<たくさんの安全環付カラビナ>
カラビナシリーズ第2回目は、『安全環付カラビナ』について、
じっくり語っていきたいと思っています。
宜しくお願いします♪
まずは、ざっくりですが、
安全環付カラビナ(クライマーは略して環付カラビナと呼びます)の、説明をしましょう♪
<ノーマルカラビナと安全環付カラビナ>
上の写真をご覧ください♪
左がノーマルカラビナで、右が安全環付カラビナになります。
パっと見た違いは、そのサイズでしょうか?
安全環付カラビナの方が、だいぶ大きいですよね。
でも、一番の違いはその大きさよりも、
ゲートに安全環、つまりロックシステムが付いている事です!
このロックシステムを解除しないと、ゲートを開けることが出来ないのです。
マウンテンショップに行けば、
これまたいろいろな安全環付カラビナが、売り場にぶら下がっていることでしょう(笑)?
ロックシステム(機構)もいろいろなタイプがあります。サイズもカラーも…、う~ん。
そこで、またまた問題です?
あなたは、
自分に合っている安全環付カラビナを探すことが出来ますか?
今回もしっかり勉強して、
自分にとってBESTな安全環付カラビナに出会いましょう!
ではまず、
僕らはいつ、安全環付カラビナを使うのでしょうか?
簡単ですよね~♪
ロープクライミングのビレイの時、
マルチピッチでセルフビレイをする時、
トップロープの支点作りに、
と、実にいろいろなシチュエーションで使っていますよね♪
このブログを読んでくれているのは、初心者・初級者が多いと思いますので、
まずは一番多く使うシチュエーションは、ビレイの時だと思います。
ということで、ビレイの時に使う、安全環付カラビナについて語っていきたいと思います。
<ブラックダイヤモンド社のロックロック>
これは今自分が使っている安全環付カラビナです。
最近では磁石でロックするなんていう、斬新なモデルも登場していますが、
今回は伝統的なスクリュータイプと、オートロックタイプの2つについて語りたいと思います。
1)スクリュータイプ
ゲートのロックシステムがネジ式になっているタイプ
メリット:
構造がシンプルなため、故障の可能性が非常に少ない。
雪も詰まり難いので冬季クライミングにも適していると思います。
ネジを開けた状態にすれば、常にロック解除の状態にすることが出来る。
一目見てロックが掛かっているか、簡単に確認出来る。
デメリット:
せっかちな人はイライラする(笑)。
たまに、激しく落ちるビレイをした時など、
ネジがかじり着く現象があり、開くのに多少コツがいる。
まれに振動によりロックが解除する場合がある。
以前フランスツアーでマルチピッチを登った時に、
フォローで登って来た妻のスクリュータイプの安全環付カラビナ(ATCセットで)が、
無くなっていたことがありました(ビレイループに付けっぱなしで登ったのも良くないことですが。)。
2)オートロックタイプ
ゲートをねじることによって、ロックの解除を出来るシステムです。
メリット:
スピィーディーに操作できること、これが1番の魅力でしょう!
メーカーも様々な努力をしていて、
ただねじるだけでは無く、
ボタンを押しながらねじるタイプなど様々のモデルがあり、
自分の好みのモデルを探すことが出来るでしょう。
デメリット:
構造がスクリュータイプと比べると複雑なため、砂や雪などでロックが固まって渋い時がある。
たまに途中で引っ掛って、半閉まり状態の時もあるので、必ず目視で確認しましょう。
慣れれば全く問題無いが、ゲートが閉じている時は、常にロックが掛かっている状態なため、ゲートを開けるのに毎回ロックを解除する必要性がある。
モデルによっては、凹部分がかなり鋭角なため、ビレイ中ロープが引っ掛るとロープにかなりのダメージを与える恐れがある。(※ぺツル社のオートロックタイプは良く出来てると思います。)
下の写真をご覧ください。
<ゲートの凹部分>
<もしこの状態でビレイしていてクライマーが落ちたら?>
以上、これがそれぞれの性格でしょうか。
今回のまとめ
安全環付カラビナは、ハーネスなどに付けたり・外したりの操作を、片手で出来る必要があります。
岩場に行けば、片手で操作しなければならないシーンはいくらでもあります。
そこで、自分は、初心者の方やビレイに慣れていない方に、はじめての安全環付カラビナは、スクリュータイプを勧めています。
横向きになっても、オートロックタイプに比べたら、まだ安全(マシ)なのと、片手でも操作しやすいためです。
そのため、操作性向上のため、クイックドローと同様のキーロックタイプをお勧めします。
また、安全環付カラビナは、基本的に少し大きめなので、
手の小さい女性や子どもは、小さめのモデルを探した方が良いと思います。
<写真ではわかりにくいですが、右のワイルドカントリー社シナジーライトキーロックスクリューは少し小さめです。>
最後に、
カラビナは消耗品だと思って下さい。
ビレイ用のカラビナは、使用中は常にロープが擦れています。
大雨の中の懸垂下降を経験した方なら分かるはず、
細かい石や砂を含んだ、濡れたロープがカラビナと擦れると、
カラビナが磨かれて、どんどん減っていくのがわかります。
ビレイの時にロープが擦れる箇所を、定期的に確認しましょう。
指でわかるくらいの段差が出来たら注意しましょう。
それは交換のサインです。
命に比べたら安い買い物です!
それでは、
今回の『安全環付カラビナ』のお話しは、終わりにしたいと思います。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
次回は『カラビナ・ちょっと応用編』について語りたいと思います!
宜しくお願いします♪
弘資
スクリュータイプがオートロックタイプに比べて、初心者におすすめだとはちょっと意外でした。
オートロックタイプが駄目ってことは全く無いですけどね。
自分は最初からずっとオートロックタイプ使っていますし(笑)。
どちらかと言えば、そっちを勧めるかなって感じでしょうか。
閉め忘れがないっていう意味ではいいんですけどね。
ところで、、、HMS型だとオートロックも多いですが、変形D型だとスクリューが多いのは、何か理由あるんでしょうか?
ひげたぬきさんはスクリュー派だったのですね!
自分はせっかちだから(笑)、ずっとオートロックタイプを使っていました。
でも最近、スクリューも良いなと思うようになりました。
>HMS型だとオートロックも多いですが、変形D型だとスクリューが多いのは、何か理由あるんでしょうか?
やっぱりひげたぬきさんもそう思っていましたか?
自分も昔から思っていました!
(小型で変形D型のオートロックがあったら、いつも買おうと思っていました。)
すみません!明確な答えは持っておりません。
アメリカ人クライマーとの日本人クライマーで使い方が違うのですかね~。
またはシンプルに軽量化を狙っているのでしょうか。
調べてみます。