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あコが行く!

のんびりまったりつぶやくブログ

R-HATTER 7/24

2005年07月25日 | 舞台/その他
先月に引き続き、四季以外の演目でリョーコたんとのランデブー♪

今回見たのは服部有吉くんの『R-HATTER』という舞台。
梅芸では宝塚が上演されているらしく、ジェンヌさんらしい人をスタバで見かけたんだけど、それはあまり気にせずドラマシティへの階段を下りていく。
もう30分前だというのにまだ開場されていなくて、それよりも何よりも異様な空気を私もリョーコたんも感じた。
“服部有吉くん・ハンブルクバレエ団”というキーワードからはあまり検索されないであろう、人たちが開場されるのを待っているのだ。年齢層がかなり高く、誰かのリサイタルと間違えてんちゃうん?と言ったらリョーコたんに「(いまどき)リサイタルって…ジャイアンじゃあるまいし」と突っ込まれた(笑)けど、でも本当に凄かったのだ。
で、階段の下を見てみると「蘭寿とむ」と書かれたカードを持ったおねえさんの姿が。

そ、そうやった・・・ヅカも出るんやった・・・

きっと客のほとんどはヅカ目当てなんだろうな…ちょっと怖いなぁ…ヅカの輪って広いからなぁ…
案の定、幕間にヅカの輪が客席のあちこちでできていた。す、すげぇ…。
開場してトイレも済ませて席に座ってまつこと数分。時計の針が1時をさしているのにまだ始まらない。と、そこへジェンヌさんの団体(と言っても10人ほど)が客席に入ってきた。「あ、あの人知ってる!」と思う人が2~3人、そしてスタバで見かけたジェンヌさんの姿も。ていうか、開演時間がとっくにすぎているのにそんな堂々と入ってこられても…。しかものんびりしすぎじゃないですか…?

さて、そろそろ舞台のことを書かなければ。
「たけしの誰でもピカソ」でこの舞台の紹介などされていたけど、やっぱり全部通して見るのは凄い!!
第1幕は有吉くんが好きだという芥川の「薮の中」を題材にしたバレエ。
音楽を服部隆之さんにお願いして作ってもらったというだけあって、音楽も十分楽しめた。

<物語>
藪の中で一人の男が死んでいた。誰が犯人か?
三人の当事者(強盗、妻、夫)は語り出す。
強盗は死を覚悟し威厳を醸し出し、殺された夫は怒りと悔しさに震え、
妻は失意の中混乱しながら。
しかし、三人の証言はことごとく食い違う。
真相は藪の中・・・。


<配役>
強盗1 イヴァン・ウルバン(プリンシパル)
   2 ロリス・ボナニ
   3 ステファノ・パルミジアーノ

妻 1 ステファニー・ミンラー
   2 エレン・ブシェー(プリンシパル)
   3 ゲイレン・ジョンストン

夫 1 アレクサンドル・リアブコ(プリンシパル)
   2 ヨハン・ステグリ(ソリスト)
   3 服部有吉(ソリスト)

(プログラムより転載)


登場人物は強盗、妻、夫の計3人。
のはずが、なぜか幕があがると舞台には上記9人全員がいる。
わかりやすく言うと、強盗グループ、妻グループ、夫グループ3人ずつにわかれて計9人。
なんだ?どうなってるんだ!?と思っていると、最初は夫と妻に絡んでくる強盗の図が同じように3つあり、場面ごとに強盗3人だけになったり、1グループの3人でそれぞれ踊ってたり、1人の夫に対して2人の強盗が襲ったり、1人の夫に対して2人の妻(理性と本能みたいな…)が絡んできたり、最後の方は何が1,2,3なのかわからないぐらい入れ乱れてのバレエとなっていた。
それでもちゃんとストーリーになっている。ちゃんと強盗、妻、夫の気持ちや感情がバレエで表現されている。
夫1が死に、夫2が死ぬ。食い違う証言をもとにそれぞれ死に方は違う。
強盗に殺されたのか、妻に殺されたのか、それとも…。最後に夫3(有吉くん)による怒りと悔しさのダンスは凄まじいものがあった。
難しかったけど、ハンブルクバレエ団の鍛えられた人たちによるバレエは素晴らしかった
最後の方まで有吉くんのバレエらしいバレエはなかったんだけど、さすが最後にしっかり見せ場がありました。
1,2の夫はそれぞれ強盗や妻と絡みながらのバレエだったのが、有吉くんはソロ。舞台上には既に死んで倒れている夫2人のみ(爆)
殺された悔しさを全身で表現した有吉くんのバレエはテレビで見るよりも迫力があって凄かった。
小柄なのにあふれ出るパワーというか、オーラというか、新しい感動を見つけたぞー!(byアイーダ)って言いたい(笑)
筋肉も凄かった。腕はもちろん、腹筋がね、お腹の6つに割れたあの筋肉がね…
まさにです。

