感想を書こうと思っていて、なかなかまとまらず今になってしまいました…。
その間に大阪公演も終わりちょうどよいタイミングだったのかしらん?
でも来月WOWOWで放送されるらしいので、それを観たい人は読まない方がいいかも。
この前異国を観に行ったときに友人から誘ってもらった今回のお芝居。
野田さんの舞台はテレビで『ローリングストーン』『半神』『パンドラの鐘』と3作見たのですが、生で見るのは初めて。野田さんの創る世界が好きなのでかなり楽しみにしていました
まず劇場は旧大阪MBS劇場であるシアターBRAVA。
私の人生の中でもおそらく一番多く通ったであろう劇場です(笑)
劇場に行くまでがまずびっくり

京橋からの連絡橋から見える沿道の景色がまるで六本木ヒルズのような(行ったことないけど…)

ブルーのイルミネーション

できれいに飾られていました。
劇場に入ってからもまたびっくり。
今回の作品は通常舞台のあるところにも客席を作り、客席に囲まれてる状態で舞台を作っていました。
1階のH列あたりが1列目になるので、2階の後方からは見えないのでしょうか、2階は通路より後ろの座席は使わないようになっていました。
私は1階席だったので、席に着くと舞台を挟んだ正面にも客席があって、一瞬鏡のような錯覚に陥りました…
作品の詳細については
こちら
舞台は、やはり野田さんだなぁという感じです。
小道具の使い方とか、場面転換とか、衣装とか、スニーカーとか(笑)
キャストも最初は松たか子さん、古田新太さん、そして野田さんしかチェックしてなかったんですが、段田安則さんや宇梶さんも出演していました~。
『半神』に出ていた右近健一さんや、元ジョビジョバのマギーさん等々、本当に豪華だった今回のキャスト。
とりあえずキャスト別の感想などなど。
◆三条英(松たか子)
松さんは母音法やってるの

と思うぐらい台詞が聞き取りやすくて良かったです。
存在感もあるし、華もあるし、演技も本当にうまいなぁと思いました。
罪を犯し、罪に苛まれ、追い詰められて、苦しむ…。
才谷に諭された後の嗚咽が何とも言えなかったです。
松さんの舞台は以前『天涯の花』(映像)を見ましたが、どんな役でもみずみずしさがありますねぇ

最後の清々しい表情がきれいでした。
◆才谷梅太郎(古田新太)
古田さんは本当に好きなキャラです。
最初から「軽っ!」って感じで、でも持っていくところは持っていって…、アドリブもそうだけど、ほんとに細かい。
そしてさりげない。うん、やっぱり好きです。
最後かっこよかったしね。
偶然この前日に「才谷梅太郎」という名前を何かで見たので運命でしょうか?(笑)
◆都司之助(段田安則)
英の犯した殺人事件を担当する捜査官。
段田さんは最初全然気づかなくって、途中で「あれ?もしかして段田さん?」って感じで…(すみません)
存在感はあるのですよ!
でも後方の席だったから顔が全然見えなくて、声でなんとなく…。
一見穏やかなんだけど、心理戦に持っていくと英にとっては脅威な存在。
さすが段田さん!
◆溜水石右衛門(宇梶剛士)
おぉ~宇梶さん

ていうのが最初の感想です。
そして存在自体も見た目も怖い…。
メイクがどうなってるのかわからなかったんですが、顔については何も触れなかった(と思う)ので、「傷」というわけではなく多分「怖い」印象を持たせるためのメイクだったのかなぁと。
英の妹との緊迫したシーンはドキドキしました・・・。
◆聞太左衛門/男1(中村まこと)
野田さん、古田さんに次いでかなりはっちゃけてた人ベスト3だったのが中村さん(笑)
英の父と、殺人事件の第一発見者である男の2役を演じてます。
今回の舞台では大阪公演ならではのアドリブがあって、都司之助に事件のことを聞かれた男(中村さん)が「なんでJR大阪駅って言うんでしょうか?
阪急、阪神は『梅田』、地下鉄は『東梅田・西梅田』なんだから、JRも『梅田』じゃないの?」と突然関係ないことを言い、都役の段田さんが「(大阪をネタにしてくれて)ありがとう」と言ったことに爆笑してしまいました
妻(野田さん)とのかけあいも楽しく笑わせていただきました。
◆母・清/老婆・おみつ/警備隊/将軍(野田秀樹)
やっぱり野田さんは女役なのね…(苦笑)
なんで違和感ないんだろう…
着物着て舞台狭しと一人で動き回ってる姿がいとおしいですね~。
とくに“デューク更家”もう最高

野田さんに関しては実際に動きを見ないと、言葉では言いあらわせないものがあります。
是非来月WOWOWで放送予定の『贋作・罪と罰』を見てください!(笑)
右近さんやマギーさんも、他の皆さんも、音響(?)とか場面転換とか自分の出番以外にも大活躍されていました。
そう、そして今回もっとも面白いなぁと思ったのは小道具となる『椅子』。
木で作られた椅子や、会社などにあるキャスター付の椅子などさまざまな椅子が、普通に椅子として使う以外に、机や船やテレビやバリケード等々に変身

その時代に移動する手段として使われていたある動物としても表現されていました。
凄いですね~、ほんとに。
是非是非来月観てください!!
「12人の優しい日本人」と「ダブリンの鐘つきカビ人間」を見逃した私としては、アラームを設定してまで観たいと思います(笑)