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LEVORG やっぱり直噴エンジンで煤(スス)が多いよね。。

2017-01-07 21:27:48 | LEVORG



年末にレヴォーグの大掃除をしている時に、マフラーカッターの中を見てみるとけっこう煤(スス)が溜まっている。
STIエキゾーストキットに交換してあるので、マフラーカッターには手がグー状態で入ってしまいます。(笑
それならキレイにしようと、手袋をしてクリーニングペーパーで掻き出してみた。
すると、結構な量の煤が取れてマフラーがキレイになりました!

「んーーっ」

これまで、スバルのEJ系のターボエンジン車に乗ってきたけど、やっぱりそれらと比較してもFA20DITは煤が多いように感じられます。
理由をはっきりと知りたいので、いろいろ調べて、自分が分かりやすいようにつなぎ合わせて説明したいと思います。


まず最初に、
LEVORG この時期のマフラーからの白煙について書いておく

という記事の中で、以下の記述をしています。(このことを最初に理解しておくと分かりやすい)
-------------------------------------
ガソリンの主成分は「炭化水素」と呼ばれる化合物で、主に炭素「C」と水素「H」から組成していることが分かります。
このガソリンが、外から取り入れられた酸素と混ざり燃焼すると、
それぞれ、
炭素+酸素=二酸化炭素
水素+酸素=水
変化するという事です。
-------------------------------------

完全燃焼時には炭素(カーボン)は理論上排出されないことになります。

次に空燃比(AFR)を理解します。
混合気中の酸素と燃料が、過不足なく反応する時の空燃比を理論空燃比(ストイキ)という。
その数値は14.7(ガソリン1g燃焼させるのに、空気が14.7g必要ということ)


これらを理解したうえで、
 

エンジン内では常にストイキで燃焼しているわけではなく、
燃費に有利で有害排出物質が少なくなるリーン(希薄)傾向の経済空燃比(16.0付近)と、
出力を稼ぎやすく発進時や加速時に使われるリッチ(過濃)傾向の出力空燃比(12.5)があります。
エンジン負荷の状況によって空燃比は使い分けられており、常にその値は変化しています。
さらに、高回転化したエンジンでは、熱負荷の軽減(冷却効果)のためリッチ傾向で運転されることが多い。

空燃比の数値がストイキ状態(14.7)を境にして
これよりも数値が大 = リーン状態 (ガソリンの量が空気の量に対して少ない)
これよりも数値が小 = リッチ状態 (ガソリンの量が空気の量に対して多い)


リッチ、リーンどちらの状態も理論的には不完全燃焼です。
つまりリッチ状態の時(空気が少ない)に、ガソリンが不完全燃焼になりやすく炭素(カーボン)が出やすくなるのはわかりやすいですね。
ところが、「極端な」リーン状態でも、空気に含まれる酸素と窒素が多いことから窒素酸化物(NOx)の発生も多くなり燃料が拡散燃焼することで粒子状物質が出やすくなるのです。

直噴エンジンはその特性上、筒内に燃料を直接噴射することからリーン状態では本当に少ない燃料(上述の「極端な」)で済みます。
(そのことが燃費向上に現れる)

一般的に空燃比はクルマの状態でどのように変化するのか。
1.エンジンが温まっていない状態 リッチ状態
2.アイドリング/低速時 リッチ状態
3.巡航速度 ストイキ状態かリーン状態
4.高速走行 リッチ状態
5.加速時 リッチ状態

つまり、ほぼリッチ状態という事になりますね。 逆に、高速道路で法定速度でアクセルのオンオフしないで巡航速度で走行した場合には、ストイキorリーン状態なので、この時は当然燃費の数値も良くなります。

【注意】-----
1.では、暖機運転が必要という事ではありません。エンジンをかけてすぐにスタートして問題ありません。
今のクルマは優秀なECUのおかげで走行することで、早くエンジンが温まるようにできているからです。
暖機運転状態は上の2.の状態ですのでクルマにとっては燃焼条件も燃費も悪くなります。
-----

