInstagramで見る

明日はハウリンバーにてチャージフリーライブ#throwbackthursday の月曜版、#ManicMonday ! 懐かしの曲はもちろん、あのバンドのカバーがついに! #howlinbar #alansmithyband #アランスミシーバンド

The Alan Smithy Band(@alansmithyband)がシェアした投稿 -



ぜひどうぞ。

次回はGでお会いしましょう。









ASB Hide's Jukebox - E: Eternal Flame

2020年07月07日 | ASB活動日誌
先日久しぶりにスポーツをしたら思い切り足をひねった。

ひで氏です。

コロナ休暇のうちに何キロか体重も増えたようなのだが、ただでさえ十分に運動できていなかったところに急に動いたものだから体も全く反応できなかったのだろう。足首を勢いよく捻挫したのだ。

くるぶしが完全に消失し、なぜここが?という箇所が真っ青に内出血している。
しばらく歩くのが相当辛いくらいだったが、少しマシになってきた。今は相当慎重に歩いているのではたから見たらアンドロイドのように見えて気持ち悪いと思う。

さて、Jukebox第5弾はE。やはりいろいろと迷った挙句、ここはひとつメインストリームから選ぼうと思い立ち、あの大ヒット曲を選んだわけである。

Eternal Flame / Bangles


私ひで氏の世代であればまぁ誰もが知っている超名曲だ。Banglesはわずか3枚のアルバムを発表して解散したガールズバンド。
しかしその3枚すべてが非の打ち所がない名盤ぞろいだ。



出だしですべてを決する曲、というのは結構ある。
私にとって一番わかりやすいのは例えばLet it Beだ。あのポールの
When I find myself in.. という歌いだしがすべてだ。この曲の
Close your eyes… も同じだ。この出だしですべての邪念は取り払われ、あとは曲のダイナミズムに身を委ねればいい。

ふと思ったのが、この曲の邦題「胸いっぱいの愛」のことだ。今回Jukeboxで取り上げることになってふと向き合ってみたのだが、「Eternal Flame」に対して「胸いっぱいの愛」というのはどうも何かを飛び越したような邦題だなとずっと心の奥に引っかかるものがあった。

Flameは炎という意味なので、直訳すると「永遠の炎」となる。もちろんこれはラブソングだから、目を閉じて80年代のマインドにさかのぼって、肩掛けセーターにティアドロップサングラスをした部長に憑依した自分が進める企画会議を想像してみると、ラブソングであることも考慮して

「永遠の「愛の」炎」ぐらいの案はあったのではないか…と思った。

…はッ!!

今自分の心の声に浮かんできた「永遠の愛の炎」という言葉はあまりにもしっくり来すぎる。

そうだ、Cheap Trickの名曲「The Flame」の邦題がまさに「永遠の愛の炎」ではないか。それがあったからすっと口をついて出たのだ。

BanglesのEternal Flameのリリースは1988年だ。
そしてCheap TrickのThe Flame (永遠の愛の炎)のリリースは…これも1988年。

これは…もしかすると…いや、そうだ、そうに違いない。

震える手でより細かいリリース時期を調べた。

BanglesのEternal Flame(胸いっぱいの愛)を収録したアルバム「Everything」のリリースは


Cheap TrickのThe Flame(永遠の愛の炎)を収録したアルバム「Lap of Luxury」のリリースは


やはりそうだ…!

Eternal Flameは半年差でThe Flameに邦題を先に使用されてしまったのに違いない…!

企画会議で出た「永遠の愛の炎」をいたく気に入った企画部長は「いいじゃんよ!それでいこ!」と言ったに違いない。
しかしその時普段目立たないが確実な仕事っぷりに定評のあった部下が言ったのだ。

「永遠の愛の炎… チープトリックがもう出してます。今年の4月に。」

この一言で会議は暗礁に乗り上げ、それから2日間寝ずの邦題決定ミーティングが行われた…に違いない。

こうして胸いっぱいの愛と名付けられることになったEternal Flameは、それでも予想をはるかに超える大ヒットとなるわけだから、
結果的にはこのタイトルでよかったのかもしれない。

動画ではボーカリスト視点でもう少しBanglesについて語っているので、ぜひご覧あれ!