また、服部隆之さんの音楽がミステリアスな世界を更に強調していた。有吉くんが構想したプランだけで、曲を作り上げた隆之さん、出来上がった音楽を元に振り付けしていく有吉くん。
テレビで、できあがった音楽に振りをつけるとき有吉くんがどうカウントしていいかわからなかったと言ったとき、「やった!」と嬉しそうに喜んだ隆之さんが印象的だったんだけど、2人の信頼しあってる様子がほほえましかった。隆之さんと有吉くんのコラボは今回初だったらしいけど、またこういうコラボを是非してほしいと思った。

第1幕で気になったことが一つ。強盗3人のうちの1人が女性だったこと!
プログラムは確かに3人とも男性の名前になっている。上記で書いた3人は男性なのだ。
でも幕が開いてしばらく見ていると一人だけ女性がいる。しかも強盗は美しい筋肉を惜しげもなく出している上半身裸なんだけど、よ~く見てみたらその女性だけ肌に近い色の薄い生地のタンクトップのようなものを着ていた。怪我による急遽キャス変か
理由はわからないけれど、それに伴い妻3もハンブルクの日本人バレリーナ大石裕香さんという人に変わっていた。
それにしても強盗3の女性は男性の振り、しかも強盗という男くさい役を演じなければいけないのだから凄いと思った。他の2人よりは確かに華奢だし、バレエも女性らしいしなやかさがあったけど、妻役の大石さんをちゃんとお姫様抱っこしていたし、すげぇカッコいいと思った。
ハンブルクの女性バレリーナはみんな背が高くスラっとしているので有吉くんや大石さんのような日本人体系はすごく浮くんだけど、有吉くんはもちろん、大石さんもそういうのを感じさせないぐらい素晴らしいバレエだった。


2幕は有吉くんの祖父・故服部良一さんのメドレー
雰囲気のあるバーのようなテーブルと椅子が置かれた舞台。
出演者は有吉くん、ハンブルクバレエ団のほかに宝塚歌劇団からの選抜メンバー。
客席の反応も明らかに1幕とは違った。手拍子が出てきたのだ。確かに『薮の中』に手拍子はいらないけど、客席のオーラも心なしか違っていた。
ヅカの男役・娘役が計10人踊っているところへ、蘭寿とむさんと女性のデュエット。蘭寿さんが出てきた瞬間の拍手にリョーコたんも私もびびりまくり
最初、蘭寿さんと踊っている女性はてっきりヅカの娘役だと思っていた。ずば抜けて踊りの上手な娘役さん。後からプログラムを見て探そうと思っていたぐらい目を引くほどきれいに踊る人だったのだ
でもハンブルク、ヅカと別々のナンバーだったため、ハンブルグのナンバーのとき私はあることに気づいた。大石さんの姿がなかった。1幕で妻3を踊っていた大石さんはどこ
よーく見ていたら、さっき蘭寿さんと踊っていた女性が次は有吉くんと踊っている。あれ?あの人はもしかして…

大石さんやぁ~

最初からハンブルクではなく、ヅカの人たちと踊っていたので全然気づかなかったよ…
1人黒い髪で黒い衣装で見た目は地味なのに踊りにオーラがあって、他の娘役さんよりも輝いて見えてたのに…。やはり苦手なオペラグラスは必要か…

曲順はバラバラになってしまったけど覚えている範囲でザっとナンバー別感想&説明を

・おしゃれ娘
淡谷のり子さんが歌う歌にあわせて宝塚選抜メンバーによるダンス。
自然と客席から手拍子が始まる。黒いシャツに白いスーツの上下を着た有吉くんがバーをうろうろしながら、みんなが踊る様子を見ていた。

・買い物ブギ
笠置シズ子さんが歌う「わて、ほんまによぉ言わんわ」のあのナンバーを有吉くんを含めたハンブルクバレエ団から6人が踊る。あの勢いのある歌詞に乗せて一流のバレエダンサーたちが踊る様子はかなり面白い、そして感動
笑いどころもあり、途中1人に対して5人が『あほかいな!』と大阪弁で突っ込むのだ。有吉くんと4人の西洋人がですよ??(爆)
ハンブルクバレエ団のプリンシパルやプリマやソリストたちが!!もう最高