更にターボエンジンでは、過給している時の空燃比は10~11で出力空燃比よりも少ない数値、
つまり、さらにリッチ状態(燃料が濃い)と言えます。

理由は、過給、つまり多くの空気をタービンで圧縮して筒内に送っています(空気の量が多い)ので自然吸気(NA)エンジンと比べて多くの燃料が必要になります。

もう一つ、ターボによって力を得るという事は、エンジンに負荷がかかる=高温になるという事です。エンジンを冷却するのにガソリンを使って冷却するため通常よりも多い燃料が必要になるということです。

これらの理由が直噴ターボエンジンで煤(スス)が多い原因なのではと考えます。

実際に、
空燃比がどのように変化するのか、空燃比計を取り付けてデータで確認してみたいと思いました。


もっとわかりやすくするために、直噴エンジンの仕組みは別の機会で解説してみたいと思います。


※追記
煤の事書きましたが、けして、直噴エンジンが出たころのような黒煙まみれの排気ガスが出ているという事ではありません。(誤解なきよう。) 


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13 コメント

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今年もよろしくお願いいたします ()
2017-01-08 10:00:27
akさんこんにちは。
今年もよろしくお願いいたします。<(_ _)>

う~ん、直噴エンジンのカーボンに関しては空燃比の問題より構造上の問題の方が大きいかと思います。

直噴エンジンは元々燃料の気化が難しいという問題があります。
原因として、ポート噴射に対して燃料噴射から点火までの時間が短い、シリンダー内に燃料を直接噴射する為、空気との攪拌が十分行われない等があり、シリンダー内のスワールコントロールが重要となります。

それに加えて、レヴォーグに関してはトランスミッションがCVTであることも関係しているのではないでしょうか。
CVTはiモードでは特に低回転で保持するようになっています。
低回転域ではシリンダー内の温度が低くなりやすい為、不完全燃焼が加速される傾向があります。
その為、高速などで高回転を維持して走行すると、カーボンが飛んでエンジンの調子が良くなったります。

それともう一つ、コールドスタート時は特に、1・2分ほど暖機はした方がいいですよ。
完全に冷え切ったエンジンではオイルが落ちている場合があり、オイルが行き渡るまでエンジンに負荷を与えない方が良いと思いますよ~。
返信する
ディラーに車を。。。 (タミン)
2017-01-08 10:56:22
akさん


こんにちは^^
実は年末に首都高で鉄パイプらしいのもを拾ってしまい、
バンパー&右フェンダー&右フロントドアをかなり損傷してしまいました、。

昨日ディーラーに6ヶ月点検と併せて入庫させ、
この際なので、エキゾーストキットをSTIエアクリーナーエレメントも発注してしまいました。(笑)

どうも2週間かかるみたいです。。。
でも楽しみです。。。
少しでもakさん仕様に近づければ。。。(笑)
返信する
コメントありがとうござます。 (ak)
2017-01-08 11:10:48
昴さん
こんにちは。
FA20エンジンは、スワールというよりタンブルなんですね。TGV(タンブルジェネレーテッドバルブ)と隔壁付吸気ポート、タンブル指向吸気ポートといったものが新しく装備されています。タンブル(縦流 ピストンストロークに対して直角)の方が燃焼効率が良くなるという理由からです。
この部分は、記事内の最後に書いたスバルの直噴エンジンの項で触れるつもりでした。

2番目の部分は、そこを確認したいので空燃比計で数値を見てみたいというのがあります。
Iモードでも長距離走っていれば、オイル温度や水温から見てみると決してシリンダー内の温度が低いとは感じないからです。
それにEGRの仕組みもレヴォーグから取り入れているので燃焼するように工夫されていると思います。

3番目はスバルのメカニックから聞きました。
普通に走る分には、エンジンに負荷がかからないので、そうすることでエンジンが温まるのが早くなるので暖機は必要ありません。と。
まぁ、エンジンを始動した時に最初2000rpmまで回ります、おっしゃる通り1、2分するとすぐにエンジンが1000rpmに落ち着きますのでそれでいいのかもしれません。