ASB Hide's Jukebox - D: Don't Stop

2020年06月29日 | ASB活動日誌
ASB ひで氏が「アルファベットの頭文字」ごとに名曲とそれにまつわるハナシをアップしていくブログ&Youtube連動企画「Jukebox」。
第4回目の今日は「D」!

クーラーが危ない。

最近著しく効きが悪くなってきており、温度設定をうんと下げると止まるという恐ろしい兆候が見られる。
フィルターも掃除したし、室外機も一回開けて掃除してみた、にも関わらずあまり状況は変わらない。

ひで氏です。

家電アポトーシスという言葉を昔使って「家電が一斉に自決する」現象について書いたことがある。
最近ウチではまたこの家電アポトーシスが始まっているのだ。しかも今回はひとつひとつが家の基幹となるモノばかりだ。風呂、トイレ、そしてクーラー。恐ろしい。

ということで全く効かないクーラーのもと、Jukebox第4弾としてD!
今回紹介するのはFleetwood MacのDon't Stopだ。

Fleetwood Macは偉大だ。50年以上のキャリアを誇り、数々の名曲を紡ぎだしてきた。
私ひで氏が最初に彼らを知ったのは「Behind the Mask」というアルバムで、このころはいわゆる「超」のつく全盛期を超えた時期であったかもしれないが、このアルバムも私ひで氏にとっては今でもよく聞く名盤だ。

Fleetwood Macへの入り口はStevie Nicksからだった。何やら暗闇の中にいかついメイクをした真っ赤なドレスの女性…彼女のソロアルバムを怖いもの見たさでレンタルしたCDで、すっかり彼女の野太いボーカルにはまってしまったのだ。


Stevie Nicksに興味を持ち、彼女が歌っていたFleetwood Macへとさかのぼっていく。昔は常にこうやって新しい音楽にたどり着いたものだ。
しかしFleetwood Macはさかのぼるのに心が折れるほど歴史が深い。歴史が長い分、音楽性も多種多様だ。

今回紹介するDon't Stopはその名の通り「止めないで」ということだが、

Don't stop thinking about tomorrow
Don't stop it'll soon be here
It'll be better than before
Yesterday's gone, yesterday's gone

とにかく明日のことを考えろ、止まるな、明日はすぐやってくる。昨日は終わった。
と歌う。これがこのLindsey Buckingham のハイトーンボイスで歌われたとき、ここにしかない高揚感が生まれる。
私ひで氏もそれを体感したくて今回動画で歌ってみたが、高い。必死だ。

底抜けにポジティブで前向きなメッセージ。
当時Macのメンバーはメンバー内での離婚や破局でズタズタ、それでも作品を作るために日々集まり創作せねばならないという状態。
収録曲はすべて当時の人間関係を赤裸々に歌った曲ばかりで、このDon't Stopもメンバー内夫婦で離婚したChristine McVeeが、これからの未来を明るく生きようという、あてつけかとも思えるようなポジティブな曲だ。

離婚した夫婦がこれを一緒に演奏し、大ヒットするというのは一体どういう心境になるのだろうと単純に思う。

壊れそうになり、時には本当に壊れたり、また復活したり…このもろさや危うさこそがFleetwood Macの魅力でもある。

ギリギリの状況で作り出されるものは美しい。

そのギリギリ感が真空で圧縮されて、緊迫感そのものがパッケージされたのがこのDon't Stopを擁する「噂」というアルバムだ。
もしご興味あらばぜひ聞いてみてほしい。



そんな私ひで氏は言われなくても明日のことを考えずにいられない。

クーラーよひと夏持ちこたえてくれ。

YouTube動画編ではLindseyの歌についても話しているのでこちらもぜひどうぞ。



Fleetwood MacのDon't Stopはこちら