・夜のプラットホーム
蘭寿さんと大石さんのデュエット。大人の男と女の別れ…駅を舞台にしている、とってもムードあるナンバー。

・胸の振り子
有吉くんと大石さんのデュエット。2人とも小柄で可愛い恋人同士のようにも見えるし、はたまた年下の男の子と思わせるような有吉くんの仕草が可愛いかった。

・山寺の和尚さん
有吉くん他ハンブルグバレエ団のダンサー2人による椅子を使ったダンスナンバー。プログラムには4人の名前が書いてあるんだけど3人しかいませんでした。怪我の人かな?(勝手に怪我だと決め付けている)
なんかもう凄いとしか言いようがない!椅子って背もたれを上から手で押さえて自分の体を浮かそうとすると、自分の体の重みで倒れるでしょ?普通。
でも背もたれに手をおいた状態で飛んだりするの。椅子までも自由自在に操る彼らは本当にすごい

他にも「東京カチンカ娘」「バラのムルバ」「ラッパと娘」「センチメンタル・ダイナ」「ヘイヘイブギー」というナンバーがあったのだけど、感想・説明として書けるほど覚えていないので、パスさせていただきます。

・蘇州夜曲
全員がいったん舞台袖にはけ、有吉くんがソロで踊るラストナンバー。誰もいなくなって暗くなったバーの椅子に座る有吉くん。ピアノだけの蘇州夜曲が流れ始め、踊り始める。それまでの力強い表現や、楽しい表現のような細かい表現はなく、ただ感じるままに踊る…というようなスローでソフトなダンス。途中出演者が1人1人出てきて挨拶。手を広げてお辞儀をする人や、踊りながら出てくる人など様々、全員自分のスタイルで客席に向かって挨拶してくれた。椅子に座って1人1人に拍手を送る有吉くんの顔が暗くてはっきりとは見えなかったけど優しい笑顔だった。全員挨拶し終わるとまた舞台上に1人残った有吉くんが踊りだす。最後夜空に向かって手を伸ばしているような姿で舞台袖にはけ…たと思ったら顔だけ出してバイバイしてくれた可愛い~


その後全員によるカテコ。何回も何回も幕が開きそのたびに笑顔で応えてくれるダンサーたち。蘭寿さんや高翔みず希さんなど、久しぶりに見るジェンヌさんもいて蘭寿さんは特に成長したな~って思う。偉そう?(苦笑)でも初舞台の時から見てるしね。オーラがあって良かったですよ。
一度ハンブルクバレエ団の舞台も観てみたいと思った。次の来日公演でも狙ってみるか。でもバレエっていくらぐらいするんだ~


おまけ

プログラムの裏面。このショット好きだ

最期の朝食

2005年06月20日 | 舞台/その他
神戸で観た舞台の詳細レポです。

『最期の朝食』

ストーリーは、某国のお馬鹿な大統領が、側近との喧嘩中に地球を滅亡させるボタン(パーフェクトインサイダー)を誤って押してしまう。
『世界があと24時間で滅亡する。』
その情報はもちろん日本にも伝わり、日本のあるアパートの住人たちと、某国の大統領とその愛人、側近の混乱が描かれる。

日本と某国のシーンが交互に展開され、2元中継みたいなものかな?

アパートの住人たちは個性豊かで、優しくていざというときに頼りになる管理人さん、酔っ払って明け方帰宅しリビングのテーブルで寝ているOL・萌、もうすぐ赤ちゃんが生まれる夫婦、バカップル・幸弘とアヤちゃん(正確な名前は忘れた…。そう呼ばれていたので)、そして無言で絵を描き続ける画学生・望月。
他愛もないいつもの朝が、テレビの臨時ニュースで一瞬にして凍りつく。

あと24時間で世界が滅亡・・・

妊娠している奥さんは発狂し、なぜか自分を極妻だと思ったり、幸弘は急に豹変しアヤちゃんを襲おうとする。
萌はどこかに電話をかけたい様子で受話器を取るのに、番号を押すことができないでいる。
獣のように暴れる幸弘をおさえるため、強盗に入って暴れる近所のオヤジをおさえるため、無表情で思いもよらないことをして、その度にその場の空気を変え、なんとか騒ぎを収集させる望月。
(この望月くんはほんまに何をしでかすかわからんけど、飄々としていて好きなキャラだった。笑)