直噴エンジン構造上の問題もありますが、少ない燃料で走らせる(よりリーン)、踏めば速く走る(よりリッチ)空燃比の大きな変化も関係している(コントロールが難しい)と考えた次第です。
返信する
それは大変でしたね。 (ak)
2017-01-08 11:24:43
タミンさん
こんにちは。
それは大変でしたね。お見舞い申し上げます。
首都高速では逃げる場所が無いので、ぶつかってしまった場合は自身の体に問題がなければヨシと割り切らないといけないですよね。

私のエアクリーナーはPROVAのものです。次はSTIのものに変えようと思っています。

エキゾーストキットは間違いなく良いモノです。(笑
少しずつ仕上げる楽しみはいいですね。

私のはもうすぐ3年でほぼ完成です。
次につけたいパーツが見つからないので、しばらくおとなしくしています。
返信する
なるほど ()
2017-01-08 12:48:38
成る程、そうだったんですね。
これは私の勉強不足でした。(汗)

FA20は水温計の動きを見ていて、温まりにくいエンジンなのかなという印象があります。
なので、温まるまでの間にカーボンがたまり易くなるのかなと・・・。

空燃比計のデータがとれたらレポートしていただければ大変ありがたく思います。m(_ _)m
この手の話は大好きなんですよ。(笑)
返信する
カーボンがスゴイというわけではなく (ak)
2017-01-08 14:37:08
昴さん
こんにちは。
追記でも書きましたが、黒煙が出ているとか、カーボンまみれ(笑 ということではないんですね。
でも、明らかにEJ系のエンジンと比べて多い感じなので気になりました。
返信する
そうですね。 ()
2017-01-08 15:10:51
そうですね。

私も他のエンジンに比べて極端にカーボンが多いとは思っていません。(笑)
偶に回してやったり、車検毎にでもカーボ除去をやってやればいいかなっていう感じですね。
返信する
こんばんは。 (Ron_STI)
2017-01-08 19:23:06
ak さん、こんばんは。

GDI、そして初期のD-4は煤でトラブルが続発しましたよね・・・
それから時間が経ちコンピュータによる燃焼シュミレーションも進んでいますが、やはり直噴エンジンの開発は煤の発生との闘いといっても過言ではないほど難しい部分ですよね。

昔のGDI車を見かけるとよく黒煙を吹いていることがありますが、それに比較するとDITエンジンは隔世の感がありますね。
返信する
直噴エンジンが主流 (ak)
2017-01-08 20:11:34
Ron_STIさん
こんばんは。
現在のレシプロエンジン車は日本車、海外のクルマ、ほとんどがダウンサイジングターボと直噴エンジンが主流ですね。
昔はほんとひどいもので、直噴は絶滅してしまうのではないかとさえ言われていました。
スバルの新しいエンジンは、省エネとパフォーマンスという2面性を持っているので、制御が難しなか頑張っているなという感じがします。
将来どのように進化していくのか、EVとかハイブリッドの関係なども興味が尽きません。
返信する
暖機運転 (タクランケ爺)
2017-03-06 00:53:18
暖機運転は昔からの話題ですね。
整備の大先輩は昔(40年以上前)こう言っていました。
「アイドリングだけで水温を上げても、ミッションもデフも冷えたまま、更に駆動系の油脂類もダンパー類も冷たいままだから、水温だけ上げても不十分。エンジンをかけたらゆっくり無理せず走り出して全体を温めるようにした方が良い」

これって今でも説得力がありますよね。

ところで、私は2.0STIですが、CVTの不都合は感じません。
その前はNAの3.5LのATでしたが較べても違和感がないのです。これは私が鈍感なのかな??
試乗で1.6を乗った時は確かにスタートで滑っているような不自然さを感じましたが、2.0では全くそんな感じがありません。
一般的にCVTはダメと言われますが、スバル君はそれなりに進歩していると感じます。1・6のターボはターボラグと低回転域からの立ち上がりのトルク不足が原因(多少無理がある)なのでしょうかね。
それも(燃費向上などの)個性として乗りこなす方が賢いのでは。

前の車は11年14万キロまで殆ど何の不都合もなかったので、レヴォーグがどれだけ安定して耐久性があるか大いに気になるところです。
返信する

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