上山明博 なう。

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末延芳晴(評論家)評『「うま味」を発見した男』上山明博著

2011年06月26日 | 書評
 評者の末延芳晴氏は、著名な漱石評論家のひとりです。
 わけても、拙著『「うま味」を発見した男』を執筆するにあたり、末延氏の貴著『夏目金之助ロンドンに狂せり』を拝読させていただきました。
 その末延氏は、新聞書評で、池田菊苗の研究テーマである「触媒」に触れ、夏目漱石や寺田寅彦との親交を読み解く重要なキーワードでもあると解説されています。
 著者の本意を読み取った当を得た論評をご提示いただき、幸甚です。身に余る高評をいただき、感謝の言葉もありません――。
(「北國新聞」6月26日日曜日読書欄)

『「うま味」を発見した男 ―小説・池田菊苗』上山明博,PHP研究所,2011年

2011年06月17日 | 上山明博の本
日本人なら誰もが知っている調味料「味の素」。いまや日本にとどまらず,世界中で大ヒット商品となっているこの「味の素」誕生の陰には,一人の科学者と夏目漱石との友情があった。

旧薩摩藩士の家に生まれた池田菊苗は,化学の道を志し,ロンドンへと留学する。そこで若き日の夏目漱石と出会い,刺激し合うことによって,二人はお互いの進むべき道を強く踏み出していくのだった。
日本人の栄養状態を改善し,食事を豊かにしたいという願いに挑み続けた菊苗は,ついに甘・辛・酸・苦とは別の,「うま味」という味覚が存在することを発見。妻とともに幾多の苦難を乗り越えて,その結晶化に成功するのだが,そこから「味の素」が世に認められるには,さらなる試練が菊苗を待ち受けていたのだった……。
第五の味覚「うま味」を世界で初めて発見し,「味の素」が生まれるきっかけとなった化学者の波瀾万丈の生涯を描く,感動の評伝小説!!

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