中でも妊婦のお母さんが娘を心配しアパートにやってきて、娘や住人たちを落ち着かせる暖かさにとても安心した。
そして泣けた…
台詞は忘れたけど(おい)「そうそう」と納得したのは覚えている。
娘のために最後の晩餐は娘の大好物を食べさせてあげたいと持ってきたのは、ポッキー、メンズポッキー、いちごポッキーなどなどポッキーばっかり(爆)
極めつけはジャイアントポッキー!!!
「そう来るやろうな・・・」とわかっていても面白かった

萌は不倫をしていて、相手に「死ぬ前に最後に一度だけ会いたい」とやっとの思いで電話をかけるが、最後には家族を取る男に失望し、どうせみんな死ぬんだけど、みんなより少しだけ先に逝きます。と自殺をほのめかした手紙を残し行方不明になる。
この萌ちゃんがものすごくせつなかったんだよぉ~

(最後に好きな人と過ごせる)みんなといても自分は孤独、それならひとりでいる孤独の方がマシ・・・

みんながみんな、一緒にいたい人といられるわけじゃない。

萌を救ったのは意外にも望月だった。
強盗に入った近所のオヤジ(改心した)に協力してもらい、満点の星空を作り出したり、季節はずれの雪を降らせたり…。
萌を心配して探しにやってきた住人たちも、その光景に感動する。
望月はやっぱり最後まで思いもよらぬ行動でみんなの空気(恐怖や不安)を変えるのだった。

某国でもパニックは起きている。
滅亡を阻止したい側近と、大統領とどうしても日本に行きたい愛人(娼婦)が、目的は違えど協力して方法を探し出し、自分が犯した罪の重さをひしひしと感じはじめている大統領も何とか策はないかと考え始める。

そして阻止する方法がなんとか見つかった。
でもそれは誰か一人が犠牲にならなければいけない・・・ということを意味している。
愛人・ミチルはどうせ死ぬんだから死刑囚にさせれば良いと言うが、結局最後は大統領が自ら立ち上がった。
命をかけたその方法で滅亡を阻止したことで、世界は救われたが・・・

イケイケ風のミチルは、何も考えていなさそうに見えて、実は大統領を一途に愛する、とてもしっかりした女性だったのが印象的。
そして自分に正直に生きている姿がキラキラしていた。

自分の死ぬ時間が決められている。
そんな状況になったら、私はどうするかと舞台を観ながら真剣に考えてしまった。
最後に何をしたいか、誰と会いたいか、たった24時間で何ができるんだろう…。


今回の舞台はいっぱい考えさせられたし、いっぱい泣いた
最後にはどんでん返しもありいっぱい笑わせてもらった
寒いところも数箇所あったけどね・・・

ま、ひとりひとりのキャラがわかりやすくて面白かったから良かったです。
萌ちゃんは「みんなを泣かせよう」と頑張っていたらしいです。
ほんと、良かったよ~萌ちゃん


懐かしのわが財産

2005年05月20日 | 舞台/その他
今のようにどっぷり四季貧乏になるとは思いもしなかった高校時代、私はある劇団にハマった。

それは宝塚歌劇団

まあ、宝塚との出会いはまたのちのちここで話すとして…

私の家には、私が買った(もしくは母に買ってもらった)宝塚の舞台ビデオが何本もある!
それを母がここ2日ほど続けて見ている。
天海祐希の『離婚弁護士』の再放送を見ていたら、宝塚が見たくなったのだそうだ
1日目は天海祐希の「ME AND MY GIRL」、そして昨日は姿月あさとの「エリザベート」を見ていた。
ちょうど仕事から帰ってきたら終盤の方で、私はどちらもフィナーレ部分しか見ていないのだけど、久しぶりに観たらちょうど宝塚にハマっていた頃の自分がちょっとだけ蘇ってきた
舞台を観て、同じ公演のビデオを買うという2つの贅沢。
当時はリピーターではなく、1つの作品を1回しか観ていなかったので、年間で6~8回の観劇回数、プラス大劇場以外のバウホール公演を1~2回観劇、そしてビデオ、グッズetc…という、その時にしては本当に贅沢なヅカファン生活だった
というかビデオがあったからリピーターにならなくて済んだのかもしれないけどね

四季にハマってからは宝塚のビデオを見ることも少なくなったけど、今見てもやっぱりあの頃の舞台は面白いと感じる。

昨日の夜、「明日は「激情」(姿月あさとがドン・ホセ、花總まりがカルメンを演じた)見るやろ?」と突っ込んだら、ニヤリと笑った母。

私もしばらく見ていなかったビデオをまた見てみてみようと思った